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伝統工芸品の中でも人気な日本刀。 かつては武器や権力の象徴とされていましたが、現在では美術品・工芸品としてさまざまな美術館や博物館に展示されています。 女性からの人気度も高く、日本刀に興味を持つ若い世代の人が増えているのです。 今回は日本刀の歴史や種類、特徴についてくわしく解説していきます。 また日本刀と関わりの深い歴史上の人物も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 日本刀の定義 日本特有の鍛刀技術で作られた刀剣類のこと 日本刀は、刃が良質な玉鋼で造られていることや繰り返し鍛錬で造られている物を指します。 素材に使われる玉鋼は、たたら製鉄によって生産される鋼で、純度の高い鉄が日本刀の元になっているのです。 鋼を溶かし、塊になるまで叩いた後には、不純物を取り除くことと、炭素量を均一化させるために折り返し鍛錬と呼ばれる作業に移ります。 当時、日本刀は「折り返し鍛錬するから強靱になる」と言われており、何度も折り返して数十回叩くことで強く丈夫な鉄が作られました。 玉鋼から作られることと、折り返し鍛錬の作業があることが、日本特有の鍛刀技術・製造過程と言えるのです。 日本古来の作り方に則って作られたものだけが日本刀と呼べる 日本刀の作り方は流派や個人によって異なりますが、主に以下のとおりです。 水へし・小割り積沸し折り返し鍛錬・皮鉄造り心鉄造り・組み合わせ素延べ・火造り焼き入れ仕上げ 1本ずつ丁寧に作られているため、武器としての機能性が高く、どこか美しさを感じるのでしょう。 同じ刀剣でも、日本で古くから受け継がれてきた作り方に則っている刀だけが日本刀として呼ばれるのです。 日本刀の歴史 いつ、どうして日本刀は作られたのか?と気になりますよね。 ここでは日本刀の歴史について触れていきます。 古墳時代には鉄の加工技術が伝来し刀剣類が作られた 古墳時代に中国から鉄の加工技術が伝わり、日本刀の元と言える上古刀が誕生しました。 上古刀は、反りのない直刀で、「三種の神器」のひとつである「天叢雲剣」(あめのむらくものつるぎ)別名「草薙剣」が有名ですね。 後に、推古天皇や聖徳太子が日本を統一するための戦いが激化したため、武器...
伝統工芸品は日常生活でも使われ、贈答品としても人気です。 全国各地でさまざまな伝統工芸品があり、日本だけではなく世界中からも注目を集めています。 そんな伝統工芸品の人気ランキングが知りたいという人も多いでしょう。 ここでは47都道府県別で伝統工芸品の人気ランキングを紹介していきます。 意外と知らない魅力的な伝統工芸品がたくさんあるので、ぜひ最後まで見て参考にして下さい。 都道府県エリア別の伝統工芸品数ランキング 1位:東京都(18品目)村山大島紬、東京染小紋、本場黄八丈、江戸木目込人形、東京銀器、東京手描友禅、多摩織、江戸和竿、江戸指物、江戸からかみ、江戸切子、江戸節句人形、江戸木版画、江戸硝子、江戸べっ甲、東京アンチモニー工芸品、東京無地染、江戸押絵2位:京都府(17品目)西陣織、京鹿の子絞、京仏壇、京仏具、京漆器、京友禅、京小紋、京指物、京繍、京くみひも、京焼・清水焼、京扇子、京うちわ、京黒紋付染、京石工芸品、京人形、京表具3位:新潟県(16品目)塩沢紬、小千谷縮、小千谷紬、村上木彫堆朱、本塩沢、加茂桐箪笥、新潟・白根仏壇、長岡仏壇、三条仏壇、燕鎚起銅器、十日町絣、十日町明石ちぢみ、越後与板打刃物、新潟漆器、羽越しな布、越後三条打刃物3位:沖縄県(16品目)久米島紬、宮古上布、読谷山花織、読谷山ミンサー、壺屋焼、琉球絣、首里織、琉球びんがた、琉球漆器、与那国織、喜如嘉きじょかの芭蕉布、八重山ミンサー、八重山上布、知花花織、南風原花織、三線5位:愛知県(15品目)有松・鳴海絞、常滑焼、名古屋仏壇、三河仏壇、豊橋筆、赤津焼、岡崎石工品、名古屋桐箪笥、名古屋友禅、名古屋黒紋付染、尾張七宝、瀬戸染付焼、尾張仏具、三州鬼瓦工芸品、名古屋節句飾6位:石川県(10品目)加賀友禅、九谷焼、輪島塗、山中漆器、金沢仏壇、七尾仏壇、金沢漆器、牛首紬、加賀繍、金沢箔7位:大阪府(8品目)大阪欄間、大阪唐木指物、堺打刃物、大阪仏壇、大阪浪華錫器、大阪泉州桐箪笥、大阪金剛簾、浪華本染め8位:福井県(7品目)越前漆器、越前和紙、若狭めのう細工、若狭塗、越前打刃物、越前焼、越前箪笥8位:長野県(7品目)信州紬、木曽漆器、飯山仏壇、松本家具、内山紙、南木曽ろくろ細工、信州打刃物8位:福岡県(7品目)小石原焼、博多人形、博多織、久留米絣、八女福島仏壇、上野焼、八...
日本の古き良き文化として知られている伝統工芸品。 あまり関心がない人でも、伝統工芸品と聞けばなんとなくイメージはできるのではないでしょうか。 しかし、いざ伝統工芸とは何か?と尋ねられると答えに詰まってしまう人は意外と多いのです。 ここでは伝統工芸とはどういったものなのかを分かりやすく解説していきます。 認定されるための基準や有名な伝統工芸についても紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸品とは? そもそも伝統工芸とは、簡単に説明すると“長年受け継がれてきた日用品”を指します。 芸術品やアート作品のようなイメージを持っている人もいますが、もっと身近で私たちの生活を支えてきた製品がほとんどです。 例えば、食事に使うお椀やうちわなどの伝統工芸品もあるのです。 100年以上の歴史を持つ伝統工芸品が多く、長いものだと1000年以上前の素材・技術が現代にまで受け継がれています。 今まで意識していなかっただけで、あなたも伝統工芸品に関わっているかもしれませんね。 作る目的は日常の暮らしを豊かにするため 伝統工芸品を作る目的は、日常の暮らしを豊かにするためです。 生活必需品として、冬の寒さに耐えられるように身にまとうものとして「織物」が作られたり、漆などを塗る道具として「刷毛」を作ったりしていました。 伝統的工芸品の数は全国に236品目! 伝統工芸の技術などを生かした製品は伝統工芸品と一般的に呼ばれますが、中でも経済産業大臣に指定されたものを伝統的工芸品と呼びます。 伝統的工芸品は厳しい条件をクリアしなければ認定されず、100年以上の歴史を築いている文化の1つです。 現在、全国に236品目の伝統的工芸品があります。 各都道府県にあるので、お住まいの地域や地元で探してみてください。 伝統的工芸品は法律によって定められている 先ほど紹介した伝統的工芸品は、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき、経済産業大臣から指定されています。 指定要件は以下の5つです。 主として日常生活で使われるものであること 製造過程の多くが手作りであること 伝統的な技術や技法により製造されていること 伝統的に使用されてきた原材料...
全国各地にはさまざまな伝統工芸品があります。 地元で有名なものもあれば、名前だけは聞いたことがあるという伝統工芸品もあるでしょう。 この記事を読んでいるあなたは 「伝統工芸品ってどのくらい種類があるの?」 と疑問に感じているのではないでしょうか。 結論から言うと、伝統工芸品は主に15種類あり、日本の各地で生産されています。 ここでは伝統工芸品の種類を都道府県別で紹介していきます。 伝統工芸品の種類は15種類! 冒頭でもお伝えしましたが、伝統工芸品の種類は主に15種類です。 織物染色品その他繊維製品陶磁器漆器木工品・竹工品金工品仏壇・仏具和紙文具石工品貴石細工人形・こけしその他の工芸品工芸材料・工芸用具 伝統工芸とは、長年受け継がれてきた技術や技法で作られた作品で、各都道府県や自治体によって認められたものを指します。 令和4年現在だと、伝統工芸品は全国で1200種類ほどあるとされており、各地の名産品となっていることが多いです。 伝統工芸品の特徴として、日常生活で使用されていることや製造過程のほとんどが手作業であること、長年に渡って技術や技法が受け継がれてきたことなどがあげられます。 実は、伝統工芸品とは別で伝統的工芸品も存在します。この2つはどちらも日本が誇る文化ですが、明確な違いがあるので次で分かりやすく解説していきますね。 現在指定されている伝統的工芸品は237品目ある 先ほど紹介した伝統工芸品に明確な定義はありませんが、「伝統的工芸品」は法律に基づいた要件をクリアすることで認定されます。 伝統的工芸品として認められるための要件は以下の5つです。 技術や技法により製造されていること原材料がおよそ100年以上継承されていること日常生活で使用されていること主要部分が手作業で作られていること一定の地域で産業が成り立っていること これらの要件を満たしていることで、経済産業大臣によって伝統的工芸品として認められるのです。 日本で現在指定されている伝統的工芸品は237品目で、世界中から注目を集めている日本の文化と言えるでしょう。 都道府県別伝統工芸品一覧 北海道・東北地方の伝統工芸品 北海道(2品目)二風谷イタ、二風谷アットゥㇱ青...
アニメ八十八箇所巡り・十か所目の霊場は、可愛い五つ子とのラブコメディーが人気のアニメ「五等分の花嫁」の舞台となった愛知県東海市をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 五等分の花嫁とは 五等分の花嫁は、週刊少年マガジンにて2017年から掲載されていた春場ねぎによるラブコメ漫画です。 2019年1月から3月までTBSにてアニメ1期が放送され、2021年1月から3月まで2期が放送されました。 さらに、2022年5月20日に劇場アニメ『映画 五等分の花嫁』が公開され、この映画にてアニメーション作品が完結しています。 成績は優秀だが、家の借金があるため貧乏な生活を送っている高校2年生の上杉風太郎。家の借金を返したいと考えている上杉に、好条件のアルバイトの話がきます。アルバイトの内容は、五つ子姉妹の家庭教師で、勉強を教えて無事高校を卒業させること。五つ子は美人ですが落第寸前の学力な上に勉強嫌いでやる気はありません。なんとか勉強させたい上杉は、苦労しながらも1人ずつ信頼を得ていきます。親身に勉強を教えてくれる上杉に好意を抱く子も現れ、五つ子の中で上杉を巡る恋愛バトルに発展してしまうのでした。果たして、上杉と結ばれるのは誰なのか…あらすじ 【聖地巡礼】五等分の花嫁に登場する愛知県東海市の場所は? 五等分の花嫁の聖地は愛知県東海市です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 五等分の花嫁の聖地1:大田川駅五等分の花嫁の聖地2:名古屋港水族館五等分の花嫁の聖地3:長島スパーランド五等分の花嫁の聖地4:日本福祉大学 東海キャンパス(旭高校) それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 五等分の花嫁の聖地1:太田川駅 出典元:Wikipedia ...
この記事を読んでいるあなたは 「日本刀ってどうやって作られたの?」「日本刀の歴史について知りたい」 と、思っているのではないでしょうか? 私たち日本人にとって馴染みがありますが、日本刀のルーツや成り立ちについて知らない人は多いはず。 そこで今回は、日本刀の歴史や起源について解説していきます。年代別で日本刀の役割についても紹介していきますよ。 さらに日本刀に関するよくある質問も、FAQで掲載しておきますので、日本刀に少しでも興味がある方はぜひ最後まで読んでください。 日本刀について網羅的に知りたい人は、以下の記事で日本刀の歴史だけでなく特徴や種類も解説していますので、是非参考にしてください。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀の起源 まずは、日本刀がどのようにして誕生したのか?そのルーツについて紹介していきます。 武具として扱う目的で作られたもの 日本刀は、古墳時代に中国大陸から鉄の加工技術が伝わり、作られた刀剣が起源とされています。 古墳時代以前にも刀剣は存在していましたが、戦いのための武器ではなく、権力・権威の象徴品として使用されていたのです。 古墳時代の刀剣は、平造(ひらづくり)と切刃造(きりはづくり)と呼ばれる反りのない直刀で、武具としての目的で作られました。 平安時代以前は上古刀が主流だった 古墳時代は直刀の上古刀が主流でしたが、平安時代に入ると片側に刃がある、反りの付いた湾刀が多く生産されるようになります。 戦い様式が騎馬戦に移ったことから、馬上でも抜刀しやすい、刀が求められるようになったのです。 平安時代以降に作られた湾刀は日本独自の刀剣であり、現在でも知られる日本刀が誕生したのです。 時代別で見る日本刀の歴史と役割 古墳時代 出典元:https://www.touken.or.jp/museum/sword/making.html 古墳時代の日本刀は、反りのない直刀で上古刀と呼ばれ、日本刀の起源とも言えます。 今まで刀剣は権威の象徴品として使用されていましたが、古墳時代からは戦いの武器として生産されるようになりました。 上古刀として、「三種の神器」のひとつである「天叢雲剣」...
世界中から高い評価を得ている日本の伝統工芸品。 中には1000年以上前を起源とし、現在まで技術と技法が継承されてきたものもあります。 そんな伝統工芸品に対して 「伝統工芸品って、どんな歴史があるの?」「いつから作られているんだろう?」 と、疑問に感じる人も多いでしょう。 ここでは伝統工芸品の歴史について、どこよりも分かりやすく解説していきます。 また、伝統工芸品が抱える課題や将来についても紹介していきますので、興味がある人はぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸品の歴史 伝統工芸品の起源は約1万年ほど前、原始時代にまで遡ります。 原始時代の人たちによって、木器や石器、骨角器、土器などが大量に作られました。 紀元前2世紀ころになると、大陸から青銅器、鉄器といった金属器の文化が伝わり、狩りや農作業に使われました。 当時の生活を支える狩りや農作業の道具として作られたものが、伝統工芸品が誕生することに大きく影響しています。 工芸品の技術は外国の技術との融合により生まれた 工芸品は、海外からの技術や文化と融合して生まれたものが多いです。 飛鳥、奈良時代に遣唐使が派遣されたり、朝鮮半島や中国から仏教文化とともにさまざまな技術が日本に渡ってきたりしました。 木工、金工などの技術者が朝鮮半島から渡来し、仏像や寺院の建設が進められたのです。 奈良の東大寺正倉院には正倉院宝物として、シルクロードを通って伝えられたさまざまな工芸品が残されています。 奈良時代〜平安時代に外国から伝わった技術や文化が融合したことによって、日本の工芸品は生まれたのです。 伝統工芸品の多くは生活必需品として作られた そもそも伝統工芸品とは、主に日常生活で使われるものを指します。 使われるほどに使いやすくなったり、見た目も美しくなったりすることが多く、工芸品は「用の美」ともいわれています。 生活を豊かにする道具として、各産地の原材料が利用され、独自の技法・技術によって質の高い道具が作られました。 伝統工芸品の多くは、生活必需品として、生活に根ざしたものの中から生まれたのです。 江戸時代は農民らの副業とさせていた 江戸時代の鎖国制度によって、国内で生活用具・生産...
日本の文化として、世界中から高い注目を集めている伝統工芸品。 職人による独自の技法や技術で作られていることが多く、古くから日本で愛されてきた文化でもあります。 最近では、SNSなどの普及により若者からも注目され、幅広い世代から関心を集めているのです。 しかし、まだ伝統工芸に興味を持っていない人やあまり知らない人からすると 「伝統工芸のよさってなんなの?」 と感じてしまいますよね。 ここでは伝統工芸のよさを5つ紹介していきます。記事の最後ではおすすめの製品も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸ってそもそも何?伝統工芸の歴史は?など網羅的に理解したい人は、以下の記事で解説していますのでぜひチェックしてみてください。 →伝統工芸品とは?歴史や種類、良さ、ランキングも紹介 伝統工芸のよさを5つ紹介! 伝統工芸のよさは以下の5つです。 日本の美を演出している 職人の手作り 経年変化してこその楽しみがある 壊れても新たな魅力を見出せる デザイン性と機能性が高い それぞれ詳しく解説していきます。 1.日本の美を演出している 伝統工芸のよさ1つ目は、日本の美を演出している点です。 伝統工芸には古くからの歴史があり、100年間以上継承されてきた工芸品もあります。 意外に感じる人もいるのですが、工芸品は主に日本人が生活の中で使っているものが多く、着物やうちわ、漆器など身近な物がほとんどです。 日本刀なども工芸品の1つで、現代では美術工芸品として人気がとても高いですね。 このように、工芸品は日本をイメージしやすい物がほとんどで、その美しさや技術力は世界中から高く評価されていると言えるでしょう。 2.職人の手作り 伝統工芸のよさ2つ目は、職人の手作りで製造されている点です。 機械をほとんど使わず、主な製造工程は手作業であるため、同じ製品であっても1つ1つに違いが出ます。 つまり、世界に同じ工芸品は1つも無いということになります。 手作りだからこそ、製品それぞれに個性がでるのも伝統工芸の魅力ですよ。 3.経年変化してこその楽しみがある 伝統工芸のよさ3つ目は、経年変化し...
刀剣類の中でも、世界的に評価の高い日本刀。 なぜ日本刀は工芸品・美術品としての価値が高く、人気なのでしょうか? その理由は、日本刀だけが持つ魅力があるからです。 今回は、日本刀の6つの特徴についてわかりやすく解説していきます。 意外と知らない日本刀だけの特徴や魅力について深掘りしていきますよ。 以下の記事では日本刀の歴史や種類、特徴を紹介していますので、網羅的に理解したい人におすすめです。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀とはどんなもの? 「そもそも、日本刀ってなんなの?」と、疑問を持っている方もいるでしょう。 まずは、日本刀とは?という部分から説明していきますね。 日本独自の方法で作られた刀剣類の総称 日本刀は、日本独自の技術・方法で作られています。 刃は良質な「玉鋼」を素材として造られていて、純度の高い鉄が日本刀の元になっているのです。 また、折り返し鍛錬と呼ばれる日本の刀匠独自の技術が製造工程に含まれています。 西洋の剣と比較すると、日本刀は薄くて細身な見た目をしており、片刃で反りがあります。 一方、西洋の剣は厚くて太身な見た目、両刃で反りが無い剣が多く、パッと見でも違いが明らかです。 日本刀の刀身の寸法によって種類が分けられる 一口に日本刀と言っても、種類はさまざまで、刀身の寸法によっても分けられます。 博物館や美術館でよく目にする、刃渡りが2尺(約60cm)以上の刀を「太刀」「打刀」と呼びます。 刃渡り1尺(30cm)以上2尺(60cm)未満の刀は「脇差」、刃渡り1尺(30cm)未満の刀は「短刀」と呼ばれ、同じ日本刀でも別の種類に分かれているのです。 また、柄の長さだけで約5尺(約150cm)ある「薙刀」や「槍」なども、日本刀として分類されます。 日本刀の特徴は大きく6つ! 日本刀の特徴1.刀身が孤状に反っている 日本刀の特徴1つ目は、刀身が孤状に反っている点です。 映画や時代劇などで、侍が手にしている刀は孤状に反っているものがほとんどですよね。 先程お伝えした通り、西洋の剣などは直刀が主なのに対して、日本刀は湾刀が主流です。 日本刀の特徴2.軽い、...
日本刀は映画や時代劇で、軽々と振られているように見えますが、どのくらいの重さかご存知でしょうか? なかなか実物を手にすることも少ないので 「日本刀ってどのくらいの重さなの?」「軽そうに見えるけど、実際どうなの?」 と、気になる人もいるでしょう。 そこで今回は、日本刀の重さを種類別で紹介していきます。 また、重さの影響が与えるメリット・デメリットもあわせて解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 日本刀の歴史や特徴、種類などを網羅的に解説していますので、網羅的に理解したい人は、以下の記事をどうぞ。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀の重さは約1kg 結論から言うと、日本刀全体の重さは約1kg前後です。 「拵」(こしらえ)と言う、鞘、柄、鍔、鎺などの外装を外した刀身本体だけの場合は、約500~700gになります。 とはいえ、どのくらいの重さかイメージしにくいと思うので、身近なもので例えると、1000mlの牛乳パック1本分、もしくは500mlのペットボトル2本分と同じ重さです。 時代の変化による日本刀の重さ 日本刀は作られた時代によって重さや特徴が異なります。 ここからは、時代ごとに作られた日本刀の重さをそれぞれ紹介していきます。 古刀の重さ 出典元:https://www.touken-world.jp/tips/10024/ 古刀は、901年(延喜元年)以降の平安時代中期から、安土・桃山時代末期の1596年(慶長元年)までに制作された刀を指します。 この時代は馬上での戦いが主流だったため、反りがある日本刀が初めて誕生した時代でもあるのです。 主な古刀の重さは約600〜700gが平均です。後の南北朝時代には、長大な日本刀が作られ、重さが約4kgになるものもありました。 平安時代には、「五箇伝」と呼ばれる伝法が確立し、各地域で特色のある日本刀が作られました。 新刀の重さ 出典元:https://www.touken-world.jp/tips/10024/ 新刀は、安土桃山時代末期から江戸時代中期1763年までに制作された日本刀を指します。 今まで武器として扱われていた...
伝統工芸品の中でも人気な日本刀。 かつては武器や権力の象徴とされていましたが、現在では美術品・工芸品としてさまざまな美術館や博物館に展示されています。 女性からの人気度も高く、日本刀に興味を持つ若い世代の人が増えているのです。 今回は日本刀の歴史や種類、特徴についてくわしく解説していきます。 また日本刀と関わりの深い歴史上の人物も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 日本刀の定義 日本特有の鍛刀技術で作られた刀剣類のこと 日本刀は、刃が良質な玉鋼で造られていることや繰り返し鍛錬で造られている物を指します。 素材に使われる玉鋼は、たたら製鉄によって生産される鋼で、純度の高い鉄が日本刀の元になっているのです。 鋼を溶かし、塊になるまで叩いた後には、不純物を取り除くことと、炭素量を均一化させるために折り返し鍛錬と呼ばれる作業に移ります。 当時、日本刀は「折り返し鍛錬するから強靱になる」と言われており、何度も折り返して数十回叩くことで強く丈夫な鉄が作られました。 玉鋼から作られることと、折り返し鍛錬の作業があることが、日本特有の鍛刀技術・製造過程と言えるのです。 日本古来の作り方に則って作られたものだけが日本刀と呼べる 日本刀の作り方は流派や個人によって異なりますが、主に以下のとおりです。 水へし・小割り積沸し折り返し鍛錬・皮鉄造り心鉄造り・組み合わせ素延べ・火造り焼き入れ仕上げ 1本ずつ丁寧に作られているため、武器としての機能性が高く、どこか美しさを感じるのでしょう。 同じ刀剣でも、日本で古くから受け継がれてきた作り方に則っている刀だけが日本刀として呼ばれるのです。 日本刀の歴史 いつ、どうして日本刀は作られたのか?と気になりますよね。 ここでは日本刀の歴史について触れていきます。 古墳時代には鉄の加工技術が伝来し刀剣類が作られた 古墳時代に中国から鉄の加工技術が伝わり、日本刀の元と言える上古刀が誕生しました。 上古刀は、反りのない直刀で、「三種の神器」のひとつである「天叢雲剣」(あめのむらくものつるぎ)別名「草薙剣」が有名ですね。 後に、推古天皇や聖徳太子が日本を統一するための戦いが激化したため、武器...
伝統工芸品は日常生活でも使われ、贈答品としても人気です。 全国各地でさまざまな伝統工芸品があり、日本だけではなく世界中からも注目を集めています。 そんな伝統工芸品の人気ランキングが知りたいという人も多いでしょう。 ここでは47都道府県別で伝統工芸品の人気ランキングを紹介していきます。 意外と知らない魅力的な伝統工芸品がたくさんあるので、ぜひ最後まで見て参考にして下さい。 都道府県エリア別の伝統工芸品数ランキング 1位:東京都(18品目)村山大島紬、東京染小紋、本場黄八丈、江戸木目込人形、東京銀器、東京手描友禅、多摩織、江戸和竿、江戸指物、江戸からかみ、江戸切子、江戸節句人形、江戸木版画、江戸硝子、江戸べっ甲、東京アンチモニー工芸品、東京無地染、江戸押絵2位:京都府(17品目)西陣織、京鹿の子絞、京仏壇、京仏具、京漆器、京友禅、京小紋、京指物、京繍、京くみひも、京焼・清水焼、京扇子、京うちわ、京黒紋付染、京石工芸品、京人形、京表具3位:新潟県(16品目)塩沢紬、小千谷縮、小千谷紬、村上木彫堆朱、本塩沢、加茂桐箪笥、新潟・白根仏壇、長岡仏壇、三条仏壇、燕鎚起銅器、十日町絣、十日町明石ちぢみ、越後与板打刃物、新潟漆器、羽越しな布、越後三条打刃物3位:沖縄県(16品目)久米島紬、宮古上布、読谷山花織、読谷山ミンサー、壺屋焼、琉球絣、首里織、琉球びんがた、琉球漆器、与那国織、喜如嘉きじょかの芭蕉布、八重山ミンサー、八重山上布、知花花織、南風原花織、三線5位:愛知県(15品目)有松・鳴海絞、常滑焼、名古屋仏壇、三河仏壇、豊橋筆、赤津焼、岡崎石工品、名古屋桐箪笥、名古屋友禅、名古屋黒紋付染、尾張七宝、瀬戸染付焼、尾張仏具、三州鬼瓦工芸品、名古屋節句飾6位:石川県(10品目)加賀友禅、九谷焼、輪島塗、山中漆器、金沢仏壇、七尾仏壇、金沢漆器、牛首紬、加賀繍、金沢箔7位:大阪府(8品目)大阪欄間、大阪唐木指物、堺打刃物、大阪仏壇、大阪浪華錫器、大阪泉州桐箪笥、大阪金剛簾、浪華本染め8位:福井県(7品目)越前漆器、越前和紙、若狭めのう細工、若狭塗、越前打刃物、越前焼、越前箪笥8位:長野県(7品目)信州紬、木曽漆器、飯山仏壇、松本家具、内山紙、南木曽ろくろ細工、信州打刃物8位:福岡県(7品目)小石原焼、博多人形、博多織、久留米絣、八女福島仏壇、上野焼、八...
日本の古き良き文化として知られている伝統工芸品。 あまり関心がない人でも、伝統工芸品と聞けばなんとなくイメージはできるのではないでしょうか。 しかし、いざ伝統工芸とは何か?と尋ねられると答えに詰まってしまう人は意外と多いのです。 ここでは伝統工芸とはどういったものなのかを分かりやすく解説していきます。 認定されるための基準や有名な伝統工芸についても紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸品とは? そもそも伝統工芸とは、簡単に説明すると“長年受け継がれてきた日用品”を指します。 芸術品やアート作品のようなイメージを持っている人もいますが、もっと身近で私たちの生活を支えてきた製品がほとんどです。 例えば、食事に使うお椀やうちわなどの伝統工芸品もあるのです。 100年以上の歴史を持つ伝統工芸品が多く、長いものだと1000年以上前の素材・技術が現代にまで受け継がれています。 今まで意識していなかっただけで、あなたも伝統工芸品に関わっているかもしれませんね。 作る目的は日常の暮らしを豊かにするため 伝統工芸品を作る目的は、日常の暮らしを豊かにするためです。 生活必需品として、冬の寒さに耐えられるように身にまとうものとして「織物」が作られたり、漆などを塗る道具として「刷毛」を作ったりしていました。 伝統的工芸品の数は全国に236品目! 伝統工芸の技術などを生かした製品は伝統工芸品と一般的に呼ばれますが、中でも経済産業大臣に指定されたものを伝統的工芸品と呼びます。 伝統的工芸品は厳しい条件をクリアしなければ認定されず、100年以上の歴史を築いている文化の1つです。 現在、全国に236品目の伝統的工芸品があります。 各都道府県にあるので、お住まいの地域や地元で探してみてください。 伝統的工芸品は法律によって定められている 先ほど紹介した伝統的工芸品は、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき、経済産業大臣から指定されています。 指定要件は以下の5つです。 主として日常生活で使われるものであること 製造過程の多くが手作りであること 伝統的な技術や技法により製造されていること 伝統的に使用されてきた原材料...
全国各地にはさまざまな伝統工芸品があります。 地元で有名なものもあれば、名前だけは聞いたことがあるという伝統工芸品もあるでしょう。 この記事を読んでいるあなたは 「伝統工芸品ってどのくらい種類があるの?」 と疑問に感じているのではないでしょうか。 結論から言うと、伝統工芸品は主に15種類あり、日本の各地で生産されています。 ここでは伝統工芸品の種類を都道府県別で紹介していきます。 伝統工芸品の種類は15種類! 冒頭でもお伝えしましたが、伝統工芸品の種類は主に15種類です。 織物染色品その他繊維製品陶磁器漆器木工品・竹工品金工品仏壇・仏具和紙文具石工品貴石細工人形・こけしその他の工芸品工芸材料・工芸用具 伝統工芸とは、長年受け継がれてきた技術や技法で作られた作品で、各都道府県や自治体によって認められたものを指します。 令和4年現在だと、伝統工芸品は全国で1200種類ほどあるとされており、各地の名産品となっていることが多いです。 伝統工芸品の特徴として、日常生活で使用されていることや製造過程のほとんどが手作業であること、長年に渡って技術や技法が受け継がれてきたことなどがあげられます。 実は、伝統工芸品とは別で伝統的工芸品も存在します。この2つはどちらも日本が誇る文化ですが、明確な違いがあるので次で分かりやすく解説していきますね。 現在指定されている伝統的工芸品は237品目ある 先ほど紹介した伝統工芸品に明確な定義はありませんが、「伝統的工芸品」は法律に基づいた要件をクリアすることで認定されます。 伝統的工芸品として認められるための要件は以下の5つです。 技術や技法により製造されていること原材料がおよそ100年以上継承されていること日常生活で使用されていること主要部分が手作業で作られていること一定の地域で産業が成り立っていること これらの要件を満たしていることで、経済産業大臣によって伝統的工芸品として認められるのです。 日本で現在指定されている伝統的工芸品は237品目で、世界中から注目を集めている日本の文化と言えるでしょう。 都道府県別伝統工芸品一覧 北海道・東北地方の伝統工芸品 北海道(2品目)二風谷イタ、二風谷アットゥㇱ青...
アニメ八十八箇所巡り・十か所目の霊場は、可愛い五つ子とのラブコメディーが人気のアニメ「五等分の花嫁」の舞台となった愛知県東海市をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 五等分の花嫁とは 五等分の花嫁は、週刊少年マガジンにて2017年から掲載されていた春場ねぎによるラブコメ漫画です。 2019年1月から3月までTBSにてアニメ1期が放送され、2021年1月から3月まで2期が放送されました。 さらに、2022年5月20日に劇場アニメ『映画 五等分の花嫁』が公開され、この映画にてアニメーション作品が完結しています。 成績は優秀だが、家の借金があるため貧乏な生活を送っている高校2年生の上杉風太郎。家の借金を返したいと考えている上杉に、好条件のアルバイトの話がきます。アルバイトの内容は、五つ子姉妹の家庭教師で、勉強を教えて無事高校を卒業させること。五つ子は美人ですが落第寸前の学力な上に勉強嫌いでやる気はありません。なんとか勉強させたい上杉は、苦労しながらも1人ずつ信頼を得ていきます。親身に勉強を教えてくれる上杉に好意を抱く子も現れ、五つ子の中で上杉を巡る恋愛バトルに発展してしまうのでした。果たして、上杉と結ばれるのは誰なのか…あらすじ 【聖地巡礼】五等分の花嫁に登場する愛知県東海市の場所は? 五等分の花嫁の聖地は愛知県東海市です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 五等分の花嫁の聖地1:大田川駅五等分の花嫁の聖地2:名古屋港水族館五等分の花嫁の聖地3:長島スパーランド五等分の花嫁の聖地4:日本福祉大学 東海キャンパス(旭高校) それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 五等分の花嫁の聖地1:太田川駅 出典元:Wikipedia ...
この記事を読んでいるあなたは 「日本刀ってどうやって作られたの?」「日本刀の歴史について知りたい」 と、思っているのではないでしょうか? 私たち日本人にとって馴染みがありますが、日本刀のルーツや成り立ちについて知らない人は多いはず。 そこで今回は、日本刀の歴史や起源について解説していきます。年代別で日本刀の役割についても紹介していきますよ。 さらに日本刀に関するよくある質問も、FAQで掲載しておきますので、日本刀に少しでも興味がある方はぜひ最後まで読んでください。 日本刀について網羅的に知りたい人は、以下の記事で日本刀の歴史だけでなく特徴や種類も解説していますので、是非参考にしてください。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀の起源 まずは、日本刀がどのようにして誕生したのか?そのルーツについて紹介していきます。 武具として扱う目的で作られたもの 日本刀は、古墳時代に中国大陸から鉄の加工技術が伝わり、作られた刀剣が起源とされています。 古墳時代以前にも刀剣は存在していましたが、戦いのための武器ではなく、権力・権威の象徴品として使用されていたのです。 古墳時代の刀剣は、平造(ひらづくり)と切刃造(きりはづくり)と呼ばれる反りのない直刀で、武具としての目的で作られました。 平安時代以前は上古刀が主流だった 古墳時代は直刀の上古刀が主流でしたが、平安時代に入ると片側に刃がある、反りの付いた湾刀が多く生産されるようになります。 戦い様式が騎馬戦に移ったことから、馬上でも抜刀しやすい、刀が求められるようになったのです。 平安時代以降に作られた湾刀は日本独自の刀剣であり、現在でも知られる日本刀が誕生したのです。 時代別で見る日本刀の歴史と役割 古墳時代 出典元:https://www.touken.or.jp/museum/sword/making.html 古墳時代の日本刀は、反りのない直刀で上古刀と呼ばれ、日本刀の起源とも言えます。 今まで刀剣は権威の象徴品として使用されていましたが、古墳時代からは戦いの武器として生産されるようになりました。 上古刀として、「三種の神器」のひとつである「天叢雲剣」...
世界中から高い評価を得ている日本の伝統工芸品。 中には1000年以上前を起源とし、現在まで技術と技法が継承されてきたものもあります。 そんな伝統工芸品に対して 「伝統工芸品って、どんな歴史があるの?」「いつから作られているんだろう?」 と、疑問に感じる人も多いでしょう。 ここでは伝統工芸品の歴史について、どこよりも分かりやすく解説していきます。 また、伝統工芸品が抱える課題や将来についても紹介していきますので、興味がある人はぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸品の歴史 伝統工芸品の起源は約1万年ほど前、原始時代にまで遡ります。 原始時代の人たちによって、木器や石器、骨角器、土器などが大量に作られました。 紀元前2世紀ころになると、大陸から青銅器、鉄器といった金属器の文化が伝わり、狩りや農作業に使われました。 当時の生活を支える狩りや農作業の道具として作られたものが、伝統工芸品が誕生することに大きく影響しています。 工芸品の技術は外国の技術との融合により生まれた 工芸品は、海外からの技術や文化と融合して生まれたものが多いです。 飛鳥、奈良時代に遣唐使が派遣されたり、朝鮮半島や中国から仏教文化とともにさまざまな技術が日本に渡ってきたりしました。 木工、金工などの技術者が朝鮮半島から渡来し、仏像や寺院の建設が進められたのです。 奈良の東大寺正倉院には正倉院宝物として、シルクロードを通って伝えられたさまざまな工芸品が残されています。 奈良時代〜平安時代に外国から伝わった技術や文化が融合したことによって、日本の工芸品は生まれたのです。 伝統工芸品の多くは生活必需品として作られた そもそも伝統工芸品とは、主に日常生活で使われるものを指します。 使われるほどに使いやすくなったり、見た目も美しくなったりすることが多く、工芸品は「用の美」ともいわれています。 生活を豊かにする道具として、各産地の原材料が利用され、独自の技法・技術によって質の高い道具が作られました。 伝統工芸品の多くは、生活必需品として、生活に根ざしたものの中から生まれたのです。 江戸時代は農民らの副業とさせていた 江戸時代の鎖国制度によって、国内で生活用具・生産...
日本の文化として、世界中から高い注目を集めている伝統工芸品。 職人による独自の技法や技術で作られていることが多く、古くから日本で愛されてきた文化でもあります。 最近では、SNSなどの普及により若者からも注目され、幅広い世代から関心を集めているのです。 しかし、まだ伝統工芸に興味を持っていない人やあまり知らない人からすると 「伝統工芸のよさってなんなの?」 と感じてしまいますよね。 ここでは伝統工芸のよさを5つ紹介していきます。記事の最後ではおすすめの製品も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸ってそもそも何?伝統工芸の歴史は?など網羅的に理解したい人は、以下の記事で解説していますのでぜひチェックしてみてください。 →伝統工芸品とは?歴史や種類、良さ、ランキングも紹介 伝統工芸のよさを5つ紹介! 伝統工芸のよさは以下の5つです。 日本の美を演出している 職人の手作り 経年変化してこその楽しみがある 壊れても新たな魅力を見出せる デザイン性と機能性が高い それぞれ詳しく解説していきます。 1.日本の美を演出している 伝統工芸のよさ1つ目は、日本の美を演出している点です。 伝統工芸には古くからの歴史があり、100年間以上継承されてきた工芸品もあります。 意外に感じる人もいるのですが、工芸品は主に日本人が生活の中で使っているものが多く、着物やうちわ、漆器など身近な物がほとんどです。 日本刀なども工芸品の1つで、現代では美術工芸品として人気がとても高いですね。 このように、工芸品は日本をイメージしやすい物がほとんどで、その美しさや技術力は世界中から高く評価されていると言えるでしょう。 2.職人の手作り 伝統工芸のよさ2つ目は、職人の手作りで製造されている点です。 機械をほとんど使わず、主な製造工程は手作業であるため、同じ製品であっても1つ1つに違いが出ます。 つまり、世界に同じ工芸品は1つも無いということになります。 手作りだからこそ、製品それぞれに個性がでるのも伝統工芸の魅力ですよ。 3.経年変化してこその楽しみがある 伝統工芸のよさ3つ目は、経年変化し...
刀剣類の中でも、世界的に評価の高い日本刀。 なぜ日本刀は工芸品・美術品としての価値が高く、人気なのでしょうか? その理由は、日本刀だけが持つ魅力があるからです。 今回は、日本刀の6つの特徴についてわかりやすく解説していきます。 意外と知らない日本刀だけの特徴や魅力について深掘りしていきますよ。 以下の記事では日本刀の歴史や種類、特徴を紹介していますので、網羅的に理解したい人におすすめです。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀とはどんなもの? 「そもそも、日本刀ってなんなの?」と、疑問を持っている方もいるでしょう。 まずは、日本刀とは?という部分から説明していきますね。 日本独自の方法で作られた刀剣類の総称 日本刀は、日本独自の技術・方法で作られています。 刃は良質な「玉鋼」を素材として造られていて、純度の高い鉄が日本刀の元になっているのです。 また、折り返し鍛錬と呼ばれる日本の刀匠独自の技術が製造工程に含まれています。 西洋の剣と比較すると、日本刀は薄くて細身な見た目をしており、片刃で反りがあります。 一方、西洋の剣は厚くて太身な見た目、両刃で反りが無い剣が多く、パッと見でも違いが明らかです。 日本刀の刀身の寸法によって種類が分けられる 一口に日本刀と言っても、種類はさまざまで、刀身の寸法によっても分けられます。 博物館や美術館でよく目にする、刃渡りが2尺(約60cm)以上の刀を「太刀」「打刀」と呼びます。 刃渡り1尺(30cm)以上2尺(60cm)未満の刀は「脇差」、刃渡り1尺(30cm)未満の刀は「短刀」と呼ばれ、同じ日本刀でも別の種類に分かれているのです。 また、柄の長さだけで約5尺(約150cm)ある「薙刀」や「槍」なども、日本刀として分類されます。 日本刀の特徴は大きく6つ! 日本刀の特徴1.刀身が孤状に反っている 日本刀の特徴1つ目は、刀身が孤状に反っている点です。 映画や時代劇などで、侍が手にしている刀は孤状に反っているものがほとんどですよね。 先程お伝えした通り、西洋の剣などは直刀が主なのに対して、日本刀は湾刀が主流です。 日本刀の特徴2.軽い、...
日本刀は映画や時代劇で、軽々と振られているように見えますが、どのくらいの重さかご存知でしょうか? なかなか実物を手にすることも少ないので 「日本刀ってどのくらいの重さなの?」「軽そうに見えるけど、実際どうなの?」 と、気になる人もいるでしょう。 そこで今回は、日本刀の重さを種類別で紹介していきます。 また、重さの影響が与えるメリット・デメリットもあわせて解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 日本刀の歴史や特徴、種類などを網羅的に解説していますので、網羅的に理解したい人は、以下の記事をどうぞ。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀の重さは約1kg 結論から言うと、日本刀全体の重さは約1kg前後です。 「拵」(こしらえ)と言う、鞘、柄、鍔、鎺などの外装を外した刀身本体だけの場合は、約500~700gになります。 とはいえ、どのくらいの重さかイメージしにくいと思うので、身近なもので例えると、1000mlの牛乳パック1本分、もしくは500mlのペットボトル2本分と同じ重さです。 時代の変化による日本刀の重さ 日本刀は作られた時代によって重さや特徴が異なります。 ここからは、時代ごとに作られた日本刀の重さをそれぞれ紹介していきます。 古刀の重さ 出典元:https://www.touken-world.jp/tips/10024/ 古刀は、901年(延喜元年)以降の平安時代中期から、安土・桃山時代末期の1596年(慶長元年)までに制作された刀を指します。 この時代は馬上での戦いが主流だったため、反りがある日本刀が初めて誕生した時代でもあるのです。 主な古刀の重さは約600〜700gが平均です。後の南北朝時代には、長大な日本刀が作られ、重さが約4kgになるものもありました。 平安時代には、「五箇伝」と呼ばれる伝法が確立し、各地域で特色のある日本刀が作られました。 新刀の重さ 出典元:https://www.touken-world.jp/tips/10024/ 新刀は、安土桃山時代末期から江戸時代中期1763年までに制作された日本刀を指します。 今まで武器として扱われていた...