耳をすませばの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場五】

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耳をすませばの聖地巡礼と伝統工芸品
アニメ八十八箇所巡りとは

サブカルという位置づけが長かった”アニメ”や”漫画”は今や世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。

これからの日本の文化を担う”アニメ”と、古来からの日本文化である”工芸品”や”食文化”をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。

お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。

「耳をすませば」とは

1995年公開のスタジオジブリ作品。柊あおいの同名漫画が原作で近藤喜文氏の初監督作品です。

中学生で作家になる夢を見る主人公と、バイオリン職人を目指す少年の青春ストーリー、は多くの人の心をつかみました。

「嫌なやつ!」のセリフや、映画の中に出てくるバロンに因むとされている『猫の恩返し』も公開されており、根強いファンのいる作品です。

2022年10月には、清野菜名と松坂桃李のダブル主演で実写映画も公開予定で、ますます注目されています。

高校受験を控えた中学3年生の主人公『月島雫(しずく)』は、読書が好きで密かに作家になりたいという夢を持っています。学校の図書館で借りた本の貸出カードに『天沢聖司』という名前が共通してあることを見つけた雫は、どんな素敵な人なのかと胸を膨らませます。

ある日、親友からカントリー・ロードの翻訳を頼まれた雫。様々な偶然からある少年がその歌詞を見ることになり、「コンクリートロードはやめたほうがいい」と嫌味を言われ、憤る雫でしたが、その少年は実は…。

あらすじ
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今回は、耳をすませばのモデルとなった東京都多摩市・聖蹟桜ヶ丘の紹介と、多摩市の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。

【聖地巡礼】耳をすませばに登場する多摩市の場所は?

耳をすませばで出てくる坂やお店は、多摩市の聖蹟桜ヶ丘周辺に実在する場所がモデルと言われています。

今回は、お散歩コースとしてもおすすめな3つの聖地をご紹介します。

  • 「耳をすませば」の聖地1:いろは坂通り
  • 「耳をすませば」の聖地2:金毘羅宮
  • 「耳をすませば」の聖地3:ノア洋菓子店

耳をすませばの聖地1:いろは坂通り

聖蹟桜ヶ丘駅の南川、大栗川を越えたところから高台までの坂を「いろは坂」と呼びます。

劇中で図書館に通う雫が通る坂で、実際の坂から望む景色はとても開放的で人気スポットとなっています。春には桜が綺麗に見えるため、お花見にもおすすめです。

坂を登り切ったところに、次に紹介する金毘羅宮があるため、聖地巡礼にぴったりです。

『いろは坂通り』の詳細

  • 住所:〒206-0013 東京都多摩市桜ケ丘4丁目43−25
  • アクセス:京王線聖蹟桜ヶ丘駅 西口より徒歩10分

耳をすませばの聖地2:金毘羅宮

雫が同級生の杉村から告白されるシーンで登場したのが、この金毘羅宮。

いろは坂から桜が丘ロータリーに向かうまでの途中にあり、見つけやすいのもポイントです。

天守台と呼ばれる高台に位置し、景色を眺めるためにも最適であるのに加え、聖蹟桜ヶ丘のパワースポットとして知られおり、御朱印や恋みくじがある点も人気の理由です。

『金毘羅宮』の詳細

  • 住所:〒206-0013 東京都多摩市桜ケ丘1丁目54−4
  • アクセス:京王線聖蹟桜ヶ丘駅 西口より徒歩15分

耳をすませばの聖地3:ノア洋菓子店

耳をすませばの中に出てくるロータリーの近くに、「地球屋」という雑貨屋が出てきます。キーポイントとなるこの雑貨屋のモデルと言われているのが、ノア洋菓子店です。

店内では、ケーキや焼き菓子が売られているほか、聖地巡りをした方々が書き込めるノートが置いてあり、聖地巡礼に欠かせないスポットとなっています。

『ノア洋菓子店』の詳細

  • 住所:〒206-0013 東京都多摩市桜ケ丘2丁目2−9 桜ヶ丘ロータリー商店会
  • アクセス:京王線聖蹟桜ヶ丘駅 西口より徒歩20分、京王線京王永山駅 西口より徒歩20分

聖地の伝統文化

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多摩市は東京都の西側に位置し、八王子市や府中市と隣接しています。
多摩市周辺の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。

多摩市周辺の伝統工芸1:多摩織り

多摩織りとは、御召織(おめしおり)、風通織(ふうつうおり)、紬織(つむぎおり)、もじり織、変り綴の五つの織物の総称で、経済産業省から伝統的工芸品として指定されています。

平安末期から絹の生産が盛んになった多摩川周辺で作られるようになった織物。重くなく、皺になりにくい特徴を持つため、衣服の素材として広く用いられるようになります。

明治以降、分業制により製造量も製造スピードも増したため、さらに発展していきました。

シボのある風合いや幾何学的で高度な模様織が今もなお人気となっています。

着物の他、現代ではネクタイやスカーフとして洋装にも取り入れられています。

多摩市周辺の伝統工芸2:多摩だるま

別名東京だるまとも呼ばれる東京を代表する伝統工芸です。

先に説明した多摩織りにも通じますが、織物業が盛んだったこの地域の養蚕農家が豊作や息災を願い、神棚に飾ったのが始まりとされる縁起物です。

現在、毎年3月に日本三大だるま市の一つ「深大寺だるま市」が深大寺にて開催されています。

多摩市周辺の伝統芸能1:青渭神社獅子舞・穴澤天神社獅子舞(稲城市)

毎年10月1日の例大祭の日に奉納される青渭神社獅子舞(あおいじんじゃししまい)と、毎年8月25日に奉納される穴澤天神社獅子舞(あなさわてんじんしゃししまい)が多摩地域に伝わっている伝統的な獅子舞です。

どちらの獅子舞も獅子や天狗の他に、はやし方として笛吹・貝吹・歌方などが登場し、その場を盛り上げます。

五穀豊穣・厄除やくよけ・雨乞い等の祈願として農民の支えであり、当時の数少ない娯楽のひとつでもありました。

多摩市周辺の伝統芸能2:武蔵国府太鼓

出典元:武蔵国府太鼓

武蔵国と呼ばれた府中市周辺に伝わる郷土芸能である武蔵国府太鼓。府中市の自然、歴史、風土を盛り込んだ曲は、全5曲から構成されます。

武蔵国府太鼓では、120cmの大太鼓1台、90cmの中太鼓2台、60cm小太鼓)6台のほか鉦と金棒が基本構成です。

大・中・小太鼓のそれぞれが独特なリズムで観客を楽しませてくれます。

後継者育成のための講習会も盛んで、府中市のお祭りなどでも目にすることができます。

耳をすませばの聖地巡りをした人の口コミ

ジブリの名作「耳をすませば」の聖地巡礼しました🛣
真夏に行くのは無謀だったかと途中で思ったけど行ってよかったです

神社で告白するシーン、近所に思いっきり聞こえてるんじゃないかな😇

引用元:aki マリオ35(@hr_nts_aki_fy)

せっかくなんで、耳をすませば、一週間フレンズの聖地、聖蹟桜ヶ丘🌸に行ってきた。ほんと、名前がいいですね🌸
#今日D

引用元:白みそ雑煮🌸(@saltg223)

早起きしたから耳をすませばの聖地までお散歩 恋愛運は良くないらしー

引用元:たなか(@numbuh1021)

今日リプ頂いて思ったんだけど耳をすませばの聖地っていうほうが一般的に有名なのね聖蹟桜ヶ丘。作中に出る?神社には行ったけど。

引用元:オタク屋(@otakuyasann)

まとめ

「耳をすませば」は原作の漫画から始まり、今年2022年には実写映画化されるなど、長く愛されています。

ジブリ映画としては珍しく、あまりデフォルメされずに実際の景色が作中に描かれているため、聖地巡りの感動が大きい作品です。

耳をすませばの舞台である多摩市周辺は、古くから織物業で栄えた地域であることから、織物や養蚕を中心に発展した伝統文化を感じられる珍しい地域でもあります。

都心からも電車で30分程度とアクセスしやすいため、気軽に聖地巡りと伝統文化を楽しんでみてください。

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