ハイキュー!!の聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場十八】

アニメ八十八箇所巡りとは

「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。

目次

ハイキュー‼とは

出典元:SEASON1|アニメ『ハイキュー!!』公式サイトより

バレーボールを題材にした、男子高校生の熱い青春スポーツ漫画。

2012年に週刊少年ジャンプにて連載が始まり、2020年に最終回を迎え完結しました。

舞台やアニメ化はもちろん、コミックの累計発行部数は5,000万部を突破。さらには海外での放映が始まると、世界規模で人気を博しました。

声優陣の人気も高く、ラジオ番組やイベントも開催されるなど多くのファンを魅了。

作者の古舘春一さんは中学・高校時代バレーボール部で、『将来バレーボールを題材にした漫画を描きたい』という夢を叶えた作品となっています。

ハイキュー‼の魅力は、なんといってもキャラクターの個性と、圧倒的青春。部活の辛い練習や仲間との楽しい瞬間、ライバルとの戦いなど、等身大の高校生活を描きます。

また、作者がバレーボール部出身のこともあり、試合の様子や戦略の練り方など、リアルな表現が多いことも惹かれる1つの理由。

バレーボールのルール解説も丁寧に盛り込まれているため、初心者でも理解しやすく、自然とハイキュー!!の世界に引き込まれます。

あらすじ

主人公・日向翔陽は小柄だが運動能力が高い男子中学生。

偶然高校バレーの中継を目にし、同じように身長が低い選手が活躍している姿を見て憧れを抱きます。日向は他のメンバーや練習に恵まれない場所でも努力を重ね大会出場。

しかし、相手は天才セッターと呼ばれる影山飛雄。完敗し、落ち込むものの、驚異的な跳躍力と諦めない心を武器にかつてのバレーボール強豪校・烏野高校へ進学。

そこには影山の姿が。烏野高校で再会し、まさかのチームメイトに。

最初は衝突する2人でしたが、独自のコンビプレーである『変人速攻』を武器に急成長を遂げていきます。

仲間たちとともに、かつての強豪校・烏野を再び全国へ導くべく、数々の強敵に挑戦。試合ごとに描かれるライバル校のドラマも魅力の一つで、それぞれの負けられない理由が胸を打ちます。

一球にすべてを懸ける熱い戦いの先に、彼らがたどり着く“答え”とは。

【聖地巡礼】ハイキュー‼に登場する岩手県軽米町の場所は?

岩手県の北部、青森県との県境に位置し自然豊かな地域。

4月下旬から5月にかけては約15万本のチューリップが一面に咲き誇り、鮮やかな色合いで風景が埋め尽くされます。

四季折々の風景を楽しむ一方で、広大な土地では国内有数の雑穀生産地として有名。その他にもサルナシというキウイフルーツの仲間である果物の生産もしており、お菓子やジャムにしたものがお土産で人気。

そんな軽米町は原作者の出身地であり、作中でも丁寧に描かれています。作中でのシーンと重ねながらご紹介していきますね。

ハイキュー‼の聖地1:岩手県立軽米高等学校

烏野高校の舞台とされている軽米高等学校。

昭和23年に設立、創立70年以上を誇る歴史ある学校。まさにここから物語が始まっていく、主人公たちが日々練習を重ねる場所。

原作者の母校であり、周りの風景も含めてとても似ているところが多く、公式ではありませんがファンの中で話題に。

現在も生徒が通う学校なので実際に中には入れませんが、正門や雰囲気だけでも青春の場所を感じられそうですね。

 『岩手県立軽米高等学校』の詳細

住所岩手県九戸郡軽米町大字軽米9-34-1
アクセス二戸駅からJRバス東北軽米線で約1時間、大町で下車し徒歩10分

ハイキュー‼の聖地2:雪谷川河川敷

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雪谷川は軽米町や九戸村を流れる川で、新井田川につながる支流のひとつ。全体の長さは約30kmで、周りの流域の広さは180平方kmあります。

烏野高校のライバルである音駒高校の2人が小学生の頃、バレーの練習をしていた場所。37巻のカバーにも風景として描かれています。

冬はイルミネーションで彩られ、春は桜が満開になります。行く季節によって景色が違うのが魅力的ですね。

 『雪谷川河川敷』の詳細

住所岩手県九戸軽米町上舘
アクセス二戸駅から車で約30分

ハイキュー‼の聖地3:軽米町民体育館

引用元:軽米町民体育館

第1話で日向と影山が再戦を誓うなど、大事な場面で登場する市民体育館。外観がこの軽米町民体育館にそっくりです。

普段は町民の皆さんがスポーツを行う時に借りたり、イベントを行ったりと、町の中で交流を深めるために使用されています。

赤い屋根が特徴で、ハイキュー‼にちなんだイベントも時々開催されているそう。

軽米町の公式ホームページやインスタグラムに情報が載っているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 『軽米町民体育館』の詳細

住所岩手県九戸郡軽米町大字軽米6-34-1
アクセス二戸駅から車で約30分

ハイキュー‼の聖地4:たけさわストア

引用元:たけさわストア | 軽米町観光&物産情報

ペリカンがトレードマークのたけさわストア。

作中ではしまだマートとして登場する町民に愛されるスーパーマーケットです。手作りの総菜も置いてあり、町民にとってはかかせない存在。

店内にはハイキュー‼コーナーも設置されており、撮影可能だそう。聖地巡礼にもってこいですね。

公式のインスタグラムで情報を発信しているので、聖地巡礼で訪れる際にはチェックしてみてください。

 『たけさわストア』の詳細

住所岩手県九戸郡軽米町大字軽米8-12
アクセス軽米仲町バス停から徒歩1分軽米ICから1.1km

岩手県軽米町の伝統文化

岩手県軽米町は、郷土芸能や伝統行事を大切に受け継ぐ地域。

昔ながらの踊りや祭り、手仕事などが今も息づき、地域のつながりや世代間交流を通じて次世代へ伝承されています。

今回はその中で素敵な工芸品から郷土料理まで、一部抜粋してご紹介いたします。

伝統工芸1:南部鉄器

引用元:商品のご紹介 – 南部鉄器協同組合

南部鉄器は、岩手県を中心に生産される伝統的な鉄製品。特に盛岡市や奥州市水沢地域が有名です。

400年以上の歴史を持ち、鉄瓶や鍋、風鈴などが代表的。厚みがあり保温性に優れ、鉄分が溶け出すことで健康にも良いとか。

手仕事による美しい模様や重厚感が特徴で、海外でも高く評価されています。

実用性と芸術性を兼ね備えた南部鉄器は、今も職人の手によって丁寧に作られる伝統工芸品。

伝統工芸2:秀衡塗(ひでひらぬり)

引用元:秀衡塗(ひでひらぬり)とは? | 秀衡塗 オーダーメイド漆器 うるし塗り体験 【平泉 翁知屋】総合サイト

秀衡塗は、平安時代末期に奥州藤原氏の三代目・藤原秀衡が奨励したことに由来。

特徴は豪華な金箔や蒔絵を用いた華やかな装飾。赤や黒の漆の上に、金色のひし形や花・草などの模様を描いたデザインは上品で美しく、贈り物や工芸品としても人気。

丈夫で使いやすく、実用性も高いこともあり、年月を重ねても使い続けられるもの。

100年以上の歴史を超え、現在も職人の手仕事で一つひとつ丁寧に作られています。

伝統工芸3:岩谷堂箪笥(いわやどうたんす)

引用元:岩谷堂タンス製作所

岩手県奥州市で受け継がれる伝統的なタンス。

始まりは江戸時代中期に岩谷堂の領主である岩城村将が命令し、三品茂左衛門が開発したこと。

主にケヤキや桐などの良質な木材を使用し、木目の美しさを活かした漆塗り仕上げ。特に手彫りの飾り金具や南部鉄器の金具が特徴。龍や花鳥などの模様が立体的に表現され、重厚な風格を醸し出します。

耐久性に優れ、使い込むほどに風合いが増すことが長年愛される理由。世代を超えて愛用される家具として知られています。

伝統芸能1: 鹿踊り(ししおどり)

  引用元:鹿踊(ししおどり) | 観る【花巻観光協会公式サイト】

岩手県花巻市に伝わる伝統的な民俗芸能。地域の平和や悪霊退散を祈願する舞として知られています。

岩手県の無形民俗文化財に指定されており、主に太鼓踊り系の様式が伝承。踊り手は腹に太鼓を装着し、自ら歌いながら太鼓を打ち鳴らし、躍動感あふれる舞を披露。

装束には馬の黒い長毛を用いたカシラや本物の鹿の角、竹製のササラが特徴的で、これらを振りながら舞う姿は迫力満点。

毎年9月中旬に開催される「花巻まつり」では、県内約30団体が集まりそれぞれの鹿踊を披露し、観客を魅了します。

伝統芸能2:剣舞(けんばい)

引用元:鬼剣舞

岩手県北上市に伝わる勇壮な民俗芸能で、鬼剣舞(おにけんばい)とも呼ばれます。

悪霊退散や五穀豊穣、天下泰平を祈念して踊られる伝統舞踊。特異な装束と緩急自在の軽妙なお囃子にのって、起こっている表情で群舞する姿が特徴で、観る人を魅了します。

北上・みちのく芸能まつりや夏油温泉で行われる『かがり火公演』で観れます。

また、2022年11月30日には、風流踊の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されました。

詳細な情報や最新の公演スケジュールについては、北上市の観光情報ページに記載があるので、ぜひ聖地巡礼と合わせて観覧してみては?

郷土料理1:ひっつみ汁

引用元:岩手県「ひっつみ汁」JAいわて中央女性部|旬を味わう(お手軽レシピ)

小麦粉を水で練って薄くちぎった生地を、野菜や鶏肉などと一緒に煮込んだ汁物料理。一般的な『すいとん』のことですが、「手でひっつまんで(つまんで)入れる」ことが名前の由来となっています。

もちもちした食感が特徴で、鶏だしや魚介ベースのあっさりした醤油味や味噌味が一般的。
地域や家庭によって具材や味付けは様々。家庭の郷土料理として食べられますが、お祭りや観光イベントなどでもふるまわれます。

冬の寒い時期にひっつみ汁で温まりたいですね。

郷土料理2:まめぶ

引用元:まめぶとは

岩手県久慈市山形町(旧山形村)に伝わる郷土料理。

親指大の小麦粉団子の中にクルミや黒砂糖を包み、地元産の野菜や焼き豆腐とともに、昆布と煮干しでとった醤油味の出汁で煮込む汁物です。

この料理は、江戸時代の凶作や倹約令の影響で、晴れの日の麺類の代用食として生まれたとされています。年末の大掃除後や正月、結婚式、などの行事食として親しまれてきました。

団子の形や具材、味付けは集落ごとに異なり、地域の多様性と人々の思いが込められています。

地域の自然や社会環境の中で工夫して生み出された料理。現在でも地元の食文化として大切に継承されています。

聖地巡りをした人の口コミ

まとめ

一度は耳にしたことがある『ハイキュー‼』。漫画やアニメを見たことがなくても、バレーボールをテーマにしていることは、広く知られていますね。

熱狂的なファンも多く、最終回を迎えていますが劇場版やスペシャルアニメが放映されることで度々話題に。

公式的な発表ではないですが、聖地巡礼として軽米町を訪れる人も多くいます。聖地巡礼をするならば、ぜひその土地の伝統文化にも触れていただきたいと思い、いくつかご紹介しました。

お土産や、食事についても、その土地のものを知ることでより魅力を発見できます。工芸品や芸能でご紹介したものは、どれも古く歴史があり、日本人が代々受け継いできた貴重な伝統。

聖地巡礼でせっかく旅行にいくなら、よりその地域を楽しめるよう伝統文化の体験もスケジュールに組み込んでみてはいかがでしょう。

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