Archive

2022年9月の記事一覧

  • 白い砂のアクアトープの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場八】

    アニメ八十八箇所巡り・八か所目の霊場は、美しい自然と海洋生物、少女たちの絆が描かれた「白い砂のアクアトープ」の舞台となった沖縄県南城市をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 白い砂のアクアトープとは 2021年7月に放送されたP.A.WORKS制作によるテレビアニメです。 沖縄県南城市の水族館を舞台に、美しい海と海洋生物、そして友情を描いた心を紡ぐ物語。 メインキャラクターである2人の少女の絆や葛藤、成長が描かれた作品です。 特に作画に対する評価が高く、美しい風景画や水族館の海洋生物は非常に魅力的なめ、一度見れば心に残る作品と言えるでしょう。 あらすじ 沖縄に住む18歳の女子高生・海咲野くくるは、祖父が営む「がまがま水族館」の業務を館長代理として手伝っています。くくるは、東京で居場所をなくし、逃避行で沖縄にやってきた元アイドルの宮沢風花と出会い、風花を「がまがま水族館」で雇うことになります。「がまがま水族館」は老朽化で閉館が決まっていましたが、存続させたいくくるは、風花たちと協力してさまざまなイベントを開催するなど日々奮闘します。しかし、水族館は老朽化の影響で雨漏りや停電が起き、生き物を守れないと悟ったくくるは閉館を受け入れることに。水族館が閉館した後、風花には映画主演の話が舞い込み、夢を追いかけて欲しいくくるは風花の背中を押すが…あらすじ [ふきだし icon="https://quon.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/pixta_73861620_M.jpg" align="left" col_border="#000" col="#fff" type="speaking" border="on" icon_shape="circle"]今回は、白い砂のアクアトープのモデルとなった長沖縄県南城市の紹介と、南城市の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。[/ふきだし] 【聖地巡礼】白い砂のアクアトープに登場する沖縄県南城市の場所は? 白い砂のアクアトープの聖地は沖縄県南城市です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 白い砂のアクアトープの聖地1:あざまサンサンビーチ白い砂のアクアトープの聖地2:ニライカナイ橋(国道331号線)白い砂のアクアトープの聖地3:久手堅ビーチ白い砂のアクアトープの聖地4:百名バスターミナル白い砂のアクアトープの聖地5:残波岬 それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 白い砂のアクアトープの聖地1:あざまサンサンビーチ 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 あざまサンサンビーチは、南城市を代表するビーチのひとつ。 作中には1話から登場する場所で、白い砂浜と美しく透明な海が特徴的です。 海水浴はもちろん、マリンスポーツ、バーベキューもできるマルチビーチで、シーズンには多くの人が訪れます。 『あざまサンサンビーチ』の詳細 住所:沖縄県南城市知念字安座真1141-3アクセス:那覇から車で約50分 白い砂のアクアトープの聖地2:ニライカナイ橋(国道331号線) 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:本島南部の観光スポット ニライカナイ橋(国道331号線)は、ニライ橋とカナイ橋が合わさっているためニライカナイ橋と呼ばれています。 国道331号線に位置し、橋の頂上には展望台とトンネルがあり、展望台からの眺めは南城市の絶景スポットです。 風花が海岸からフラフラと歩くシーンの背景にニライカナイ橋が映っていますね。 『ニライカナイ橋(国道331号線)』の詳細 住所:沖縄県南城市知念字知念アクセス:那覇空港から車で約30分 白い砂のアクアトープの聖地3:久手堅ビーチ 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:久手堅海岸|南城市・ビーチ 久手堅ビーチは、南城市知念岬の麓にあり、潮の満ち引きで歩ける箇所が変わります。 干潮時であれば、沖の方まで歩いていけます。 ダイビングや釣りのスポットとしても人気なビーチです。 『久手堅ビーチ』の詳細 住所:沖縄県南城市知念久手堅アクセス:那覇空港から車で48分 白い砂のアクアトープの聖地4:百名バスターミナル 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:FOURSQUARE 百名バスターミナルは、琉球バス交通のバスターミナルです。 作中では、1話で風花がバスに乗り、百名バスターミナルで下車しています。 実際の写真と比較すると、バスターミナル付近の建物や風景がそっくりですね。 アニメでの再現度が高いほど、聖地巡礼した際の感動は大きいので、ファンにはたまらない場所です。 『百名バスターミナル』の詳細 住所:沖縄県南城市玉城字百名772-1アクセス:那覇バスターミナルから約50分 白い砂のアクアトープの聖地5:残波岬 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 残波岬は、沖縄本島の南側に位置し、東シナ海に面する岬です。 1話で登場する、くくるの家の前の祠は、残波岬にある西崎原神之屋がモデルになっています。 かつては航海安全、武運長久を祈願したとされ、広い海と空を一望できる人気のスポットでもあります。 近くの灯台には登ることができ、晴れていれば粟国島、渡名喜島、久米島などを観ることも可能です。 『残波岬』の詳細 住所:沖縄県中頭郡読谷村宇座アクセス:読谷バスターミナルから徒歩40分 沖縄県南城市の伝統文化 南城市は南風原町、八重瀬町に隣接している沖縄本島の南側に位置します。南城市周辺には、古くから伝わる多くの伝統文化、工芸品、芸能があるので紹介していきます。 伝統工芸1:織物(琉球びんがた・琉球藍染・ミンサー織り等)伝統工芸2:琉球ガラス伝統工芸3:ヤムチン(焼物)伝統芸能1:エイサー伝統芸能2:組踊郷土料理1:沖縄そば・ソーキそば郷土料理2:中身汁郷土料理3:チャンプルー それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。 伝統工芸1:織物(琉球びんがた・琉球藍染・ミンサー織り等) 出典元:中川政七商店の読みもの 南城市を含め、沖縄県には織物の伝統工芸品が多数あります。 琉球びんがたは、沖縄の地で生まれ育った唯一の染物で、色彩豊かな「紅型」と藍色だけを使用した「藍型」に分かれます。 起源は13世紀の琉球王朝時代とされ、中国や東南アジアの影響もあり、派手な色使いが特徴です。 また、琉球藍で染めた琉球藍染や約400年の歴史を持つミンサー織りなど、さまざまな織物が職人の手で作られています。 Tシャツや着物、バック、ポーチなどの商品があり、沖縄土産としても人気が高い工芸品です。 伝統工芸2:琉球ガラス 出典元:沖縄県南部の観光スポット 琉球ガラスは、明治時代中期頃に発展した沖縄のガラス製品を指します。 第二次世界大戦後、ガラス工房やガラスの原料が不足している状況で、駐留米軍の廃瓶を再利用することで作られていた時期もありました。 丸みを帯びた形状や模様のような気泡、青や赤などの豊かな色使いが特徴的な可愛らしいガラスです。 沖縄県では手作りガラス工房がいくつかあり、琉球ガラスを実際に自分で作る体験なども行われています。 伝統工芸3:ヤムチン(焼物) 出典元:沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語 「ヤムチン」とは、沖縄の方言で焼き物のことを指します。 沖縄が琉球王国と呼ばれていた時代に、やちむんの基礎となる「壺屋焼」が生まれます。明治時代に入ると「民藝運動」によって、日用品としての美が認められ、やちむんは全国各地に広まりました。 食器類の商品が多く、鮮やかな絵付けと沖縄らしさを表現した模様が特徴の工芸品です。 沖縄県中部に位置する読谷村は、「ヤムチンの里」として知られており、70以上の陶房が集結しています。 伝統芸能1:エイサー 出典元:沖縄の伝統芸能エイサーについて エイサーとは、沖縄県の伝統芸能のひとつで、旧盆(7月15日)に行われる盆踊りです。 お盆に戻ってくる先祖の霊を送迎するため、若者たちが歌と囃子に合わせ踊りながら各地を歩きます。 太鼓を叩く賑やかな踊りは全国的にも有名で、沖縄県では夏の風物詩とされています。 伝統芸能2:組踊 出典元:文化庁広報誌 ぶんかる 組踊はセリフ、音楽、所作、舞踊によって構成される琉球の歌舞劇です。 スタイルは能や狂言に近いですが、音楽に琉球音楽、舞踊に琉球舞踊、セリフに琉球語首里方言を使用するのが特徴と言えます。 国の重要無形文化財に指定されているほか、2010年にユネスコ無形文化遺産リストに登録されました。 郷土料理1:沖縄そば・ソーキそば 出典元:沖縄そば情報ポータルサイト『すば』 沖縄そば・ソーキそばは沖縄を代表する郷土料理です。 沖縄そば=ソーキそばと勘違いされることも多いのですが、沖縄そばは豚肉の三枚肉が乗ったもので、ソーキそばはスペアリブが乗っています。 スープは、豚骨とカツオの出汁を組み合わせて作られているものが多く、あっさりとした味わい。 そのままあっさり味で食べることもいいですが、トッピングで味の濃いものを付けるのも人気です。 郷土料理2:中身汁 出典元:うちの郷土料理:農林水産省 中身汁は、豚のモツを使った汁物で沖縄の郷土料理です。 沖縄ではお盆やお正月など、お祝い事の際によく出され、一般家庭だけでなくお店でも食べられる庶民的な料理。 かつお出汁をベースとして、シイタケなどが一緒に入っていることが多いそうです。 下処理をしっかり行えば、内臓を使っているにもかかわらず、臭みを出さずに美味しく召し上がれますよ。 郷土料理3:チャンプルー 出典元:FOODIE(フーディー) チャンプルーとは、沖縄地方で「混ぜこぜにしたもの」を意味します。 さまざまな材料を一緒にして炒め合わせる総称で、「ゴーヤーチャンプルー」「タマナーチャンプルー」などが有名ですね。 チャンプルーには、沖縄特産の島豆腐を用いたり、さまざまな野菜が炒め物の材料として使われます。 「これがチャンプルーだ!」という定義は曖昧ですが、強いて言うなら沖縄特有の食材が入っていることでチャンプルーと呼ばれるのではないでしょうか。 聖地巡りをした人の口コミ 白い砂のアクアトープ聖地巡礼☀第4話 玻名城ビーチのシーンです♫引用元:大空の海原に@ark197645 ショートボード買ってカブにくくりつけて湘南に通ったり、沖縄に飛んで白い砂のアクアトープ聖地巡礼やら水族館やら…4枚じゃ足りない…引用元:とげし*🏍🏄🏕10/9大洗MLS3@toge_shi 白い砂のアクアトープ聖地巡礼であざまサンサンビーチに来ました。 #白い砂のアクアトープ #聖地巡礼引用元:ヒロ@戦慄のアニオタ@hiro_senritu 白い砂のアクアトープ聖地巡礼で朝から国際通りを散歩中。風花の足跡を辿ります。 #白い砂のアクアトープ #聖地巡礼引用元:ヒロ@戦慄のアニオタ@hiro_senritu 今日は沖縄ちほーはよく晴れて、海も空も青かった!「白い砂のアクアトープ」聖地巡礼も最高のコンディション出来たのはついてたね引用元:りろ@LilroRali 白い砂のアクアトープの聖地は沖縄県なので、旅行がてら訪れる人が多いようですね。 実際にモデルとなった場所は、作中と比較してもかなり似ているため、興奮度も高い傾向にあります! 自然が豊かな沖縄を感じながら、好きなアニメの聖地を巡れる最高のロケーションです。 まとめ 沖縄県でしか体験できない工芸品作りや、地域の色が見える伝統芸能、特産品を使った郷土料理など魅力が詰まっているのが南城市です。 白い砂のアクアトープの聖地はたくさんあり、沖縄県南城市を堪能しながら巡れるので、旅行がてら聖地巡礼するのもおすすめですね。 エイサーなどのお祭りも迫力満点なので、夏の恒例行事があるタイミングで訪れるといいでしょう。

  • ひぐらしのなく頃にの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場七】

    アニメ八十八箇所巡り・七か所目の霊場は、2006年から5期に渡って放送された人気アニメ「ひぐらしのなく頃に」の舞台となった岐阜県白川村をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 ひぐらしのなく頃にとは ひぐらしのなく頃には、同人サークルである07th Expansionが製作した同人ゲーム「ひぐらしのなく頃に」が原作で、2006年4月にテレビアニメ1期が放送されました。 本作は、出題編「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」と解答編「目明し編」「罪滅し編」に分かれており、合計6編から構成されています。 2007年7月にはテレビアニメ2期「ひぐらしのなく頃に解」、2009年2月「ひぐらしのなく頃に礼」、2011年7月「ひぐらしのなく頃に煌」、2020年10月「ひぐらしのなく頃に業」、2021年7月「ひぐらしのなく頃に卒」の順番で5期に渡り、テレビアニメが放送された根強いファンを持つアニメです。 ホラーやミステリー要素が詰まっていて、それぞれのキャラクター全員に焦点をあててストーリーも展開されていくのでスリルを味わえる面もあります。 アニメ、マンガ、ゲームなど、どれも人気が高く日本が誇る代表的なコンテンツの1つと言えるでしょう。 昭和58年。舞台は、自然に囲まれた田舎村の雛見沢。舞台の雛見沢は、岐阜県白川村がモデルになっています。過疎化が進む田舎の雛見沢に、都会から転校生の前原圭一が引っ越してきました。圭一は雛見沢での生活にもすぐ慣れ、学校で友達ができて充実した日々を送っていました。雛見沢では、毎年6月に行われる伝統的な夏祭りの「綿流し」が有名なのですが、ここ数年「綿流し」の日に必ず誰かが死ぬという不可解な出来事が起きていたのです。この一連の事件は、「オヤシロさまの祟り」と囁かれていました。「オヤシロさまの祟り」の噂を耳にした圭一は、友達の竜宮レナや園崎魅音に真相を尋ねますが、ハッキリした回答は得られませんでした。このことから、圭一は次第に疑心暗鬼になっていき、学校でも態度がおかしくなっていきます。そして訪れた昭和58年の「綿流し」で再び犠牲者が…あらすじ [ふきだし icon="https://quon.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/pixta_73861620_M.jpg" align="left" col_border="#000" col="#fff" type="speaking" border="on" icon_shape="circle"]今回は、ひぐらしのなく頃にのモデルとなった岐阜県白川村の紹介と、白川村の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。[/ふきだし] 【聖地巡礼】「ひぐらしのなく頃に」に登場する岐阜県白川町の場所は? ひぐらしのなく頃にの聖地は岐阜県白川村です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 「ひぐらしのなく頃に」の聖地1:白川八幡神社「ひぐらしのなく頃に」の聖地2:荻町城跡展望台「ひぐらしのなく頃に」の聖地3:明善寺「ひぐらしのなく頃に」の聖地4:和田家 それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 「ひぐらしのなく頃に」の聖地1:白川八幡神社 出典元:白川八幡神社 出典元:@_syoan 白川八幡神社は、作品で登場する古手神社のモデルとなった場所です。 古手神社は「オヤシロさま」が祀られている神社として重要な場所で、村人から恐れられています。 神社の一人娘である古手 梨花は、毎年行われる「綿流し」の際に、巫女の役を務めています。 神社にはキャラクターが描かれた絵馬がたくさんあり、「ひぐらしのなく頃に」が好きな方の多くが、聖地巡礼で訪れている場所の1つです。 『白川八幡神社』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村荻町アクセス:JR高山本線高山駅から濃飛バス白川郷線白川郷方面行きで50分、白川郷バスターミナル下車すぐ 「ひぐらしのなく頃に」の聖地2:荻町城跡展望台 出典元:白川郷 荻町城跡展望台 出典元:『ひぐらしのなく頃に業』 舞台探訪(聖地巡礼) ~白川郷~ | つればし 荻町城跡展望台からの景色は、梨花が雛見沢を見下ろしているシーンで登場します。 白川郷を見渡すことができ、季節によってさまざまな美しい景色が一望できる場所です。 展望台の近くには、「梨花のお気に入りの場所」もあるので、ファン必見の聖地と言えますね。 『荻町城跡展望台』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村アクセス:荻町集落から徒歩約30分、シャトルバスで約10分 「ひぐらしのなく頃に」の聖地3:明善寺 出典元:明善寺 出典元:ひぐらしのなく頃に 聖地巡礼 明善寺は、「夢現し編(ゆめうつしへん)」で幼いころの梨花と羽生が出会う場所です。 白川八幡神社の近くにあり、珍しい茅葺屋根の鐘楼門があるお寺。岐阜県の文化財に指定されています。 隣の「明善寺郷土館」から明善寺の中に入ることができます。 『明善寺』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村荻町679アクセス:JR高山線「高山」駅より濃飛・北陸鉄道バスで約50分 「ひぐらしのなく頃に」の聖地4:和田家 出典元:和田家 合掌家屋/白川郷 出典元:KANON廃園 和田家は、メインキャラクターの1人である園崎魅音が暮らす「園崎家」のモデルとなった場所です。 雛見沢の御三家筆頭で、雛見沢を実質的に支配しているほどの権力を持つ園崎家。アニメでも家は大きく、立派なたたずまいをしていました。 合掌造りの民家として、和田家は国の重要文化財に指定されています。300円の入館料で中に入ることができるので、魅音の生活を感じ取れる聖地と言えますね。 『和田家』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村荻町山越997アクセス:白川郷バスターミナルより徒歩約4分 聖地巡りをした人の口コミ アニメ聖地巡礼ひぐらしのなく頃に2年前の写真だけど来月行けるかもしれないまたあの景色がみたい 白川郷素晴らしすぎた👏🏻引用元:ゼノモーフ@Q8Bh9m はぅぅ〜(/////)聖地巡礼スポット行って参りました😍とても楽しい一日なのでした❤️引用元:麗蘭@rayran24 白川郷の休憩所にはひぐらしのなく頃に聖地巡礼ノートが!ちょうど最後のページだったので沙都子を描かせて頂きました。次に来る時は新しいノートになってるかな?引用元:魔公子@10/2 07th大浴場Web 10/15 07th村民集会 村-02 沙都子&梨花ちゃん本@makoushi 雛見沢村行ってきた!ひぐらしのなく頃にのモチーフになった家とか見つけたよ!引用元:@ano_chandayo 「ひぐらしのなく頃に」が好きなファンは、キャラクターのと住んでいる家や登場する場所を訪れていますね。 また、聖地巡礼として訪れた白川郷の美しさや魅力についても語られている口コミがたくさんありました。 聖地を巡ることで、その地域の文化などにも触れる機会になるので、ぜひ足を運んで実感して欲しいです。 岐阜県大野郡周辺の伝統文化 岐阜県大野郡は飛騨市、高山市と隣接しています。大野郡周辺には魅力的な伝統工芸や伝統芸能、郷土料理が複数あるので紹介していきます。 伝統工芸1:飛騨染伝統工芸2:さるぼぼ伝統工芸3:美濃焼伝統芸能1:こだいじん伝統芸能2:春駒踊り伝統芸能3:地歌舞伎郷土料理1:すったて汁・すったて鍋郷土料理2:石豆腐 それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。 伝統工芸1:飛騨染 出典元:飛騨染|高山市 飛騨染は、岐阜県高山市に伝わる伝統的な染物です。 石・土・鉄:銅・亜鉛・石炭・松煙等から作られた染料の顔料を豆汁(呉汁)で溶き、染め付けた物を指します。 日本三大美祭にも数えられる高山祭とともに、江戸時代から発展してきました。 現在は、無形民俗文化財に指定されている飛騨の祭りをはじめとする闘鶏楽衣装・獅子舞の油単に使われています。 発色の美しさと色落ちせず長持ちする特徴と、お祭りをイメージさせる独特な絵柄が魅力的な伝統工芸品です。 伝統工芸2:さるぼぼ 出典元:飛騨のさるぼぼ|高山市 さるぼぼとは、飛騨地方で昔から作られる人形で、飛騨の言葉で「猿の赤ん坊」という意味を持ってます。 「さる(猿)」には「去る」「縁・円」という意味も込められていて、困難や災い、病気が「去る」ことを指しています。 さるぼぼは持ち主自身を表す「映し鏡」として、顔があえて描かれていないのが特徴的。 可愛らしいデザインなので、お守りやお土産として人気の工芸品です。 伝統工芸3:美濃焼 出典元:美濃焼 - 【公式】道の駅 志野・織部 美濃焼は、岐阜県南部、東濃地方で製作されている陶磁器の総称です。 日本最大の陶磁器生産拠点で、国内シェアの50%を担っているとも言われています。 その歴史は1300年以上と言われていて、安土桃山時代には千利休や古田織部といった人物を筆頭に、この地に美濃焼黄金期を築きました。 特徴がないことが特徴と言われるほど、多種多様なデザイン様式・デザインが存在します。 茶碗や湯呑、お皿、コップなど、食器類が多く、私たちの生活を身近で支えてくれている伝統工芸品と言えます。 伝統芸能1:こだいじん 出典元:こだいじん/白川郷 こだいじんは、白川郷の民謡として県指定の重要無形民俗文化財に指定されています。 名は古い時代の「子大事節」から出たものとされており、その後「こだいじん」と転訛したものといわれています。 囃しは三味線、尺八、太鼓、四ツ竹をそれぞれ1〜2人で演じ、踊りは傘おどりと手おどりの2種で、共に4人ずつで踊る民謡です。 白川八幡神社、荻町八幡宮などの各神社の奉芸殿で一般公開されています。 伝統芸能2:春駒踊り 出典元:全国観るなび 春駒踊りは、新年の元旦に春駒保存会の方が七福神や舞女に変装して春駒踊りを舞う伝統芸能です。 県指定の無形文化財に指定されています。 春駒・銭大黒・きり大黒・七福神のまくら踊り、鯛釣り、俵ころがしの6つの演目を踊り、集落内の民宿や飲食店、一般家庭にも訪れてくれる新年の恒例行事です。 伝統芸能3:地歌舞伎 出典元:舞台と観客一体、伝承の地歌舞伎の楽しみ方 地歌舞伎は、地元の素人役者たちによって神社の祭礼や芝居小屋などで演じられてきた地域に根付いた歌舞伎のことで、岐阜県では地歌舞伎と呼ばれています。 特徴は役者と観客の一体感です。稽古や着物作り、道具の製作なども全て村人たちで行うからこそ、全員でつくり上げる地元の文化として愛されているのです。 郷土料理1:すったて汁・すったて鍋 出典元:農林水産省 すったて汁・すったて鍋は、白川郷に古くから伝わる郷土料理です。 すったてとは、大豆を石臼ですりつぶしペースト状にしたもので、これに味噌や醤油などを加えた汁物や鍋をすったて汁・すったて鍋と呼びます。 大豆の旨味を味わえるシンプルで素朴な汁物ですが、飛騨牛や地元産のきくらげ、小松菜、人参などを入れアレンジすることで、さらに美味しいすったて鍋となります。 2014年のニッポン全国鍋グランプリでは、初出場ながら見事優勝も果たしており、白川村に訪れた際にはぜひ味わって欲しい一品ですね。 郷土料理2:石豆腐 出典元:ippin 石豆腐は、白川村で古くから食べられている伝統食材の1つ。 その名前から想像できるように、縄で縛っても崩れないと言われるほど固いのが特徴です。 固さはある反面、しっとりとしたなめらかさも兼ね備えていて、大豆の味と香りを楽しめます。 特性を活かして田楽やステーキ、冷や奴などのように調理しても美味しい豆腐です。 まとめ 「ひぐらしのなく頃に」は、2006年から5期に渡ってテレビアニメが放送され、現在でも多くのファンから愛されています。 雛見沢のモデルとなった岐阜県白川村は、土地の生活様式・文化が多く残っていて、訪れるだけで貴重な体験ができる村です。 聖地を巡れば、「ここ、あのシーンの場所だ!」と興奮するポイントもたくさんあるため、ファンなら一度は行ってみたい場所ですね。 なお、「ひぐらしのなく頃に」の聖地は数が多いため、あらかじめ計画を立てて回ることをおすすめします。 圭一やレナ達が過ごした雛見沢を感じられる白川村に、あなたも足を運んでみませんか?

  • サマーウォーズの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場六】

    アニメ八十八箇所巡り・六か所目の霊場は、細田守監督の代表作「サマーウォーズ」の舞台となった長野県上田市をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 サマーウォーズのあらすじ サマーウォーズは、マッドハウス制作の日本のアニメ映画。 細田守の初の長編オリジナル作品で、脚本の奥寺佐渡子、キャラクターデザインの貞本義行など、「時をかける少女」のスタッフが多く携わっている大ヒット映画です。 インターネット上の仮想世界とリンクする世界が舞台となっており、現実世界でサイバーテロに団結して立ち向かう家族の絆にも胸が熱くなる、夏の風物詩とも言える作品の1つですね。 映画を見たことがない人でも、主人公の「よろしくお願いしまあああす!!」というセリフは聞いたことがあるのではないでしょうか? 近未来でインターネット世界が急成長し、仮想世界が普及しているワクワク感を味わいながらも、どこか懐かしさを感じられる田舎の風景や作画も、サマーウォーズを何度も見たくなってしまう理由と言えます。 パソコンや携帯電話から接続することができる「仮想空間OZ」が普及しており、自分のアバターを操ってショッピングやゲームだけでなく、納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる便利な世界。高校2年生の主人公・小磯健二は、憧れの先輩・篠原夏希に「婚約者のふりをする」バイトに誘われ、長野県上田市にある夏希の実家を訪れます。集まった親族の多さに圧倒されながら過ごす健二の携帯電話に、数字の羅列が書かれた謎のメールが届き、数学が得意な健二は暗号を解き回答してしまいます。すると、仮想空間OZが人工知能「ラブマシーン」に乗っ取られてしまい、世界中が大混乱に。さらに、「ラブマシーン」は小惑星探査機を核施設に落とそうと画策していることが発覚。現実世界での平和を取り戻すために、奮闘する健二と夏希の家族たちの運命は…あらすじ [ふきだし icon="https://quon.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/pixta_73861620_M.jpg" align="left" col_border="#000" col="#fff" type="speaking" border="on" icon_shape="circle"]今回は、サマーウォーズのモデルとなった長野県上田市の紹介と、上田市の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。[/ふきだし] 【聖地巡礼】サマーウォーズに登場する長野県上田市の場所は? サマーウォーズの聖地は長野県上田市です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 サマーウォーズの聖地1:上田城跡公園サマーウォーズの聖地2:眞田神社サマーウォーズの聖地3:上田駅(上田電鉄)サマーウォーズの聖地4:砥石・米山城跡 それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 サマーウォーズの聖地1:上田城跡公園 出典元:上田市ホームページ 出典元:サマーウォーズ公式サイト 上田城の東虎口櫓門(ひがしこぐち・やぐらもん)は陣内家の門のモデルになったとされています。 陣内家の大黒柱である篠原夏希の曾祖母、栄おばあちゃんは、室町時代から続く戦国一家です。 この栄おばあちゃんのお屋敷の門は、真田一族の居城上田城の東虎口櫓門(ひがしこぐちやぐらもん)とそっくりですね。 真田昌幸によって築城された上田城は、第一次・第二次上田合戦で徳川軍を二度にわたり撃退した難攻不落の城として知られています。 『上田城跡公園』の詳細 住所:〒386-0026 長野県上田市二の丸2アクセス:JR上田駅・しなの鉄道上田駅・上田電鉄別所線上田駅で下車、徒歩12分 サマーウォーズの聖地2:眞田神社 出典元:真田神社 作中には登場しませんでしたが、真田神社はサマーウォーズの聖地の1つです。 上田城本丸跡にある真田一族縁の神社で、映画の大ヒット祈願を行い、結果として大ヒットを記録しました。 有名な武将として知られる真田幸村の銅像や、真田信繁が身につけていたとされる巨大な鹿角脇立朱塗兜が境内にあります。 『眞田神社』の詳細 住所:〒386-0026 長野県上田市二の丸1−12アクセス:上田駅下車、駅より徒歩約17分 サマーウォーズの聖地3:上田駅(上田電鉄) 出典元:「サマーウォーズ号」運行レポート1 出典元:ロケ地ガイドマップ|サマーウォーズの里・信州上田【公式】 夏希の実家に向かう際、上田駅から上田電鉄・別所線に乗り換えていました。 映画の中では「角間温泉」行きになっており、伊勢山に向かいます。実際の別所線は「別所温泉」行きで別所温泉・塩田平方面に向かいます。 映画「サマーウォーズ」は、2010年7月29日から8月1日に信州上田で起きた出来事で、2010年7月には「サマーウォーズ号」が運行され、多くのファンが訪れました。 上田駅構内は、サマーウォーズのキャラクターなどがいて、作品を感じられる聖地となっています。 『上田駅(上田電鉄)』の詳細 住所:〒386-0025 長野県上田市天神1丁目1−1アクセス:東京駅から新幹線で1時間24分 サマーウォーズの聖地4:砥石・米山城跡 出典元:信州上田 映画「サマーウォーズ」のロケ地を探して 出典元:ロケ地ガイドマップ|サマーウォーズの里・信州上田【公式】 砥石・米山城跡は夏希の実家、陣内家がある設定となっている場所です。 映画内で、ここから夜景を見下ろすシーンがあり、実際の写真と比べるとかなり再現度が高いことが分かりますね。 美しい風景が一望でき、映画のワンシーンを自分の目で眺められるため、サマーウォーズの聖地巡りにはかかせない絶景ポイントです。 『砥石・米山城跡』の詳細 住所:〒386-0002 長野県上田市上野アクセス:JR上田駅下車後、バス又はタクシーで約20分 長野県上田市の伝統文化 上田市には、毎年慣習的に繰り返される庶民の行事である「年中行事」や多くの伝統芸能・祭りがあります。 神輿担ぎに多くの方が参加したり、縁日で賑わう行事が1年を通してたくさん行われている地域です。 上田市周辺には魅力的な伝統工芸や伝統芸能、郷土料理が複数あるので紹介していきます。 伝統工芸1:上田紬伝統工芸2:木曽漆器伝統芸能1:岳の幟伝統芸能2:上田祇園郷土料理1:つけば(川魚料理)郷土料理2:おやき それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。 伝統工芸1:上田紬 出典元:信州上田観光情報 上田紬は、江戸時代から大島紬や結城紬と並ぶ日本三大紬のひとつとして知られる上田市の伝統工芸品です。 古くから養蚕の栄えた上田では、絹の特性を生かした良質な紬織物の生産が盛んでした。 軽くて丈夫で、吸放湿性が高く触り心地も良い特徴があり、その頑丈さは上田の戦国武将である真田幸村に例えられるほどです。 また、縦糸と横糸の重なりでさまざまな色や柄が生まれる縞と格子柄も魅力の1つで、それぞれに個性が見られる着物と言えるでしょう。 上田紬は着物だけでなく、ストールやネクタイ、名刺入れ、ポーチなど様々な商品として購入でき、多くの人から愛される伝統工芸品です。 伝統工芸2:木曽漆器 出典元:木曽漆器 | 中川政七商店の読みもの 木曽漆器は、長野県塩尻市を中心に作られている漆器で、室町時代初期を起源とする伝統工芸品です。 原料木には檜(ひのき)、桂(かつら)、橡(とち)など天然漆が使用され、「錆土 (さびつち) 」と呼ばれる鉄分を多く含んだ土を下地の材料として使います。 特徴は、美しく丈夫であり、長く使用するほど艶が増していくことです。 木曽漆器の特徴的な技法として、「木曽春慶(きそしゅんけい)」、「木曽堆朱(きそついしゅ)」、「塗分呂色塗(ぬりわけろいろぬり)」があります。 お椀や箸、重箱など、木曽漆器を使ったさまざまな商品があり、中でも檜を使用した弁当箱の「めんぱ」や和室で用いられる「座卓」などが有名ですね。 伝統芸能1:岳の幟 出典元:上田市ホームページ 岳の幟は、「信州の鎌倉」と呼ばれる別所温泉に伝わる雨乞いのお祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。 青竹に色とりどりの反物をくくりつけた幟の行列が練り歩き、笛や太鼓に合わせてささら踊りや三頭獅子舞も奉納されます。 この地域は、昔から水不足で悩まされることの多い場所で、室町時代の大干ばつの際に村人が夫神岳の山の神に雨乞いをしたら雨が降ったため、織った布を奉納するようになったのが始まりと言われています。 伝統芸能2:上田祇園 出典元:上田市ホームページ 毎年夏に開催される上田祇園祭は、上田市にある中央商店街周辺で行われる恒例のお祭りです。 多くの自治会から宮みこしや樽みこしなど、それぞれ趣向を凝らした80基を超えるみこしが出てくる上田市の伝統的な行事の1つ。 子供みこしも出されるので、子供から大人まで全員が一段となって楽しむ一大イベントです。 なお、新型コロナウイルス感染症が拡大している影響を受け、2022年7月の開催は中止となりました。 郷土料理1:つけば(川魚料理) 出典元:信州上田観光協会 つけばは、長野県佐久地域より下流の千曲川で初夏に行われるウグイを捕獲する漁で、千曲川の伝統漁法として現在も行われています。仕掛けは石や枝、布などを使って作られます。 千曲川沿いには「つけば小屋」があり、捕獲した川魚をその場で捌いて食べられるところもあるのです。 つけば漁では、ウグイの他にも鮎、アブラハヤ、オイカワ、ヤマメ、カジカなどが捕れ、塩焼きや天ぷらに調理して美味しく味わえます。 自然を感じながら伝統的な漁法と、新鮮な川魚を味わえるため、おすすめのスポットですよ。 郷土料理2:おやき 出典元:【玉喜屋】 おやきは、長野県の郷土料理として全国的にも有名です。 小麦やそばなどの粉を練った生地に、あんこや野菜などを包んで、焼いたり蒸したりして作られます。 信州上田のおやきは、焼かずに蒸し上げて作るのが特徴とされていて、モチモチの食感とさまざまな具材を楽しめます。 上田市には多くの「おやき屋さん」があり、店舗によって作り方が違ったり、中の具材が変わるので、上田市でおやき巡りをするのも良いですね。 聖地巡りをした人の口コミ サマーウォーズ聖地巡礼 やっと行けた。 上田市いい所でした。引用元:ヤマモト@221tuv サマーウォーズ聖地巡礼引用元:てるてる@teruboze6221 上田市に来たので聖地巡礼‼️上田城の東虎口櫓門は 映画サマーウォーズ、陣内家の門のモデルとなってます。デカい! 陣内家って相当広いのね。 隕石が落ちても屋敷の敷地内で収まるの納得だわ。引用元:ココロ@kokoroll 連休2日目、長野県上田市の「上田市観光会館」に伺いました❗細田守監督作品「サマーウォーズ」聖地巡礼になりました🎉引用元:保土原 誠@DX19dKWKG2mQ7cK 豊かな自然と文化が融合した上田市。 サマーウォーズのモデルとなった場所が多くあり、作中の風景画と比較するとほとんど同じ景色が望めます。 聖地巡礼しながら、上田市の郷土料理やご当地グルメを食べる楽しみもありますよ。 まとめ 細田守監督の代表作である「サマーウォーズ」は、現在でも多くの人に愛されている作品です。 今回紹介した聖地以外にも、上田高校や伊勢山バス停など人気のスポットがまだまだあります。 上田市観光会館の2階には、「サマーウォーズ」の聖地巡礼ノートがあり、ノートの表紙絵は細田監督直筆となっているので、上田市に訪れた際にはぜひ寄って欲しいです。 また映画の舞台となっている上田市は自然が豊かで、さまざまな伝統芸能や伝統工芸品があるので、地域としても魅力の詰まった場所と言えます。 この記事を読んで、「サマーウォーズ」の聖地である長野県上田市の魅力を知ってもらえたら嬉しいです。

  • 日本刀の切れ味がよい理由とは?よく切れるとされる日本刀や逸話も紹介

    日本刀は「よく切れる」ことで有名です。 切れないものはないと表現されるほど切れ味が鋭く、世界的にも評価が高いのです。 しかし、この記事を読んでいるあなたは 「日本刀はどうして切れ味がいいの?」「日本刀がよく切れる理由が知りたい」 と、疑問に感じているのではないでしょうか。 そこで今回は、日本刀の切れ味が良い3つの理由について解説していきます。また、よく切れる刀として有名な日本刀や逸話についても紹介していきますね。 この記事を最後まで読めば、日本刀の切れ味が良い秘密について詳しく知れること間違いなしです。 他にも日本刀の歴史や種類、作り方などを知りたい方は以下の記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀の切れ味が良い理由3つ 日本刀の切れ味が良い理由は 反りがあることによって力が伝わりやすいから 炭素の含有量を均一にしているから 優れた構造をしているから(重層構造) の3つです。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 1.反りがあることによって力が伝わりやすいから 日本刀の切れ味が良い理由の1つ目は、反りがあることによって力が伝わりやすいからです。 西洋の刀剣は、反りのない直刀で厚くて太身があり、叩っ切ることに特化しています。 一方、日本刀は薄く細身で刀身が反っている湾刀なのが特徴と言えます。 刀身が反っていることで、振り下ろした際に自然に引き切りを行なうことができ、しかも斬り付けた瞬間の反動をやわらげてくれる効果があるのです。 反りがあることで、意識せずとも自然に引き切りになるためスムーズに力が伝わり、よく切れるという訳ですね。 2.炭素の含有量を均一にしているから 日本刀の切れ味が良い理由の2つ目は、炭素の含有量を均一にしているからです。 日本刀は、「玉鋼」(たまはがね)という素材から作られています。玉鋼の原材料は砂鉄で、たたら製鉄の一方法「けら押し法」によって生成されます。 玉鋼は鍛錬するほど硬くなると言われており、日本刀独自の「折り返し鍛錬」と呼ばれる方法で鍛えることで不純物を取り除き、炭素の含有量を均一化するのです。 よく切れる刀を作るためには、鉄の硬さが重要です。 鉄は含まれる炭素の量が多いほど硬くなる性質があるので、炭素を定着させつつ、含有量を均一化させることでよく切れる日本刀が出来上がります。 3.優れた構造をしているから(重層構造) 日本刀の切れ味が良い理由の3つ目は、優れた構造をしているから(重層構造)です。 日本刀は、刀身の外側を覆い刃の部分を形作る「皮鉄」(かわがね)と、刀身の芯になる「心鉄」(しんがね)に構造が分かれています。 なぜ構造が分かれているのでしょうか?その理由は、硬い鉄だけで刀を作ってしまうと、柔軟性がないため衝撃に弱く、折れやすくなってしまうからです。 「皮鉄」(かわがね)は炭素量が多く硬い鋼で出来ています。一方、「心鉄」(しんがね)は炭素量が少なく、やわらかい鉄で出来ています。 それぞれ硬さの違う「皮鉄」(かわがね)と「心鉄」(しんがね)を別々に鍛えて、のちに組み合わせて一体化させることで、折れにくく丈夫で、よく切れる日本刀が完成するのです。 西洋の刀剣は、金属を液体にして型に流し込む作り方なのに対して、日本刀は「皮鉄」と「心鉄」の重層構造になっているため、切れ味が良く丈夫という訳ですね。 よく切れる日本刀として有名な刀 よく切れる日本刀は、どのように判断されるのでしょうか? 切れ味の証明は、罪人の死体を実際に切る「試し切り」です。1体両断できれば業物、2体なら良業物というように、1振でどのくらい切れるかで切れ味は判断されました。 切れ味の証は銘に刻まれているので、銘を見れば切れ味が良い日本刀か分かるのです。 松平家伝来の重宝 出典元:https://www.touken-world.jp/sword-artisan-directory/echizen-yasutsugu/ 結城秀康の次男「松平忠昌」が、1615年(慶長20年)の「大坂夏の陣」に差料とした1振は、越前藩32万石の松平家の重宝となりました。 江戸時代に誕生したこの日本刀は、特別重要刀剣として鑑定されています。 切れ味の証は、茎(なかご)に金象嵌で「二ッ筒落」という「裁断銘」が切られています。 二ッ筒落とは、罪人の死体を2つ重ねて切り落としたことを意味します。また、「裁断銘」は試し切りの結果を表した銘です。 銘時代鑑定区分於武州江戸越前康継(金象嵌)慶長十九年寅七月十一日二ツ筒落江戸時代特別重要刀剣 葵の御紋が切られた名刀 出典元:https://www.touken-world.jp/sword-artisan-directory/echizen-yasutsugu/ 越前康継は、徳川家康より技術の高さを認められ、1606年(慶長11年)に「康」の字を賜ります。 「葵」とは徳川家の家紋で、越前康継は「葵紋」を作品に刻むことを許されており、本刀の茎には、葵紋が彫られています。 葵紋が彫られている日本刀は、徳川家からのお墨付きを受けた出来の良い日本刀なのです。 また、「二胴」とあり、罪人の死体を2つ重ねて切断できたことも表しています。 所持者として銘に刻まれた「本多五郎右衛門」は、結城秀康の家臣であり作刀の支援者でもあった「本多成重」(ほんだなりしげ)の家来とされる人物です。 銘時代鑑定区分(葵紋)於武州江戸越前康継以南蛮鉄末世宝二胴 本多五郎右衛門所持江戸時代重要美術品 切れ味が名前の由来になった日本刀 八文字長義 出典元:https://iidakoendo.com/7538/ 八文字長義(はちもんじちょうぎ、はちもんじながよし)は長さ約78センチメートルの太刀です。 南北朝時代に備前長船(現在の岡山県瀬戸内市)を拠点とした刀工「長義」により打たれました。 この名前は、戦国時代の武将「佐竹義重」(さたけよししげ)の逸話が由来とされています。 佐竹義重は、その勇猛さから「鬼義重」と恐れられていた武将です。 北条氏政軍との戦いに出陣した際に、佐竹義重が長義の日本刀を振るって、頭上から一撃したところ、兜共々頭部が2つに割れて、馬の左右へ八の字形に落ちたことから、「八文字長義」と名付けられました。 一振りで硬い兜を割るだけでなく、乗っていた馬を両断する切れ味は凄まじいですね。 南泉一文字 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/55382/ 「南泉一文字」(なんせんいちもんじ)は、鎌倉時代に福岡一文字派の刀工によって作られた打刀です。 足利将軍家が所蔵していた頃の逸話が名前の由来で、研磨のため壁に立てかけていたとき、猫が飛び掛かって刀に当たると猫が真っ二つに切れてしまったそうです。 この出来事と、唐(現在の中国)の禅僧「南泉普願」(なんせんふがん)の故事「南泉斬猫」(なんせんざんみょう)が結び付けられて、名付けられました。 「南泉斬猫」とは、南泉普願が子猫を奪い合って争う弟子達に「何か気の利いたことを言ってみなさい」と問いかけたところ、誰も答えられなかったために子猫を斬ってしまったという故事です。 南泉一文字は、足利家から「豊臣秀吉」の所有となり、のちに徳川家康に贈られました。 現在は「徳川美術館」(愛知県名古屋市)が所蔵しています。 波游兼光 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/55382/ 「波游兼光」(なみおよぎかねみつ)は、2代「備前長船兼光」(びぜんおさふねかねみつ)が制作し、江戸時代に編纂された「享保名物帳」に所載された名刀です。 名前の由来は2つあります。 1つは、あるとき、船の渡し場で2人の客が喧嘩になり、そのうちのひとりが相手を「波游兼光」で斬り付けます。 斬り付けられた相手は川に飛び込み、泳いで逃げていきますが、泳いでいるうちに真っ二つになってしまった出来事です。 もう1つの由来は、刀身彫刻の竜が波間を泳いでいるように見えるためとも言われています。 このように、切れ味が非常に鋭いことが「波游兼光」という名前の由来です。 「波游兼光」は、上杉家に伝えられていましたが、のちに豊臣秀吉の甥「豊臣秀次」の所持となり、1595年(文禄4年)に豊臣秀次が自害する際に使用されたと伝えられています。 その後は、豊臣秀吉や小早川秀秋、立花宗茂など、名だたる武将の所有となりました。 切れ味最強の日本刀に関する逸話 最後に、切れ味が最強とされる日本刀に関する逸話を紹介していきますね。 童子切安綱 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/55382/ 作者の安綱は平安時代の伯耆国(鳥取県西部)の刀鍛冶で、童子切安綱は「天下五剣」(てんがごけん)として位置付けられた名刀の1つです。 童子切安綱という名前は、源頼光が丹波国の大江山で酒呑童子(しゅてんどうじ)を斬ったことに由来しています。 酒呑童子とは、大江山に住む鬼王で、日本三大妖怪としても有名です。金棒や刀を奮い、配下の鬼と共に夜の平安京を荒らしまわり、京の都の姫君達を誘拐し、仕えさせたりその血肉を喰ったとされています。 酒呑童子を切ったことから、頼光の愛刀は童子切という号が付けられた訳です。 また、江戸時代に行われた「試し切り」で、6つの遺体を輪切りにし、遺体を積んでいた台座にまで食いこんだほどの切れ味を持っており、最強の日本刀と言えるでしょう。 鬼丸国綱 出典元:https://www.meihaku.jp/sword-basic/tengagoken/ 鬼丸国綱は、童子切安綱と同じ「天下五剣」の1振。北条時頼が招聘した粟田口六兄弟の末弟である国綱が打った日本刀です。 鎌倉時代に、北条時政は夢の中で鬼に苦しめられていました。ある晩、夢の中に翁が現れ、「自分は太刀国綱である。妖怪を退治したければ早く自分の錆を拭い去ってくれ」と言いました。 翁の言うとおり、錆を拭き去ったところ、立てておいた国綱が倒れ、近くにおいてあった火鉢の足を斬りました。 時政が切り落とされた火鉢の脚を見てみると、驚いたことに、そこには悪夢に出てくる鬼が彫刻されていたのです。それ以来、夢の中で鬼に苦しめられることがなくなったのだとか。 鬼の悪夢を断ち切ったことから、この太刀は鬼丸国綱と呼ばれるようになりました。 当時、恐れられていた鬼や妖怪を切るという逸話が名前の由来になるのは面白いですよね。 へし切長谷部 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/54641/ 南北朝時代に、山城の刀工である長谷部国重によって作られた打刀とされています。 へし切長谷部は、織田信長が、自分へ無礼を働いた観内という茶坊主を成敗した時の出来事が逸話として伝えられています。 無礼を働いた観内に織田信長が激怒したため、観内は手打ちを恐れて台所へ逃げてしまいました。 膳棚の下に隠れたところ、織田信長はへし切長谷部を抜き、棚ごと観内を「圧し切り」(刀身を押し当てて切ること)にして斬殺したのです。 刀を振り下ろして切ったのではなく、刃を押し付けただけで棚ごと人を切ってしまうという点が、へし切長谷部の切れ味の良さを表していますね。 長曽祢虎徹 出典元:https://rekishiplus.com/?mode=f14 打刀 長曽根虎徹(ながそねこてつ)は、新選組局長である近藤勇の愛刀としても有名な日本刀です。 切れ味が鋭い最強の日本刀をランク分けした江戸時代の書物 懐宝剣尺の中で、最もランクの高い最上大業物に分類されています。 「今宵の虎徹は血に飢えている」というセリフを聞いたことがある人も少なくないでしょう。 長曽根虎徹の逸話として、池田屋事件での出来事が知られています。 1864年(元治元年)に起きた池田屋事件では、尊王攘夷派の浪士10名以上と、新撰組の隊士数10名が激しく切り合いました。 この事件後、隊士達の刀剣のほとんどは、人を切ったことや鍔迫り合いをしたことにより壊れてしまいます。 しかし、長曽祢虎徹だけは折れず曲がることもなく鞘にスーッと入ったそうです。 この出来事により、長曽祢虎徹は頑丈で切れ味が他の日本刀とは違うとして、世間に名が知れ渡りました。 北谷菜切 出典元:https://twitter.com/touken_world_/status/1402516095043391491/photo/1 北谷菜切(ちゃたんなきり)は、15世紀に作られたとされる日本刀(短刀)で、琉球王国伝来の宝剣です。 短刀なのに、最強の切れ味?と疑問に感じる人もいるでしょう。 しかし、北谷菜切にも最強の切れ味を示す逸話があります。 かつて琉球で農婦が赤子を斬殺するという事件が起きました。役人に捕まった農婦は「包丁で切る真似をしただけなのに赤子の首が切れてしまった」と話して、殺意が無かったことを主張したのです。 しかし、この話を信じない役人は試しにその包丁を山羊に向かって切るそぶりで振ってみたところ、本当に山羊の首が切れてしまったのです。 これにより晴れて農婦は無罪とされ、包丁は短刀に鍛え直されました。 この短刀こそが、北谷菜切です。 切る真似をしただけで、本当に首が切れてしまう刀とは、恐ろしい切れ味ですね。 現在は、那覇市歴史博物館に収蔵されています。 まとめ 今回は、日本刀の切れ味が良い3つの理由とよく切れる刀として有名な日本刀や逸話についても紹介してきました。 おさらいすると、日本刀の切れ味が良い理由は 反りがあることによって力が伝わりやすいから 炭素の含有量を均一にしているから 優れた構造をしているから(重層構造) の3つです。 最強の切れ味を持つとされている日本刀には、逸話や名前に由来があるので、知っていくと面白いですよ。 この記事を読んで、日本刀の魅力が少しでも伝われば嬉しいです。

  • 美しい西陣織の伝統技法「引箔」を使った箸の海外展開をクラウドファンディングにて開始~SERENDOUCE CRAFTS × 西陣織 箔屋 『楽芸工房』のあらたなコラボレーション~

    株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(本社:東京都中央区 社長:鈴木郷史)の新規事業プロジェクトである『SERENDOUCE CRAFTS(セレンドゥースクラフツ)』は、西陣織 箔屋 『楽芸工房(らくげいこうぼう)』 三代目の村田紘平氏と共に、伝統技法「引箔(ひきばく)」の美しさを世界に発信すべくプロジェクトを始動。美しい日本の四季を表現した新たな作品を 、2022 年 8 月 16 日(火)~2022 年 9 月 30 日(金)まで、世界最大のクラウドファンディング KICKSTARTER で展開しています。 SERENDOUCE CRAFTS プロジェクト 内面の美しさの支えとなる文化・芸術を支援し、世界に発信する同グループ。SERENDOUCE CRAFTS プロジェクトでは、「日本の工芸品との出会いのきっかけを創る」ことをミッションに、伝統工芸の活躍の場を創造することで技術を継承し、さらなる発展に寄与すべく、手仕事でつくられる上質な伝統工芸品の情報発信や販売をしています。 日本の食文化と四季を表現した「引箔」の箸 今回、クラウドファンディング KICKSTARTER で展開するのは、西陣織の華やかな光沢のある糸を作る技法である「引箔」の技術を応用した箸です。食を通して四季を感じる文化をもつ日本での食卓を代表する食器である箸に、村田氏の創造力とインスピレーションで日本の美しい四季を箸の色彩の中に表現しています。 クラウドファンディングでの展開を通して、より多くの人々に伝統工芸の魅力を発信することでグループ理念「感受性のスイッチを全開にする」というミッションの実現を目指しています。 プロジェクト名Rakugei Chopsticks & Coasters from Nishijin受付期間2022 年 8 月 16 日(火)~2022 年 9 月 30 日(金) クラウドファンディング詳細はこちら 西陣織の伝統技法「引箔」とは 引箔とは、西陣織の糸に使われる素材をつくる技法です。 和紙に箔を施し、織り込んだものを素地とすることで華やかなデザインが周りを引き立てます。和紙の表面に色漆やラッカーなどで彩色し、そこに柄(模様)付けをしていきます。素材は金・銀・色箔・プラチナ箔・らでん(螺鈿)箔などがあります。手作業で一つ一つ細かい工程を踏むため、作り手のアーティスト的な感性が溢れる仕事により唯一無二のデザインが生まれるのです。 さらに西陣織では、これを織物にするために「切屋」という専門の職人が裁断します。その細さは約0.3mm、髪の毛ほどの糸になります。裁断された引箔は、職人の手によって一本ずつ織り込まれ、元の和紙に描いた模様が織物に再現されます。 職人が箔糸を織り込む際に箔糸が裏返らぬよう、一本ずつ丁寧にヘラに引っ掛けながら引っ張ります。これが「引き」箔と言う名前に繋がっています。 まるで絵具を何重にも重ねた絵画のような奥行きや深みが、西陣織の豪華絢爛さを支えています。 https://serendouce-crafts.com/blogs/journal/journal-37-kickstrater1 楽芸工房 京都・西陣にて箔屋を営む村田商店の直営工房・意匠部として平成元年に創業。西陣織の特徴のひとつであり、300年以上前に開発されたと言われている箔を織り込む技術“引箔”を、今もなお支え、守り続けています。 村田紘平氏(西陣織 箔屋 『楽芸工房』三代目。経済産業大臣指定伝統的工芸品 西陣織 製糸部門 伝統工芸士。)は世界に誇る西陣織の芸術性と高度な技術を継承する一方、伝統工芸の枠を超えた新たなモノづくりにも積極的に挑戦。アート、デザイン、インテリア、ファッションなど、幅広いジャンルと接点をつくりながら、国内外のマーケットに向けて革新的なデザインの提案を続けています。 楽芸工房詳細はこちら SERENDOUCE CRAFTS について 「日本の工芸品との出会いのきっかけを創る」ことをミッションに生まれたプロジェクトです。“SERENDOUCE(セレンドゥース)”は、 意外な新しい発見(Serendipity)と心地よさ(Douce)を組み合わせた造語です。伝統的な技術を守り、新たな価値を生みだす作り手がつくる伝統工芸品を、オンライン中心で情報発信・販売しています。SERENDOUCE CRAFTS 公式サイト: SERENDOUCE CRAFTS 公式サイトはこちら

  • 日本刀の特徴とは?6つの特徴を詳しく解説!よく斬れるのには理由がある

    刀剣類の中でも、世界的に評価の高い日本刀。 なぜ日本刀は工芸品・美術品としての価値が高く、人気なのでしょうか? その理由は、日本刀だけが持つ魅力があるからです。 今回は、日本刀の6つの特徴についてわかりやすく解説していきます。 意外と知らない日本刀だけの特徴や魅力について深掘りしていきますよ。 以下の記事では日本刀の歴史や種類、特徴を紹介していますので、網羅的に理解したい人におすすめです。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀とはどんなもの? 「そもそも、日本刀ってなんなの?」と、疑問を持っている方もいるでしょう。 まずは、日本刀とは?という部分から説明していきますね。 日本独自の方法で作られた刀剣類の総称 日本刀は、日本独自の技術・方法で作られています。 刃は良質な「玉鋼」を素材として造られていて、純度の高い鉄が日本刀の元になっているのです。 また、折り返し鍛錬と呼ばれる日本の刀匠独自の技術が製造工程に含まれています。 西洋の剣と比較すると、日本刀は薄くて細身な見た目をしており、片刃で反りがあります。 一方、西洋の剣は厚くて太身な見た目、両刃で反りが無い剣が多く、パッと見でも違いが明らかです。 日本刀の刀身の寸法によって種類が分けられる 一口に日本刀と言っても、種類はさまざまで、刀身の寸法によっても分けられます。 博物館や美術館でよく目にする、刃渡りが2尺(約60cm)以上の刀を「太刀」「打刀」と呼びます。 刃渡り1尺(30cm)以上2尺(60cm)未満の刀は「脇差」、刃渡り1尺(30cm)未満の刀は「短刀」と呼ばれ、同じ日本刀でも別の種類に分かれているのです。 また、柄の長さだけで約5尺(約150cm)ある「薙刀」や「槍」なども、日本刀として分類されます。 日本刀の特徴は大きく6つ! 日本刀の特徴1.刀身が孤状に反っている 日本刀の特徴1つ目は、刀身が孤状に反っている点です。 映画や時代劇などで、侍が手にしている刀は孤状に反っているものがほとんどですよね。 先程お伝えした通り、西洋の剣などは直刀が主なのに対して、日本刀は湾刀が主流です。 日本刀の特徴2.軽い、折れない、よく斬れる 日本刀の特徴2つ目は、「軽い、折れない、よく斬れる」という点です。 薄く細身なため、重さは約1kg程度の軽さです。 一見簡単に折れてしまいそうな見た目ですが、丈夫な鉄を使い職人が丁寧に鍛錬しているので、折れにくい刀でもあるのです。 また孤状に反っているため、振り下ろした際に引き切りと自然になり、切れ味が鋭くなる形になっています。 上記のことから、日本刀は「軽い、折れない、よく斬れる」として有名です。 日本刀の特徴3.4部構造になっている 日本刀の特徴3つ目は、刀が4部構造になっている点です。 日本刀は、本体である刀身と、外装品である鞘、柄、鍔の4つの部分から形成されています。 鞘、柄、鍔は「拵」(こしらえ)と呼ばれていて、主に刀身の保護を目的としますが、他にも家柄などを象徴する意味もあります。 刀身だけでなく、鞘、柄、鍔などの「拵」は美術的観点からも重要な部分で、美しさやたくましさを感じられる魅力の1つと言えるでしょう。 日本刀の特徴4.長さによって日本刀の呼び名が違う 日本刀の特徴4つ目は、長さによって日本刀の呼び名が違う点です。 前述した通り、同じ日本刀の括りでも、長さによって呼び名が変わります。 最もポピュラーな「太刀」「打刀」は、刃渡りが2尺(約60cm)以上の刀を指します。 それより小さい刃渡り1尺(30cm)以上2尺(60cm)未満の刀は「脇差」、刃渡り1尺(30cm)未満の刀は「短刀」と呼ばれ分類されています。 他にも「薙刀」や「槍」などのように、長い日本刀も存在しますよ。 それぞれ作られた時代の戦い方に適した大きさ、形をしていて、武器から時代の背景も読み取ることができます。 日本刀の特徴5.刃文がある 日本刀の特徴5つ目は、刃文がある点です。 刃文は「焼き入れ」によって付けられた焼刃の形状のことで、白い波のような模様をしています。 焼刃土と呼ばれる土を焼入れ前に塗ることで、綺麗な模様が刃に浮かび上がるのです。 作られた時代、刀匠によって刃文は異なり、日本刀の美しさ・価値を決める上で重要なポイントとなります。 日本刀の特徴6.素材が鋼である 日本刀の特徴6つ目は、素材が鋼である点です。 たたら製鉄によって生産される「玉鋼」を使って、日本刀は作られています。 玉鋼は不純物の含有量が極めて低く、材質が均一であるため、薄くても折れにくい頑丈な刀に仕上がる重要な素材です。 西洋の剣は、金属を液体にして型に流し込む方法で作られますが、日本刀は素材からこだわりいくつもの工程を経て完成します。 手間がかかっている分、非常に質の高い丈夫で切れ味の良い刀が出来上がるのです。 【種類別】日本刀の特徴 最後に、作られた時代に分けて、日本刀の特徴を紹介していきます。 古刀の特徴 古刀は、901年以降の平安時代中期から、安土・桃山時代末期の1596年(慶長元年)までに制作された日本刀を指します。 901年より前に作られた刀は、直刀で真っ直ぐな形をしていました。 しかし平安時代中期に入ると、騎馬戦が主流となり、馬上でも簡単に抜ける湾刀が誕生しました。 「鎬造り」と呼ばれる日本刀の基本的な形が、平安時代中期に古刀として世に広まりました。 新刀の特徴 安土桃山時代末期から江戸時代中期に、作られた日本刀が新刀です。 新刀の特徴として、刀身の反りが浅く、地鉄は整っています。 また、刃文が大胆で美しい模様が多く、見た目の美しさも特徴です。 新々刀の特徴 新々刀は、1781年(天明元年)の江戸時代後期から、1876年(明治9年)までに制作された日本刀を指します。 江戸幕府が開設されて以降、長い泰平の世が続いたため、日本刀はほとんど武器として使われなくなりました。 しかし、江戸時代後期には、再び日本刀の需要が高まり、実戦向きの日本刀が多く作られました。この時代に作られた日本刀が、新々刀と呼ばれています。 新々刀は、五箇伝の特徴を取り入れて作られていて、刀身の幅が豊かで切れ味が鋭い名刀がたくさんあります。 現代刀の特徴 現代刀は、1876年(明治9年)の廃刀令以降に制作された日本刀です。現代の刀工が古来の鍛法で、玉鋼を使って作った日本刀のことを指します。 武器として帯刀することが禁じられはしたものの、制作自体は禁止されなかったので、美術品・工芸品として作られたものが多いです。 五箇伝を自由に取り入れ、刀工によって個性が感じられる作品が多い特徴があります。 まとめ 今回は、日本刀の6つの特徴と素材について解説してきました。 素材として玉鋼を使い、日本独自の技術・方法で作られています。 おさらいすると、日本刀の特徴は以下の6つです。 刀身が孤状に反っている 軽い、折れない、よく斬れる 4部構造になっている 長さによって日本刀の呼び名が違う 刃文がある 素材が鋼である 1本作るのにかなりの手間と労力がかかっており、その分質が高く世界的にも評価の高い日本刀は、日本の誇る文化・財産と言えますね。

  • 日本刀の作り方を徹底解説!使用する素材や工程についても紹介!

    かつては武器として作られ、現在では美術品・工芸品として愛されている日本刀。 映画やドラマ、アニメなどの影響もあり、日本刀に興味を持つ人は年々増えています。 この記事を読んでいるあなたは 「日本刀って何からできてるの?」「日本刀の作り方が知りたい」 と、感じているのではないでしょうか? 日本刀の作り方や原材料などについて、気になる方は多いです。 そこで今回は、日本刀の作り方を12の工程に分けて詳しく解説していきます。 また、原材料となる素材についても紹介していきます。 以下の記事では日本刀の歴史や種類、特徴などを網羅的に紹介していますので、日本刀全般について知りたい人はどうぞ。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀を作るための素材とは? まずは、「日本刀は何を原材料としているのか?」という疑問についてお答えしていきます。 日本刀は玉鋼を使って作られる 出典元:https://www.touken-world.jp/tips/19308/ 日本刀は、「玉鋼」(たまはがね)という素材から作られます。 玉鋼の原材料は鉄、または砂鉄で、これらを加工して玉鋼を生成します。 日本は、鉄鉱石が採掘できる鉱山にあまり恵まれなかったこともあり、砂鉄から玉鋼を作ることも多かったのです。 「折れず・曲がらず・よく切れる」という特徴を持つ日本刀を作るために、玉鋼は必須の材料と言えるでしょう。 玉鋼はたたら製鉄の一方法「けら押し法」で作られる 日本刀の素材となる玉鋼を作る際には、たたら製鉄の一方法「けら押し法」が用いられます。 たたら製鉄とは、6世紀頃に誕生した日本独自の鉄生産法のこと。ジブリ映画もののけ姫に出てくる「たたら場」がこれにあたります。 たたら製鉄一方法である「けら押し法」は、「火床」の中に材料の砂鉄と木炭を入れ、「鞴」(ふいご)と呼ばれる風を送る装置を用いて燃焼させ、鉄に含まれる炭素の割合を調整する製鉄法です。 約70時間も作業を続ける必要があり、不純物を取り除くことで質の高い「玉鋼」が出来上がります。 日本刀の作り方 日本刀の作り方は刀工や流派によって変わりますが、主に以下の12工程を経て完成します。 工程1.玉鋼 工程2.水へし 工程3.積み沸かし 工程4.折り返し鍛錬 工程5.造り込み 工程6.素延べ 工程7.火造り 工程8.生仕上げ 工程9.土置き 工程10.焼き入れ 工程11.樋入れと彫刻 工程12.銘切り それぞれ詳しく見ていきましょう。 工程1.玉鋼 まずは、日本刀の素材となる玉鋼を作ります。 先程紹介した通り、たたら製鉄の一方法「けら押し法」で砂鉄を製鉄します。 玉鋼を作るときには、鉄に含まれる炭素の割合を調節するため、炎の状態を見ながら砂鉄や木炭を入れ、不純物を取り除きます。 工程2.水へし 生成した玉鋼を、叩いてなじませながら約5mmの厚さに引き伸ばします。 その後、水に入れて急速に冷やす工程を「水へし」と言います。 冷やした玉鋼は、割って硬い玉鋼とやわらかい玉鋼に分別され、硬さによって刀身のどこに使うかが決められます。 刀身の外側に使われる玉鋼を「皮鉄」(かわがね)、刀身の芯となるやわらかい玉鋼を「心鉄」(しんがね)と呼びます。 工程3.積み沸かし 鋼を割ったあとに、鋼を積み重ねて「積み沸かし」の作業に移ります。 積み重ねて積んだ鋼が崩れないよう、水でぬらした和紙にて全体を包み固定し、藁灰(わらばい)をまぶし、泥汁をかけます。 そのあと、火床に入れ、熱していきます。沸かしが不十分だと、後に鋼を叩いた際に崩れる可能性があるので、重要な工程になります。 工程4.折り返し鍛錬 出典元:https://natalie.mu/comic/gallery/news/208156/608642 鋼を溶かし、塊になるまで叩いた後には、不純物を取り除くことと、炭素量を均一化させるために折り返し鍛錬と呼ばれる作業に移ります。 熱した玉鋼を大槌で叩いて長方形に延ばし、鏨(たがね)で切り込みを付け、半分に折ってまた叩くことを繰り返していきます。 皮鉄と心鉄は別々に鍛えられ、皮鉄は約15回、心鉄は7〜10回ほど折り曲げます。 玉鋼は鍛錬するほど硬くなるとされていて、「折れず・曲がらず・よく切れる」日本刀を作る上で重要になります。 折り返し鍛錬は日本特有の作業工程で、日本刀の特徴の1つと言えるでしょう。 工程5.造り込み 硬い皮鉄とやわらかい心鉄を組み合わせる工程を「造り込み」といいます。 硬く曲がりにくい皮鉄と、柔軟性があり折れにくい心鉄を一体化させることで、丈夫で折れにくい日本刀が出来上がるのです。 工程6.素延べ 出典元:https://wa-gokoro.jp/traditional-crafts/japanese-sword/43/ 皮鉄と心鉄を造り込みで一体化させたら、「素延べ」という作業で棒状に延ばします。 この段階で鋒/切先(きっさき)を形成し、持ち手部分である「茎」(なかご)と刀身との境目となる「区」(まち)を付けていきます。 工程7.火造り 素延べした玉鋼を日本刀の形に打ち出す作業を「火造り」といいます。 熱しながら叩いて日本刀の形にしていく作業で、反りなどを含めた完成形をイメージしながら刀匠が行っていきます。 「火造り」の工程を行う刀匠の腕によって、美しい日本刀が出来上がるので、技術が光る場面でもありますね。 工程8.生仕上げ 「生仕上げ」では、低い温度で熱して冷まし、平地と鎬地を叩きます。 この後にヤスリとセン(手押しカンナ)を使って曲がりやねじれ、厚みを整え、表面を平らにしていきます。 工程9.土置き 焼入れ前に、焼刃土を刀身に塗ることを「土置き」といいます。 基本的に刃の部分には薄く、棟の部分には厚めに塗ります。 焼刃土の厚みが違うことで境目に刃文ができます。刃文は日本刀の個性とも呼べるもので、刀工や流派によって焼刃土の塗り方は変わるのです。 工程10.焼き入れ 「焼き入れ」は刀身を丈夫にし、切れ味の良い日本刀を作るための作業です。 均一に刀身を熱して、一気に湯舟に入れて冷やします。 急激に冷やすことで、玉鋼は伸縮を起こし、刀身は峰/棟側に強く反り返るのです。 工程11.樋入れと彫刻 「樋入れ」とは、日本刀の刀身に細長い溝を彫る工程です。 樋を入れることで、日本刀を軽くしたり、見栄えを良くする効果があるとされています。 また、刀身に動物や植物、文字などの彫刻を入れる作業もあります。 彫刻は所有者や制作者の好みによって様々な種類が存在します。 工程12.銘切り 最後に行われるのが、刀匠が自分の鍛えた作品に鏨(たがね)一本で名前を刻む「銘切り」です。 制作者の名前や居住地、制作年月日など、誰が作った日本刀なのかが分かるよう制作者の情報が刻まれます。 博物館・美術館に展示されている日本刀には、銘が刻まれているので注目してみてください。 銘切りが終わり、仕上げ研ぎを行ったら日本刀が完成となります。 まとめ 今回は、日本刀の作り方と原材料について解説してきました。 砂鉄から生成される「玉鋼」を素材とし、さまざまな工程を経て日本刀は完成します。 多くの工程を必要としますが、「折れず・曲がらず・よく切れる」日本刀を作るためには、どれも重要な工程になるのです。 中でも「玉鋼」を使い、「折り返し鍛錬」の作業があることが日本特有の鍛刀技術・製造過程とされています。

  • 白い砂のアクアトープの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場八】

    アニメ八十八箇所巡り・八か所目の霊場は、美しい自然と海洋生物、少女たちの絆が描かれた「白い砂のアクアトープ」の舞台となった沖縄県南城市をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 白い砂のアクアトープとは 2021年7月に放送されたP.A.WORKS制作によるテレビアニメです。 沖縄県南城市の水族館を舞台に、美しい海と海洋生物、そして友情を描いた心を紡ぐ物語。 メインキャラクターである2人の少女の絆や葛藤、成長が描かれた作品です。 特に作画に対する評価が高く、美しい風景画や水族館の海洋生物は非常に魅力的なめ、一度見れば心に残る作品と言えるでしょう。 あらすじ 沖縄に住む18歳の女子高生・海咲野くくるは、祖父が営む「がまがま水族館」の業務を館長代理として手伝っています。くくるは、東京で居場所をなくし、逃避行で沖縄にやってきた元アイドルの宮沢風花と出会い、風花を「がまがま水族館」で雇うことになります。「がまがま水族館」は老朽化で閉館が決まっていましたが、存続させたいくくるは、風花たちと協力してさまざまなイベントを開催するなど日々奮闘します。しかし、水族館は老朽化の影響で雨漏りや停電が起き、生き物を守れないと悟ったくくるは閉館を受け入れることに。水族館が閉館した後、風花には映画主演の話が舞い込み、夢を追いかけて欲しいくくるは風花の背中を押すが…あらすじ [ふきだし icon="https://quon.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/pixta_73861620_M.jpg" align="left" col_border="#000" col="#fff" type="speaking" border="on" icon_shape="circle"]今回は、白い砂のアクアトープのモデルとなった長沖縄県南城市の紹介と、南城市の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。[/ふきだし] 【聖地巡礼】白い砂のアクアトープに登場する沖縄県南城市の場所は? 白い砂のアクアトープの聖地は沖縄県南城市です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 白い砂のアクアトープの聖地1:あざまサンサンビーチ白い砂のアクアトープの聖地2:ニライカナイ橋(国道331号線)白い砂のアクアトープの聖地3:久手堅ビーチ白い砂のアクアトープの聖地4:百名バスターミナル白い砂のアクアトープの聖地5:残波岬 それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 白い砂のアクアトープの聖地1:あざまサンサンビーチ 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 あざまサンサンビーチは、南城市を代表するビーチのひとつ。 作中には1話から登場する場所で、白い砂浜と美しく透明な海が特徴的です。 海水浴はもちろん、マリンスポーツ、バーベキューもできるマルチビーチで、シーズンには多くの人が訪れます。 『あざまサンサンビーチ』の詳細 住所:沖縄県南城市知念字安座真1141-3アクセス:那覇から車で約50分 白い砂のアクアトープの聖地2:ニライカナイ橋(国道331号線) 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:本島南部の観光スポット ニライカナイ橋(国道331号線)は、ニライ橋とカナイ橋が合わさっているためニライカナイ橋と呼ばれています。 国道331号線に位置し、橋の頂上には展望台とトンネルがあり、展望台からの眺めは南城市の絶景スポットです。 風花が海岸からフラフラと歩くシーンの背景にニライカナイ橋が映っていますね。 『ニライカナイ橋(国道331号線)』の詳細 住所:沖縄県南城市知念字知念アクセス:那覇空港から車で約30分 白い砂のアクアトープの聖地3:久手堅ビーチ 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:久手堅海岸|南城市・ビーチ 久手堅ビーチは、南城市知念岬の麓にあり、潮の満ち引きで歩ける箇所が変わります。 干潮時であれば、沖の方まで歩いていけます。 ダイビングや釣りのスポットとしても人気なビーチです。 『久手堅ビーチ』の詳細 住所:沖縄県南城市知念久手堅アクセス:那覇空港から車で48分 白い砂のアクアトープの聖地4:百名バスターミナル 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:FOURSQUARE 百名バスターミナルは、琉球バス交通のバスターミナルです。 作中では、1話で風花がバスに乗り、百名バスターミナルで下車しています。 実際の写真と比較すると、バスターミナル付近の建物や風景がそっくりですね。 アニメでの再現度が高いほど、聖地巡礼した際の感動は大きいので、ファンにはたまらない場所です。 『百名バスターミナル』の詳細 住所:沖縄県南城市玉城字百名772-1アクセス:那覇バスターミナルから約50分 白い砂のアクアトープの聖地5:残波岬 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 出典元:アストラルのつれづれ旅日記 残波岬は、沖縄本島の南側に位置し、東シナ海に面する岬です。 1話で登場する、くくるの家の前の祠は、残波岬にある西崎原神之屋がモデルになっています。 かつては航海安全、武運長久を祈願したとされ、広い海と空を一望できる人気のスポットでもあります。 近くの灯台には登ることができ、晴れていれば粟国島、渡名喜島、久米島などを観ることも可能です。 『残波岬』の詳細 住所:沖縄県中頭郡読谷村宇座アクセス:読谷バスターミナルから徒歩40分 沖縄県南城市の伝統文化 南城市は南風原町、八重瀬町に隣接している沖縄本島の南側に位置します。南城市周辺には、古くから伝わる多くの伝統文化、工芸品、芸能があるので紹介していきます。 伝統工芸1:織物(琉球びんがた・琉球藍染・ミンサー織り等)伝統工芸2:琉球ガラス伝統工芸3:ヤムチン(焼物)伝統芸能1:エイサー伝統芸能2:組踊郷土料理1:沖縄そば・ソーキそば郷土料理2:中身汁郷土料理3:チャンプルー それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。 伝統工芸1:織物(琉球びんがた・琉球藍染・ミンサー織り等) 出典元:中川政七商店の読みもの 南城市を含め、沖縄県には織物の伝統工芸品が多数あります。 琉球びんがたは、沖縄の地で生まれ育った唯一の染物で、色彩豊かな「紅型」と藍色だけを使用した「藍型」に分かれます。 起源は13世紀の琉球王朝時代とされ、中国や東南アジアの影響もあり、派手な色使いが特徴です。 また、琉球藍で染めた琉球藍染や約400年の歴史を持つミンサー織りなど、さまざまな織物が職人の手で作られています。 Tシャツや着物、バック、ポーチなどの商品があり、沖縄土産としても人気が高い工芸品です。 伝統工芸2:琉球ガラス 出典元:沖縄県南部の観光スポット 琉球ガラスは、明治時代中期頃に発展した沖縄のガラス製品を指します。 第二次世界大戦後、ガラス工房やガラスの原料が不足している状況で、駐留米軍の廃瓶を再利用することで作られていた時期もありました。 丸みを帯びた形状や模様のような気泡、青や赤などの豊かな色使いが特徴的な可愛らしいガラスです。 沖縄県では手作りガラス工房がいくつかあり、琉球ガラスを実際に自分で作る体験なども行われています。 伝統工芸3:ヤムチン(焼物) 出典元:沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語 「ヤムチン」とは、沖縄の方言で焼き物のことを指します。 沖縄が琉球王国と呼ばれていた時代に、やちむんの基礎となる「壺屋焼」が生まれます。明治時代に入ると「民藝運動」によって、日用品としての美が認められ、やちむんは全国各地に広まりました。 食器類の商品が多く、鮮やかな絵付けと沖縄らしさを表現した模様が特徴の工芸品です。 沖縄県中部に位置する読谷村は、「ヤムチンの里」として知られており、70以上の陶房が集結しています。 伝統芸能1:エイサー 出典元:沖縄の伝統芸能エイサーについて エイサーとは、沖縄県の伝統芸能のひとつで、旧盆(7月15日)に行われる盆踊りです。 お盆に戻ってくる先祖の霊を送迎するため、若者たちが歌と囃子に合わせ踊りながら各地を歩きます。 太鼓を叩く賑やかな踊りは全国的にも有名で、沖縄県では夏の風物詩とされています。 伝統芸能2:組踊 出典元:文化庁広報誌 ぶんかる 組踊はセリフ、音楽、所作、舞踊によって構成される琉球の歌舞劇です。 スタイルは能や狂言に近いですが、音楽に琉球音楽、舞踊に琉球舞踊、セリフに琉球語首里方言を使用するのが特徴と言えます。 国の重要無形文化財に指定されているほか、2010年にユネスコ無形文化遺産リストに登録されました。 郷土料理1:沖縄そば・ソーキそば 出典元:沖縄そば情報ポータルサイト『すば』 沖縄そば・ソーキそばは沖縄を代表する郷土料理です。 沖縄そば=ソーキそばと勘違いされることも多いのですが、沖縄そばは豚肉の三枚肉が乗ったもので、ソーキそばはスペアリブが乗っています。 スープは、豚骨とカツオの出汁を組み合わせて作られているものが多く、あっさりとした味わい。 そのままあっさり味で食べることもいいですが、トッピングで味の濃いものを付けるのも人気です。 郷土料理2:中身汁 出典元:うちの郷土料理:農林水産省 中身汁は、豚のモツを使った汁物で沖縄の郷土料理です。 沖縄ではお盆やお正月など、お祝い事の際によく出され、一般家庭だけでなくお店でも食べられる庶民的な料理。 かつお出汁をベースとして、シイタケなどが一緒に入っていることが多いそうです。 下処理をしっかり行えば、内臓を使っているにもかかわらず、臭みを出さずに美味しく召し上がれますよ。 郷土料理3:チャンプルー 出典元:FOODIE(フーディー) チャンプルーとは、沖縄地方で「混ぜこぜにしたもの」を意味します。 さまざまな材料を一緒にして炒め合わせる総称で、「ゴーヤーチャンプルー」「タマナーチャンプルー」などが有名ですね。 チャンプルーには、沖縄特産の島豆腐を用いたり、さまざまな野菜が炒め物の材料として使われます。 「これがチャンプルーだ!」という定義は曖昧ですが、強いて言うなら沖縄特有の食材が入っていることでチャンプルーと呼ばれるのではないでしょうか。 聖地巡りをした人の口コミ 白い砂のアクアトープ聖地巡礼☀第4話 玻名城ビーチのシーンです♫引用元:大空の海原に@ark197645 ショートボード買ってカブにくくりつけて湘南に通ったり、沖縄に飛んで白い砂のアクアトープ聖地巡礼やら水族館やら…4枚じゃ足りない…引用元:とげし*🏍🏄🏕10/9大洗MLS3@toge_shi 白い砂のアクアトープ聖地巡礼であざまサンサンビーチに来ました。 #白い砂のアクアトープ #聖地巡礼引用元:ヒロ@戦慄のアニオタ@hiro_senritu 白い砂のアクアトープ聖地巡礼で朝から国際通りを散歩中。風花の足跡を辿ります。 #白い砂のアクアトープ #聖地巡礼引用元:ヒロ@戦慄のアニオタ@hiro_senritu 今日は沖縄ちほーはよく晴れて、海も空も青かった!「白い砂のアクアトープ」聖地巡礼も最高のコンディション出来たのはついてたね引用元:りろ@LilroRali 白い砂のアクアトープの聖地は沖縄県なので、旅行がてら訪れる人が多いようですね。 実際にモデルとなった場所は、作中と比較してもかなり似ているため、興奮度も高い傾向にあります! 自然が豊かな沖縄を感じながら、好きなアニメの聖地を巡れる最高のロケーションです。 まとめ 沖縄県でしか体験できない工芸品作りや、地域の色が見える伝統芸能、特産品を使った郷土料理など魅力が詰まっているのが南城市です。 白い砂のアクアトープの聖地はたくさんあり、沖縄県南城市を堪能しながら巡れるので、旅行がてら聖地巡礼するのもおすすめですね。 エイサーなどのお祭りも迫力満点なので、夏の恒例行事があるタイミングで訪れるといいでしょう。

  • ひぐらしのなく頃にの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場七】

    アニメ八十八箇所巡り・七か所目の霊場は、2006年から5期に渡って放送された人気アニメ「ひぐらしのなく頃に」の舞台となった岐阜県白川村をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 ひぐらしのなく頃にとは ひぐらしのなく頃には、同人サークルである07th Expansionが製作した同人ゲーム「ひぐらしのなく頃に」が原作で、2006年4月にテレビアニメ1期が放送されました。 本作は、出題編「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」と解答編「目明し編」「罪滅し編」に分かれており、合計6編から構成されています。 2007年7月にはテレビアニメ2期「ひぐらしのなく頃に解」、2009年2月「ひぐらしのなく頃に礼」、2011年7月「ひぐらしのなく頃に煌」、2020年10月「ひぐらしのなく頃に業」、2021年7月「ひぐらしのなく頃に卒」の順番で5期に渡り、テレビアニメが放送された根強いファンを持つアニメです。 ホラーやミステリー要素が詰まっていて、それぞれのキャラクター全員に焦点をあててストーリーも展開されていくのでスリルを味わえる面もあります。 アニメ、マンガ、ゲームなど、どれも人気が高く日本が誇る代表的なコンテンツの1つと言えるでしょう。 昭和58年。舞台は、自然に囲まれた田舎村の雛見沢。舞台の雛見沢は、岐阜県白川村がモデルになっています。過疎化が進む田舎の雛見沢に、都会から転校生の前原圭一が引っ越してきました。圭一は雛見沢での生活にもすぐ慣れ、学校で友達ができて充実した日々を送っていました。雛見沢では、毎年6月に行われる伝統的な夏祭りの「綿流し」が有名なのですが、ここ数年「綿流し」の日に必ず誰かが死ぬという不可解な出来事が起きていたのです。この一連の事件は、「オヤシロさまの祟り」と囁かれていました。「オヤシロさまの祟り」の噂を耳にした圭一は、友達の竜宮レナや園崎魅音に真相を尋ねますが、ハッキリした回答は得られませんでした。このことから、圭一は次第に疑心暗鬼になっていき、学校でも態度がおかしくなっていきます。そして訪れた昭和58年の「綿流し」で再び犠牲者が…あらすじ [ふきだし icon="https://quon.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/pixta_73861620_M.jpg" align="left" col_border="#000" col="#fff" type="speaking" border="on" icon_shape="circle"]今回は、ひぐらしのなく頃にのモデルとなった岐阜県白川村の紹介と、白川村の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。[/ふきだし] 【聖地巡礼】「ひぐらしのなく頃に」に登場する岐阜県白川町の場所は? ひぐらしのなく頃にの聖地は岐阜県白川村です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 「ひぐらしのなく頃に」の聖地1:白川八幡神社「ひぐらしのなく頃に」の聖地2:荻町城跡展望台「ひぐらしのなく頃に」の聖地3:明善寺「ひぐらしのなく頃に」の聖地4:和田家 それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 「ひぐらしのなく頃に」の聖地1:白川八幡神社 出典元:白川八幡神社 出典元:@_syoan 白川八幡神社は、作品で登場する古手神社のモデルとなった場所です。 古手神社は「オヤシロさま」が祀られている神社として重要な場所で、村人から恐れられています。 神社の一人娘である古手 梨花は、毎年行われる「綿流し」の際に、巫女の役を務めています。 神社にはキャラクターが描かれた絵馬がたくさんあり、「ひぐらしのなく頃に」が好きな方の多くが、聖地巡礼で訪れている場所の1つです。 『白川八幡神社』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村荻町アクセス:JR高山本線高山駅から濃飛バス白川郷線白川郷方面行きで50分、白川郷バスターミナル下車すぐ 「ひぐらしのなく頃に」の聖地2:荻町城跡展望台 出典元:白川郷 荻町城跡展望台 出典元:『ひぐらしのなく頃に業』 舞台探訪(聖地巡礼) ~白川郷~ | つればし 荻町城跡展望台からの景色は、梨花が雛見沢を見下ろしているシーンで登場します。 白川郷を見渡すことができ、季節によってさまざまな美しい景色が一望できる場所です。 展望台の近くには、「梨花のお気に入りの場所」もあるので、ファン必見の聖地と言えますね。 『荻町城跡展望台』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村アクセス:荻町集落から徒歩約30分、シャトルバスで約10分 「ひぐらしのなく頃に」の聖地3:明善寺 出典元:明善寺 出典元:ひぐらしのなく頃に 聖地巡礼 明善寺は、「夢現し編(ゆめうつしへん)」で幼いころの梨花と羽生が出会う場所です。 白川八幡神社の近くにあり、珍しい茅葺屋根の鐘楼門があるお寺。岐阜県の文化財に指定されています。 隣の「明善寺郷土館」から明善寺の中に入ることができます。 『明善寺』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村荻町679アクセス:JR高山線「高山」駅より濃飛・北陸鉄道バスで約50分 「ひぐらしのなく頃に」の聖地4:和田家 出典元:和田家 合掌家屋/白川郷 出典元:KANON廃園 和田家は、メインキャラクターの1人である園崎魅音が暮らす「園崎家」のモデルとなった場所です。 雛見沢の御三家筆頭で、雛見沢を実質的に支配しているほどの権力を持つ園崎家。アニメでも家は大きく、立派なたたずまいをしていました。 合掌造りの民家として、和田家は国の重要文化財に指定されています。300円の入館料で中に入ることができるので、魅音の生活を感じ取れる聖地と言えますね。 『和田家』の詳細 住所:岐阜県大野郡白川村荻町山越997アクセス:白川郷バスターミナルより徒歩約4分 聖地巡りをした人の口コミ アニメ聖地巡礼ひぐらしのなく頃に2年前の写真だけど来月行けるかもしれないまたあの景色がみたい 白川郷素晴らしすぎた👏🏻引用元:ゼノモーフ@Q8Bh9m はぅぅ〜(/////)聖地巡礼スポット行って参りました😍とても楽しい一日なのでした❤️引用元:麗蘭@rayran24 白川郷の休憩所にはひぐらしのなく頃に聖地巡礼ノートが!ちょうど最後のページだったので沙都子を描かせて頂きました。次に来る時は新しいノートになってるかな?引用元:魔公子@10/2 07th大浴場Web 10/15 07th村民集会 村-02 沙都子&梨花ちゃん本@makoushi 雛見沢村行ってきた!ひぐらしのなく頃にのモチーフになった家とか見つけたよ!引用元:@ano_chandayo 「ひぐらしのなく頃に」が好きなファンは、キャラクターのと住んでいる家や登場する場所を訪れていますね。 また、聖地巡礼として訪れた白川郷の美しさや魅力についても語られている口コミがたくさんありました。 聖地を巡ることで、その地域の文化などにも触れる機会になるので、ぜひ足を運んで実感して欲しいです。 岐阜県大野郡周辺の伝統文化 岐阜県大野郡は飛騨市、高山市と隣接しています。大野郡周辺には魅力的な伝統工芸や伝統芸能、郷土料理が複数あるので紹介していきます。 伝統工芸1:飛騨染伝統工芸2:さるぼぼ伝統工芸3:美濃焼伝統芸能1:こだいじん伝統芸能2:春駒踊り伝統芸能3:地歌舞伎郷土料理1:すったて汁・すったて鍋郷土料理2:石豆腐 それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。 伝統工芸1:飛騨染 出典元:飛騨染|高山市 飛騨染は、岐阜県高山市に伝わる伝統的な染物です。 石・土・鉄:銅・亜鉛・石炭・松煙等から作られた染料の顔料を豆汁(呉汁)で溶き、染め付けた物を指します。 日本三大美祭にも数えられる高山祭とともに、江戸時代から発展してきました。 現在は、無形民俗文化財に指定されている飛騨の祭りをはじめとする闘鶏楽衣装・獅子舞の油単に使われています。 発色の美しさと色落ちせず長持ちする特徴と、お祭りをイメージさせる独特な絵柄が魅力的な伝統工芸品です。 伝統工芸2:さるぼぼ 出典元:飛騨のさるぼぼ|高山市 さるぼぼとは、飛騨地方で昔から作られる人形で、飛騨の言葉で「猿の赤ん坊」という意味を持ってます。 「さる(猿)」には「去る」「縁・円」という意味も込められていて、困難や災い、病気が「去る」ことを指しています。 さるぼぼは持ち主自身を表す「映し鏡」として、顔があえて描かれていないのが特徴的。 可愛らしいデザインなので、お守りやお土産として人気の工芸品です。 伝統工芸3:美濃焼 出典元:美濃焼 - 【公式】道の駅 志野・織部 美濃焼は、岐阜県南部、東濃地方で製作されている陶磁器の総称です。 日本最大の陶磁器生産拠点で、国内シェアの50%を担っているとも言われています。 その歴史は1300年以上と言われていて、安土桃山時代には千利休や古田織部といった人物を筆頭に、この地に美濃焼黄金期を築きました。 特徴がないことが特徴と言われるほど、多種多様なデザイン様式・デザインが存在します。 茶碗や湯呑、お皿、コップなど、食器類が多く、私たちの生活を身近で支えてくれている伝統工芸品と言えます。 伝統芸能1:こだいじん 出典元:こだいじん/白川郷 こだいじんは、白川郷の民謡として県指定の重要無形民俗文化財に指定されています。 名は古い時代の「子大事節」から出たものとされており、その後「こだいじん」と転訛したものといわれています。 囃しは三味線、尺八、太鼓、四ツ竹をそれぞれ1〜2人で演じ、踊りは傘おどりと手おどりの2種で、共に4人ずつで踊る民謡です。 白川八幡神社、荻町八幡宮などの各神社の奉芸殿で一般公開されています。 伝統芸能2:春駒踊り 出典元:全国観るなび 春駒踊りは、新年の元旦に春駒保存会の方が七福神や舞女に変装して春駒踊りを舞う伝統芸能です。 県指定の無形文化財に指定されています。 春駒・銭大黒・きり大黒・七福神のまくら踊り、鯛釣り、俵ころがしの6つの演目を踊り、集落内の民宿や飲食店、一般家庭にも訪れてくれる新年の恒例行事です。 伝統芸能3:地歌舞伎 出典元:舞台と観客一体、伝承の地歌舞伎の楽しみ方 地歌舞伎は、地元の素人役者たちによって神社の祭礼や芝居小屋などで演じられてきた地域に根付いた歌舞伎のことで、岐阜県では地歌舞伎と呼ばれています。 特徴は役者と観客の一体感です。稽古や着物作り、道具の製作なども全て村人たちで行うからこそ、全員でつくり上げる地元の文化として愛されているのです。 郷土料理1:すったて汁・すったて鍋 出典元:農林水産省 すったて汁・すったて鍋は、白川郷に古くから伝わる郷土料理です。 すったてとは、大豆を石臼ですりつぶしペースト状にしたもので、これに味噌や醤油などを加えた汁物や鍋をすったて汁・すったて鍋と呼びます。 大豆の旨味を味わえるシンプルで素朴な汁物ですが、飛騨牛や地元産のきくらげ、小松菜、人参などを入れアレンジすることで、さらに美味しいすったて鍋となります。 2014年のニッポン全国鍋グランプリでは、初出場ながら見事優勝も果たしており、白川村に訪れた際にはぜひ味わって欲しい一品ですね。 郷土料理2:石豆腐 出典元:ippin 石豆腐は、白川村で古くから食べられている伝統食材の1つ。 その名前から想像できるように、縄で縛っても崩れないと言われるほど固いのが特徴です。 固さはある反面、しっとりとしたなめらかさも兼ね備えていて、大豆の味と香りを楽しめます。 特性を活かして田楽やステーキ、冷や奴などのように調理しても美味しい豆腐です。 まとめ 「ひぐらしのなく頃に」は、2006年から5期に渡ってテレビアニメが放送され、現在でも多くのファンから愛されています。 雛見沢のモデルとなった岐阜県白川村は、土地の生活様式・文化が多く残っていて、訪れるだけで貴重な体験ができる村です。 聖地を巡れば、「ここ、あのシーンの場所だ!」と興奮するポイントもたくさんあるため、ファンなら一度は行ってみたい場所ですね。 なお、「ひぐらしのなく頃に」の聖地は数が多いため、あらかじめ計画を立てて回ることをおすすめします。 圭一やレナ達が過ごした雛見沢を感じられる白川村に、あなたも足を運んでみませんか?

  • サマーウォーズの聖地と伝統工芸品|アニメ八十八箇所巡り【霊場六】

    アニメ八十八箇所巡り・六か所目の霊場は、細田守監督の代表作「サマーウォーズ」の舞台となった長野県上田市をクローズアップしてお届けします。 アニメ八十八箇所巡りとは 「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。 現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。 お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。 サマーウォーズのあらすじ サマーウォーズは、マッドハウス制作の日本のアニメ映画。 細田守の初の長編オリジナル作品で、脚本の奥寺佐渡子、キャラクターデザインの貞本義行など、「時をかける少女」のスタッフが多く携わっている大ヒット映画です。 インターネット上の仮想世界とリンクする世界が舞台となっており、現実世界でサイバーテロに団結して立ち向かう家族の絆にも胸が熱くなる、夏の風物詩とも言える作品の1つですね。 映画を見たことがない人でも、主人公の「よろしくお願いしまあああす!!」というセリフは聞いたことがあるのではないでしょうか? 近未来でインターネット世界が急成長し、仮想世界が普及しているワクワク感を味わいながらも、どこか懐かしさを感じられる田舎の風景や作画も、サマーウォーズを何度も見たくなってしまう理由と言えます。 パソコンや携帯電話から接続することができる「仮想空間OZ」が普及しており、自分のアバターを操ってショッピングやゲームだけでなく、納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる便利な世界。高校2年生の主人公・小磯健二は、憧れの先輩・篠原夏希に「婚約者のふりをする」バイトに誘われ、長野県上田市にある夏希の実家を訪れます。集まった親族の多さに圧倒されながら過ごす健二の携帯電話に、数字の羅列が書かれた謎のメールが届き、数学が得意な健二は暗号を解き回答してしまいます。すると、仮想空間OZが人工知能「ラブマシーン」に乗っ取られてしまい、世界中が大混乱に。さらに、「ラブマシーン」は小惑星探査機を核施設に落とそうと画策していることが発覚。現実世界での平和を取り戻すために、奮闘する健二と夏希の家族たちの運命は…あらすじ [ふきだし icon="https://quon.jp/wp/wp-content/uploads/2022/06/pixta_73861620_M.jpg" align="left" col_border="#000" col="#fff" type="speaking" border="on" icon_shape="circle"]今回は、サマーウォーズのモデルとなった長野県上田市の紹介と、上田市の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。[/ふきだし] 【聖地巡礼】サマーウォーズに登場する長野県上田市の場所は? サマーウォーズの聖地は長野県上田市です。 アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。 サマーウォーズの聖地1:上田城跡公園サマーウォーズの聖地2:眞田神社サマーウォーズの聖地3:上田駅(上田電鉄)サマーウォーズの聖地4:砥石・米山城跡 それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。 サマーウォーズの聖地1:上田城跡公園 出典元:上田市ホームページ 出典元:サマーウォーズ公式サイト 上田城の東虎口櫓門(ひがしこぐち・やぐらもん)は陣内家の門のモデルになったとされています。 陣内家の大黒柱である篠原夏希の曾祖母、栄おばあちゃんは、室町時代から続く戦国一家です。 この栄おばあちゃんのお屋敷の門は、真田一族の居城上田城の東虎口櫓門(ひがしこぐちやぐらもん)とそっくりですね。 真田昌幸によって築城された上田城は、第一次・第二次上田合戦で徳川軍を二度にわたり撃退した難攻不落の城として知られています。 『上田城跡公園』の詳細 住所:〒386-0026 長野県上田市二の丸2アクセス:JR上田駅・しなの鉄道上田駅・上田電鉄別所線上田駅で下車、徒歩12分 サマーウォーズの聖地2:眞田神社 出典元:真田神社 作中には登場しませんでしたが、真田神社はサマーウォーズの聖地の1つです。 上田城本丸跡にある真田一族縁の神社で、映画の大ヒット祈願を行い、結果として大ヒットを記録しました。 有名な武将として知られる真田幸村の銅像や、真田信繁が身につけていたとされる巨大な鹿角脇立朱塗兜が境内にあります。 『眞田神社』の詳細 住所:〒386-0026 長野県上田市二の丸1−12アクセス:上田駅下車、駅より徒歩約17分 サマーウォーズの聖地3:上田駅(上田電鉄) 出典元:「サマーウォーズ号」運行レポート1 出典元:ロケ地ガイドマップ|サマーウォーズの里・信州上田【公式】 夏希の実家に向かう際、上田駅から上田電鉄・別所線に乗り換えていました。 映画の中では「角間温泉」行きになっており、伊勢山に向かいます。実際の別所線は「別所温泉」行きで別所温泉・塩田平方面に向かいます。 映画「サマーウォーズ」は、2010年7月29日から8月1日に信州上田で起きた出来事で、2010年7月には「サマーウォーズ号」が運行され、多くのファンが訪れました。 上田駅構内は、サマーウォーズのキャラクターなどがいて、作品を感じられる聖地となっています。 『上田駅(上田電鉄)』の詳細 住所:〒386-0025 長野県上田市天神1丁目1−1アクセス:東京駅から新幹線で1時間24分 サマーウォーズの聖地4:砥石・米山城跡 出典元:信州上田 映画「サマーウォーズ」のロケ地を探して 出典元:ロケ地ガイドマップ|サマーウォーズの里・信州上田【公式】 砥石・米山城跡は夏希の実家、陣内家がある設定となっている場所です。 映画内で、ここから夜景を見下ろすシーンがあり、実際の写真と比べるとかなり再現度が高いことが分かりますね。 美しい風景が一望でき、映画のワンシーンを自分の目で眺められるため、サマーウォーズの聖地巡りにはかかせない絶景ポイントです。 『砥石・米山城跡』の詳細 住所:〒386-0002 長野県上田市上野アクセス:JR上田駅下車後、バス又はタクシーで約20分 長野県上田市の伝統文化 上田市には、毎年慣習的に繰り返される庶民の行事である「年中行事」や多くの伝統芸能・祭りがあります。 神輿担ぎに多くの方が参加したり、縁日で賑わう行事が1年を通してたくさん行われている地域です。 上田市周辺には魅力的な伝統工芸や伝統芸能、郷土料理が複数あるので紹介していきます。 伝統工芸1:上田紬伝統工芸2:木曽漆器伝統芸能1:岳の幟伝統芸能2:上田祇園郷土料理1:つけば(川魚料理)郷土料理2:おやき それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。 伝統工芸1:上田紬 出典元:信州上田観光情報 上田紬は、江戸時代から大島紬や結城紬と並ぶ日本三大紬のひとつとして知られる上田市の伝統工芸品です。 古くから養蚕の栄えた上田では、絹の特性を生かした良質な紬織物の生産が盛んでした。 軽くて丈夫で、吸放湿性が高く触り心地も良い特徴があり、その頑丈さは上田の戦国武将である真田幸村に例えられるほどです。 また、縦糸と横糸の重なりでさまざまな色や柄が生まれる縞と格子柄も魅力の1つで、それぞれに個性が見られる着物と言えるでしょう。 上田紬は着物だけでなく、ストールやネクタイ、名刺入れ、ポーチなど様々な商品として購入でき、多くの人から愛される伝統工芸品です。 伝統工芸2:木曽漆器 出典元:木曽漆器 | 中川政七商店の読みもの 木曽漆器は、長野県塩尻市を中心に作られている漆器で、室町時代初期を起源とする伝統工芸品です。 原料木には檜(ひのき)、桂(かつら)、橡(とち)など天然漆が使用され、「錆土 (さびつち) 」と呼ばれる鉄分を多く含んだ土を下地の材料として使います。 特徴は、美しく丈夫であり、長く使用するほど艶が増していくことです。 木曽漆器の特徴的な技法として、「木曽春慶(きそしゅんけい)」、「木曽堆朱(きそついしゅ)」、「塗分呂色塗(ぬりわけろいろぬり)」があります。 お椀や箸、重箱など、木曽漆器を使ったさまざまな商品があり、中でも檜を使用した弁当箱の「めんぱ」や和室で用いられる「座卓」などが有名ですね。 伝統芸能1:岳の幟 出典元:上田市ホームページ 岳の幟は、「信州の鎌倉」と呼ばれる別所温泉に伝わる雨乞いのお祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。 青竹に色とりどりの反物をくくりつけた幟の行列が練り歩き、笛や太鼓に合わせてささら踊りや三頭獅子舞も奉納されます。 この地域は、昔から水不足で悩まされることの多い場所で、室町時代の大干ばつの際に村人が夫神岳の山の神に雨乞いをしたら雨が降ったため、織った布を奉納するようになったのが始まりと言われています。 伝統芸能2:上田祇園 出典元:上田市ホームページ 毎年夏に開催される上田祇園祭は、上田市にある中央商店街周辺で行われる恒例のお祭りです。 多くの自治会から宮みこしや樽みこしなど、それぞれ趣向を凝らした80基を超えるみこしが出てくる上田市の伝統的な行事の1つ。 子供みこしも出されるので、子供から大人まで全員が一段となって楽しむ一大イベントです。 なお、新型コロナウイルス感染症が拡大している影響を受け、2022年7月の開催は中止となりました。 郷土料理1:つけば(川魚料理) 出典元:信州上田観光協会 つけばは、長野県佐久地域より下流の千曲川で初夏に行われるウグイを捕獲する漁で、千曲川の伝統漁法として現在も行われています。仕掛けは石や枝、布などを使って作られます。 千曲川沿いには「つけば小屋」があり、捕獲した川魚をその場で捌いて食べられるところもあるのです。 つけば漁では、ウグイの他にも鮎、アブラハヤ、オイカワ、ヤマメ、カジカなどが捕れ、塩焼きや天ぷらに調理して美味しく味わえます。 自然を感じながら伝統的な漁法と、新鮮な川魚を味わえるため、おすすめのスポットですよ。 郷土料理2:おやき 出典元:【玉喜屋】 おやきは、長野県の郷土料理として全国的にも有名です。 小麦やそばなどの粉を練った生地に、あんこや野菜などを包んで、焼いたり蒸したりして作られます。 信州上田のおやきは、焼かずに蒸し上げて作るのが特徴とされていて、モチモチの食感とさまざまな具材を楽しめます。 上田市には多くの「おやき屋さん」があり、店舗によって作り方が違ったり、中の具材が変わるので、上田市でおやき巡りをするのも良いですね。 聖地巡りをした人の口コミ サマーウォーズ聖地巡礼 やっと行けた。 上田市いい所でした。引用元:ヤマモト@221tuv サマーウォーズ聖地巡礼引用元:てるてる@teruboze6221 上田市に来たので聖地巡礼‼️上田城の東虎口櫓門は 映画サマーウォーズ、陣内家の門のモデルとなってます。デカい! 陣内家って相当広いのね。 隕石が落ちても屋敷の敷地内で収まるの納得だわ。引用元:ココロ@kokoroll 連休2日目、長野県上田市の「上田市観光会館」に伺いました❗細田守監督作品「サマーウォーズ」聖地巡礼になりました🎉引用元:保土原 誠@DX19dKWKG2mQ7cK 豊かな自然と文化が融合した上田市。 サマーウォーズのモデルとなった場所が多くあり、作中の風景画と比較するとほとんど同じ景色が望めます。 聖地巡礼しながら、上田市の郷土料理やご当地グルメを食べる楽しみもありますよ。 まとめ 細田守監督の代表作である「サマーウォーズ」は、現在でも多くの人に愛されている作品です。 今回紹介した聖地以外にも、上田高校や伊勢山バス停など人気のスポットがまだまだあります。 上田市観光会館の2階には、「サマーウォーズ」の聖地巡礼ノートがあり、ノートの表紙絵は細田監督直筆となっているので、上田市に訪れた際にはぜひ寄って欲しいです。 また映画の舞台となっている上田市は自然が豊かで、さまざまな伝統芸能や伝統工芸品があるので、地域としても魅力の詰まった場所と言えます。 この記事を読んで、「サマーウォーズ」の聖地である長野県上田市の魅力を知ってもらえたら嬉しいです。

  • 日本刀の切れ味がよい理由とは?よく切れるとされる日本刀や逸話も紹介

    日本刀は「よく切れる」ことで有名です。 切れないものはないと表現されるほど切れ味が鋭く、世界的にも評価が高いのです。 しかし、この記事を読んでいるあなたは 「日本刀はどうして切れ味がいいの?」「日本刀がよく切れる理由が知りたい」 と、疑問に感じているのではないでしょうか。 そこで今回は、日本刀の切れ味が良い3つの理由について解説していきます。また、よく切れる刀として有名な日本刀や逸話についても紹介していきますね。 この記事を最後まで読めば、日本刀の切れ味が良い秘密について詳しく知れること間違いなしです。 他にも日本刀の歴史や種類、作り方などを知りたい方は以下の記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀の切れ味が良い理由3つ 日本刀の切れ味が良い理由は 反りがあることによって力が伝わりやすいから 炭素の含有量を均一にしているから 優れた構造をしているから(重層構造) の3つです。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 1.反りがあることによって力が伝わりやすいから 日本刀の切れ味が良い理由の1つ目は、反りがあることによって力が伝わりやすいからです。 西洋の刀剣は、反りのない直刀で厚くて太身があり、叩っ切ることに特化しています。 一方、日本刀は薄く細身で刀身が反っている湾刀なのが特徴と言えます。 刀身が反っていることで、振り下ろした際に自然に引き切りを行なうことができ、しかも斬り付けた瞬間の反動をやわらげてくれる効果があるのです。 反りがあることで、意識せずとも自然に引き切りになるためスムーズに力が伝わり、よく切れるという訳ですね。 2.炭素の含有量を均一にしているから 日本刀の切れ味が良い理由の2つ目は、炭素の含有量を均一にしているからです。 日本刀は、「玉鋼」(たまはがね)という素材から作られています。玉鋼の原材料は砂鉄で、たたら製鉄の一方法「けら押し法」によって生成されます。 玉鋼は鍛錬するほど硬くなると言われており、日本刀独自の「折り返し鍛錬」と呼ばれる方法で鍛えることで不純物を取り除き、炭素の含有量を均一化するのです。 よく切れる刀を作るためには、鉄の硬さが重要です。 鉄は含まれる炭素の量が多いほど硬くなる性質があるので、炭素を定着させつつ、含有量を均一化させることでよく切れる日本刀が出来上がります。 3.優れた構造をしているから(重層構造) 日本刀の切れ味が良い理由の3つ目は、優れた構造をしているから(重層構造)です。 日本刀は、刀身の外側を覆い刃の部分を形作る「皮鉄」(かわがね)と、刀身の芯になる「心鉄」(しんがね)に構造が分かれています。 なぜ構造が分かれているのでしょうか?その理由は、硬い鉄だけで刀を作ってしまうと、柔軟性がないため衝撃に弱く、折れやすくなってしまうからです。 「皮鉄」(かわがね)は炭素量が多く硬い鋼で出来ています。一方、「心鉄」(しんがね)は炭素量が少なく、やわらかい鉄で出来ています。 それぞれ硬さの違う「皮鉄」(かわがね)と「心鉄」(しんがね)を別々に鍛えて、のちに組み合わせて一体化させることで、折れにくく丈夫で、よく切れる日本刀が完成するのです。 西洋の刀剣は、金属を液体にして型に流し込む作り方なのに対して、日本刀は「皮鉄」と「心鉄」の重層構造になっているため、切れ味が良く丈夫という訳ですね。 よく切れる日本刀として有名な刀 よく切れる日本刀は、どのように判断されるのでしょうか? 切れ味の証明は、罪人の死体を実際に切る「試し切り」です。1体両断できれば業物、2体なら良業物というように、1振でどのくらい切れるかで切れ味は判断されました。 切れ味の証は銘に刻まれているので、銘を見れば切れ味が良い日本刀か分かるのです。 松平家伝来の重宝 出典元:https://www.touken-world.jp/sword-artisan-directory/echizen-yasutsugu/ 結城秀康の次男「松平忠昌」が、1615年(慶長20年)の「大坂夏の陣」に差料とした1振は、越前藩32万石の松平家の重宝となりました。 江戸時代に誕生したこの日本刀は、特別重要刀剣として鑑定されています。 切れ味の証は、茎(なかご)に金象嵌で「二ッ筒落」という「裁断銘」が切られています。 二ッ筒落とは、罪人の死体を2つ重ねて切り落としたことを意味します。また、「裁断銘」は試し切りの結果を表した銘です。 銘時代鑑定区分於武州江戸越前康継(金象嵌)慶長十九年寅七月十一日二ツ筒落江戸時代特別重要刀剣 葵の御紋が切られた名刀 出典元:https://www.touken-world.jp/sword-artisan-directory/echizen-yasutsugu/ 越前康継は、徳川家康より技術の高さを認められ、1606年(慶長11年)に「康」の字を賜ります。 「葵」とは徳川家の家紋で、越前康継は「葵紋」を作品に刻むことを許されており、本刀の茎には、葵紋が彫られています。 葵紋が彫られている日本刀は、徳川家からのお墨付きを受けた出来の良い日本刀なのです。 また、「二胴」とあり、罪人の死体を2つ重ねて切断できたことも表しています。 所持者として銘に刻まれた「本多五郎右衛門」は、結城秀康の家臣であり作刀の支援者でもあった「本多成重」(ほんだなりしげ)の家来とされる人物です。 銘時代鑑定区分(葵紋)於武州江戸越前康継以南蛮鉄末世宝二胴 本多五郎右衛門所持江戸時代重要美術品 切れ味が名前の由来になった日本刀 八文字長義 出典元:https://iidakoendo.com/7538/ 八文字長義(はちもんじちょうぎ、はちもんじながよし)は長さ約78センチメートルの太刀です。 南北朝時代に備前長船(現在の岡山県瀬戸内市)を拠点とした刀工「長義」により打たれました。 この名前は、戦国時代の武将「佐竹義重」(さたけよししげ)の逸話が由来とされています。 佐竹義重は、その勇猛さから「鬼義重」と恐れられていた武将です。 北条氏政軍との戦いに出陣した際に、佐竹義重が長義の日本刀を振るって、頭上から一撃したところ、兜共々頭部が2つに割れて、馬の左右へ八の字形に落ちたことから、「八文字長義」と名付けられました。 一振りで硬い兜を割るだけでなく、乗っていた馬を両断する切れ味は凄まじいですね。 南泉一文字 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/55382/ 「南泉一文字」(なんせんいちもんじ)は、鎌倉時代に福岡一文字派の刀工によって作られた打刀です。 足利将軍家が所蔵していた頃の逸話が名前の由来で、研磨のため壁に立てかけていたとき、猫が飛び掛かって刀に当たると猫が真っ二つに切れてしまったそうです。 この出来事と、唐(現在の中国)の禅僧「南泉普願」(なんせんふがん)の故事「南泉斬猫」(なんせんざんみょう)が結び付けられて、名付けられました。 「南泉斬猫」とは、南泉普願が子猫を奪い合って争う弟子達に「何か気の利いたことを言ってみなさい」と問いかけたところ、誰も答えられなかったために子猫を斬ってしまったという故事です。 南泉一文字は、足利家から「豊臣秀吉」の所有となり、のちに徳川家康に贈られました。 現在は「徳川美術館」(愛知県名古屋市)が所蔵しています。 波游兼光 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/55382/ 「波游兼光」(なみおよぎかねみつ)は、2代「備前長船兼光」(びぜんおさふねかねみつ)が制作し、江戸時代に編纂された「享保名物帳」に所載された名刀です。 名前の由来は2つあります。 1つは、あるとき、船の渡し場で2人の客が喧嘩になり、そのうちのひとりが相手を「波游兼光」で斬り付けます。 斬り付けられた相手は川に飛び込み、泳いで逃げていきますが、泳いでいるうちに真っ二つになってしまった出来事です。 もう1つの由来は、刀身彫刻の竜が波間を泳いでいるように見えるためとも言われています。 このように、切れ味が非常に鋭いことが「波游兼光」という名前の由来です。 「波游兼光」は、上杉家に伝えられていましたが、のちに豊臣秀吉の甥「豊臣秀次」の所持となり、1595年(文禄4年)に豊臣秀次が自害する際に使用されたと伝えられています。 その後は、豊臣秀吉や小早川秀秋、立花宗茂など、名だたる武将の所有となりました。 切れ味最強の日本刀に関する逸話 最後に、切れ味が最強とされる日本刀に関する逸話を紹介していきますね。 童子切安綱 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/55382/ 作者の安綱は平安時代の伯耆国(鳥取県西部)の刀鍛冶で、童子切安綱は「天下五剣」(てんがごけん)として位置付けられた名刀の1つです。 童子切安綱という名前は、源頼光が丹波国の大江山で酒呑童子(しゅてんどうじ)を斬ったことに由来しています。 酒呑童子とは、大江山に住む鬼王で、日本三大妖怪としても有名です。金棒や刀を奮い、配下の鬼と共に夜の平安京を荒らしまわり、京の都の姫君達を誘拐し、仕えさせたりその血肉を喰ったとされています。 酒呑童子を切ったことから、頼光の愛刀は童子切という号が付けられた訳です。 また、江戸時代に行われた「試し切り」で、6つの遺体を輪切りにし、遺体を積んでいた台座にまで食いこんだほどの切れ味を持っており、最強の日本刀と言えるでしょう。 鬼丸国綱 出典元:https://www.meihaku.jp/sword-basic/tengagoken/ 鬼丸国綱は、童子切安綱と同じ「天下五剣」の1振。北条時頼が招聘した粟田口六兄弟の末弟である国綱が打った日本刀です。 鎌倉時代に、北条時政は夢の中で鬼に苦しめられていました。ある晩、夢の中に翁が現れ、「自分は太刀国綱である。妖怪を退治したければ早く自分の錆を拭い去ってくれ」と言いました。 翁の言うとおり、錆を拭き去ったところ、立てておいた国綱が倒れ、近くにおいてあった火鉢の足を斬りました。 時政が切り落とされた火鉢の脚を見てみると、驚いたことに、そこには悪夢に出てくる鬼が彫刻されていたのです。それ以来、夢の中で鬼に苦しめられることがなくなったのだとか。 鬼の悪夢を断ち切ったことから、この太刀は鬼丸国綱と呼ばれるようになりました。 当時、恐れられていた鬼や妖怪を切るという逸話が名前の由来になるのは面白いですよね。 へし切長谷部 出典元:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/54641/ 南北朝時代に、山城の刀工である長谷部国重によって作られた打刀とされています。 へし切長谷部は、織田信長が、自分へ無礼を働いた観内という茶坊主を成敗した時の出来事が逸話として伝えられています。 無礼を働いた観内に織田信長が激怒したため、観内は手打ちを恐れて台所へ逃げてしまいました。 膳棚の下に隠れたところ、織田信長はへし切長谷部を抜き、棚ごと観内を「圧し切り」(刀身を押し当てて切ること)にして斬殺したのです。 刀を振り下ろして切ったのではなく、刃を押し付けただけで棚ごと人を切ってしまうという点が、へし切長谷部の切れ味の良さを表していますね。 長曽祢虎徹 出典元:https://rekishiplus.com/?mode=f14 打刀 長曽根虎徹(ながそねこてつ)は、新選組局長である近藤勇の愛刀としても有名な日本刀です。 切れ味が鋭い最強の日本刀をランク分けした江戸時代の書物 懐宝剣尺の中で、最もランクの高い最上大業物に分類されています。 「今宵の虎徹は血に飢えている」というセリフを聞いたことがある人も少なくないでしょう。 長曽根虎徹の逸話として、池田屋事件での出来事が知られています。 1864年(元治元年)に起きた池田屋事件では、尊王攘夷派の浪士10名以上と、新撰組の隊士数10名が激しく切り合いました。 この事件後、隊士達の刀剣のほとんどは、人を切ったことや鍔迫り合いをしたことにより壊れてしまいます。 しかし、長曽祢虎徹だけは折れず曲がることもなく鞘にスーッと入ったそうです。 この出来事により、長曽祢虎徹は頑丈で切れ味が他の日本刀とは違うとして、世間に名が知れ渡りました。 北谷菜切 出典元:https://twitter.com/touken_world_/status/1402516095043391491/photo/1 北谷菜切(ちゃたんなきり)は、15世紀に作られたとされる日本刀(短刀)で、琉球王国伝来の宝剣です。 短刀なのに、最強の切れ味?と疑問に感じる人もいるでしょう。 しかし、北谷菜切にも最強の切れ味を示す逸話があります。 かつて琉球で農婦が赤子を斬殺するという事件が起きました。役人に捕まった農婦は「包丁で切る真似をしただけなのに赤子の首が切れてしまった」と話して、殺意が無かったことを主張したのです。 しかし、この話を信じない役人は試しにその包丁を山羊に向かって切るそぶりで振ってみたところ、本当に山羊の首が切れてしまったのです。 これにより晴れて農婦は無罪とされ、包丁は短刀に鍛え直されました。 この短刀こそが、北谷菜切です。 切る真似をしただけで、本当に首が切れてしまう刀とは、恐ろしい切れ味ですね。 現在は、那覇市歴史博物館に収蔵されています。 まとめ 今回は、日本刀の切れ味が良い3つの理由とよく切れる刀として有名な日本刀や逸話についても紹介してきました。 おさらいすると、日本刀の切れ味が良い理由は 反りがあることによって力が伝わりやすいから 炭素の含有量を均一にしているから 優れた構造をしているから(重層構造) の3つです。 最強の切れ味を持つとされている日本刀には、逸話や名前に由来があるので、知っていくと面白いですよ。 この記事を読んで、日本刀の魅力が少しでも伝われば嬉しいです。

  • 美しい西陣織の伝統技法「引箔」を使った箸の海外展開をクラウドファンディングにて開始~SERENDOUCE CRAFTS × 西陣織 箔屋 『楽芸工房』のあらたなコラボレーション~

    株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(本社:東京都中央区 社長:鈴木郷史)の新規事業プロジェクトである『SERENDOUCE CRAFTS(セレンドゥースクラフツ)』は、西陣織 箔屋 『楽芸工房(らくげいこうぼう)』 三代目の村田紘平氏と共に、伝統技法「引箔(ひきばく)」の美しさを世界に発信すべくプロジェクトを始動。美しい日本の四季を表現した新たな作品を 、2022 年 8 月 16 日(火)~2022 年 9 月 30 日(金)まで、世界最大のクラウドファンディング KICKSTARTER で展開しています。 SERENDOUCE CRAFTS プロジェクト 内面の美しさの支えとなる文化・芸術を支援し、世界に発信する同グループ。SERENDOUCE CRAFTS プロジェクトでは、「日本の工芸品との出会いのきっかけを創る」ことをミッションに、伝統工芸の活躍の場を創造することで技術を継承し、さらなる発展に寄与すべく、手仕事でつくられる上質な伝統工芸品の情報発信や販売をしています。 日本の食文化と四季を表現した「引箔」の箸 今回、クラウドファンディング KICKSTARTER で展開するのは、西陣織の華やかな光沢のある糸を作る技法である「引箔」の技術を応用した箸です。食を通して四季を感じる文化をもつ日本での食卓を代表する食器である箸に、村田氏の創造力とインスピレーションで日本の美しい四季を箸の色彩の中に表現しています。 クラウドファンディングでの展開を通して、より多くの人々に伝統工芸の魅力を発信することでグループ理念「感受性のスイッチを全開にする」というミッションの実現を目指しています。 プロジェクト名Rakugei Chopsticks & Coasters from Nishijin受付期間2022 年 8 月 16 日(火)~2022 年 9 月 30 日(金) クラウドファンディング詳細はこちら 西陣織の伝統技法「引箔」とは 引箔とは、西陣織の糸に使われる素材をつくる技法です。 和紙に箔を施し、織り込んだものを素地とすることで華やかなデザインが周りを引き立てます。和紙の表面に色漆やラッカーなどで彩色し、そこに柄(模様)付けをしていきます。素材は金・銀・色箔・プラチナ箔・らでん(螺鈿)箔などがあります。手作業で一つ一つ細かい工程を踏むため、作り手のアーティスト的な感性が溢れる仕事により唯一無二のデザインが生まれるのです。 さらに西陣織では、これを織物にするために「切屋」という専門の職人が裁断します。その細さは約0.3mm、髪の毛ほどの糸になります。裁断された引箔は、職人の手によって一本ずつ織り込まれ、元の和紙に描いた模様が織物に再現されます。 職人が箔糸を織り込む際に箔糸が裏返らぬよう、一本ずつ丁寧にヘラに引っ掛けながら引っ張ります。これが「引き」箔と言う名前に繋がっています。 まるで絵具を何重にも重ねた絵画のような奥行きや深みが、西陣織の豪華絢爛さを支えています。 https://serendouce-crafts.com/blogs/journal/journal-37-kickstrater1 楽芸工房 京都・西陣にて箔屋を営む村田商店の直営工房・意匠部として平成元年に創業。西陣織の特徴のひとつであり、300年以上前に開発されたと言われている箔を織り込む技術“引箔”を、今もなお支え、守り続けています。 村田紘平氏(西陣織 箔屋 『楽芸工房』三代目。経済産業大臣指定伝統的工芸品 西陣織 製糸部門 伝統工芸士。)は世界に誇る西陣織の芸術性と高度な技術を継承する一方、伝統工芸の枠を超えた新たなモノづくりにも積極的に挑戦。アート、デザイン、インテリア、ファッションなど、幅広いジャンルと接点をつくりながら、国内外のマーケットに向けて革新的なデザインの提案を続けています。 楽芸工房詳細はこちら SERENDOUCE CRAFTS について 「日本の工芸品との出会いのきっかけを創る」ことをミッションに生まれたプロジェクトです。“SERENDOUCE(セレンドゥース)”は、 意外な新しい発見(Serendipity)と心地よさ(Douce)を組み合わせた造語です。伝統的な技術を守り、新たな価値を生みだす作り手がつくる伝統工芸品を、オンライン中心で情報発信・販売しています。SERENDOUCE CRAFTS 公式サイト: SERENDOUCE CRAFTS 公式サイトはこちら

  • 日本刀の特徴とは?6つの特徴を詳しく解説!よく斬れるのには理由がある

    刀剣類の中でも、世界的に評価の高い日本刀。 なぜ日本刀は工芸品・美術品としての価値が高く、人気なのでしょうか? その理由は、日本刀だけが持つ魅力があるからです。 今回は、日本刀の6つの特徴についてわかりやすく解説していきます。 意外と知らない日本刀だけの特徴や魅力について深掘りしていきますよ。 以下の記事では日本刀の歴史や種類、特徴を紹介していますので、網羅的に理解したい人におすすめです。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀とはどんなもの? 「そもそも、日本刀ってなんなの?」と、疑問を持っている方もいるでしょう。 まずは、日本刀とは?という部分から説明していきますね。 日本独自の方法で作られた刀剣類の総称 日本刀は、日本独自の技術・方法で作られています。 刃は良質な「玉鋼」を素材として造られていて、純度の高い鉄が日本刀の元になっているのです。 また、折り返し鍛錬と呼ばれる日本の刀匠独自の技術が製造工程に含まれています。 西洋の剣と比較すると、日本刀は薄くて細身な見た目をしており、片刃で反りがあります。 一方、西洋の剣は厚くて太身な見た目、両刃で反りが無い剣が多く、パッと見でも違いが明らかです。 日本刀の刀身の寸法によって種類が分けられる 一口に日本刀と言っても、種類はさまざまで、刀身の寸法によっても分けられます。 博物館や美術館でよく目にする、刃渡りが2尺(約60cm)以上の刀を「太刀」「打刀」と呼びます。 刃渡り1尺(30cm)以上2尺(60cm)未満の刀は「脇差」、刃渡り1尺(30cm)未満の刀は「短刀」と呼ばれ、同じ日本刀でも別の種類に分かれているのです。 また、柄の長さだけで約5尺(約150cm)ある「薙刀」や「槍」なども、日本刀として分類されます。 日本刀の特徴は大きく6つ! 日本刀の特徴1.刀身が孤状に反っている 日本刀の特徴1つ目は、刀身が孤状に反っている点です。 映画や時代劇などで、侍が手にしている刀は孤状に反っているものがほとんどですよね。 先程お伝えした通り、西洋の剣などは直刀が主なのに対して、日本刀は湾刀が主流です。 日本刀の特徴2.軽い、折れない、よく斬れる 日本刀の特徴2つ目は、「軽い、折れない、よく斬れる」という点です。 薄く細身なため、重さは約1kg程度の軽さです。 一見簡単に折れてしまいそうな見た目ですが、丈夫な鉄を使い職人が丁寧に鍛錬しているので、折れにくい刀でもあるのです。 また孤状に反っているため、振り下ろした際に引き切りと自然になり、切れ味が鋭くなる形になっています。 上記のことから、日本刀は「軽い、折れない、よく斬れる」として有名です。 日本刀の特徴3.4部構造になっている 日本刀の特徴3つ目は、刀が4部構造になっている点です。 日本刀は、本体である刀身と、外装品である鞘、柄、鍔の4つの部分から形成されています。 鞘、柄、鍔は「拵」(こしらえ)と呼ばれていて、主に刀身の保護を目的としますが、他にも家柄などを象徴する意味もあります。 刀身だけでなく、鞘、柄、鍔などの「拵」は美術的観点からも重要な部分で、美しさやたくましさを感じられる魅力の1つと言えるでしょう。 日本刀の特徴4.長さによって日本刀の呼び名が違う 日本刀の特徴4つ目は、長さによって日本刀の呼び名が違う点です。 前述した通り、同じ日本刀の括りでも、長さによって呼び名が変わります。 最もポピュラーな「太刀」「打刀」は、刃渡りが2尺(約60cm)以上の刀を指します。 それより小さい刃渡り1尺(30cm)以上2尺(60cm)未満の刀は「脇差」、刃渡り1尺(30cm)未満の刀は「短刀」と呼ばれ分類されています。 他にも「薙刀」や「槍」などのように、長い日本刀も存在しますよ。 それぞれ作られた時代の戦い方に適した大きさ、形をしていて、武器から時代の背景も読み取ることができます。 日本刀の特徴5.刃文がある 日本刀の特徴5つ目は、刃文がある点です。 刃文は「焼き入れ」によって付けられた焼刃の形状のことで、白い波のような模様をしています。 焼刃土と呼ばれる土を焼入れ前に塗ることで、綺麗な模様が刃に浮かび上がるのです。 作られた時代、刀匠によって刃文は異なり、日本刀の美しさ・価値を決める上で重要なポイントとなります。 日本刀の特徴6.素材が鋼である 日本刀の特徴6つ目は、素材が鋼である点です。 たたら製鉄によって生産される「玉鋼」を使って、日本刀は作られています。 玉鋼は不純物の含有量が極めて低く、材質が均一であるため、薄くても折れにくい頑丈な刀に仕上がる重要な素材です。 西洋の剣は、金属を液体にして型に流し込む方法で作られますが、日本刀は素材からこだわりいくつもの工程を経て完成します。 手間がかかっている分、非常に質の高い丈夫で切れ味の良い刀が出来上がるのです。 【種類別】日本刀の特徴 最後に、作られた時代に分けて、日本刀の特徴を紹介していきます。 古刀の特徴 古刀は、901年以降の平安時代中期から、安土・桃山時代末期の1596年(慶長元年)までに制作された日本刀を指します。 901年より前に作られた刀は、直刀で真っ直ぐな形をしていました。 しかし平安時代中期に入ると、騎馬戦が主流となり、馬上でも簡単に抜ける湾刀が誕生しました。 「鎬造り」と呼ばれる日本刀の基本的な形が、平安時代中期に古刀として世に広まりました。 新刀の特徴 安土桃山時代末期から江戸時代中期に、作られた日本刀が新刀です。 新刀の特徴として、刀身の反りが浅く、地鉄は整っています。 また、刃文が大胆で美しい模様が多く、見た目の美しさも特徴です。 新々刀の特徴 新々刀は、1781年(天明元年)の江戸時代後期から、1876年(明治9年)までに制作された日本刀を指します。 江戸幕府が開設されて以降、長い泰平の世が続いたため、日本刀はほとんど武器として使われなくなりました。 しかし、江戸時代後期には、再び日本刀の需要が高まり、実戦向きの日本刀が多く作られました。この時代に作られた日本刀が、新々刀と呼ばれています。 新々刀は、五箇伝の特徴を取り入れて作られていて、刀身の幅が豊かで切れ味が鋭い名刀がたくさんあります。 現代刀の特徴 現代刀は、1876年(明治9年)の廃刀令以降に制作された日本刀です。現代の刀工が古来の鍛法で、玉鋼を使って作った日本刀のことを指します。 武器として帯刀することが禁じられはしたものの、制作自体は禁止されなかったので、美術品・工芸品として作られたものが多いです。 五箇伝を自由に取り入れ、刀工によって個性が感じられる作品が多い特徴があります。 まとめ 今回は、日本刀の6つの特徴と素材について解説してきました。 素材として玉鋼を使い、日本独自の技術・方法で作られています。 おさらいすると、日本刀の特徴は以下の6つです。 刀身が孤状に反っている 軽い、折れない、よく斬れる 4部構造になっている 長さによって日本刀の呼び名が違う 刃文がある 素材が鋼である 1本作るのにかなりの手間と労力がかかっており、その分質が高く世界的にも評価の高い日本刀は、日本の誇る文化・財産と言えますね。

  • 日本刀の作り方を徹底解説!使用する素材や工程についても紹介!

    かつては武器として作られ、現在では美術品・工芸品として愛されている日本刀。 映画やドラマ、アニメなどの影響もあり、日本刀に興味を持つ人は年々増えています。 この記事を読んでいるあなたは 「日本刀って何からできてるの?」「日本刀の作り方が知りたい」 と、感じているのではないでしょうか? 日本刀の作り方や原材料などについて、気になる方は多いです。 そこで今回は、日本刀の作り方を12の工程に分けて詳しく解説していきます。 また、原材料となる素材についても紹介していきます。 以下の記事では日本刀の歴史や種類、特徴などを網羅的に紹介していますので、日本刀全般について知りたい人はどうぞ。 →【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介 日本刀を作るための素材とは? まずは、「日本刀は何を原材料としているのか?」という疑問についてお答えしていきます。 日本刀は玉鋼を使って作られる 出典元:https://www.touken-world.jp/tips/19308/ 日本刀は、「玉鋼」(たまはがね)という素材から作られます。 玉鋼の原材料は鉄、または砂鉄で、これらを加工して玉鋼を生成します。 日本は、鉄鉱石が採掘できる鉱山にあまり恵まれなかったこともあり、砂鉄から玉鋼を作ることも多かったのです。 「折れず・曲がらず・よく切れる」という特徴を持つ日本刀を作るために、玉鋼は必須の材料と言えるでしょう。 玉鋼はたたら製鉄の一方法「けら押し法」で作られる 日本刀の素材となる玉鋼を作る際には、たたら製鉄の一方法「けら押し法」が用いられます。 たたら製鉄とは、6世紀頃に誕生した日本独自の鉄生産法のこと。ジブリ映画もののけ姫に出てくる「たたら場」がこれにあたります。 たたら製鉄一方法である「けら押し法」は、「火床」の中に材料の砂鉄と木炭を入れ、「鞴」(ふいご)と呼ばれる風を送る装置を用いて燃焼させ、鉄に含まれる炭素の割合を調整する製鉄法です。 約70時間も作業を続ける必要があり、不純物を取り除くことで質の高い「玉鋼」が出来上がります。 日本刀の作り方 日本刀の作り方は刀工や流派によって変わりますが、主に以下の12工程を経て完成します。 工程1.玉鋼 工程2.水へし 工程3.積み沸かし 工程4.折り返し鍛錬 工程5.造り込み 工程6.素延べ 工程7.火造り 工程8.生仕上げ 工程9.土置き 工程10.焼き入れ 工程11.樋入れと彫刻 工程12.銘切り それぞれ詳しく見ていきましょう。 工程1.玉鋼 まずは、日本刀の素材となる玉鋼を作ります。 先程紹介した通り、たたら製鉄の一方法「けら押し法」で砂鉄を製鉄します。 玉鋼を作るときには、鉄に含まれる炭素の割合を調節するため、炎の状態を見ながら砂鉄や木炭を入れ、不純物を取り除きます。 工程2.水へし 生成した玉鋼を、叩いてなじませながら約5mmの厚さに引き伸ばします。 その後、水に入れて急速に冷やす工程を「水へし」と言います。 冷やした玉鋼は、割って硬い玉鋼とやわらかい玉鋼に分別され、硬さによって刀身のどこに使うかが決められます。 刀身の外側に使われる玉鋼を「皮鉄」(かわがね)、刀身の芯となるやわらかい玉鋼を「心鉄」(しんがね)と呼びます。 工程3.積み沸かし 鋼を割ったあとに、鋼を積み重ねて「積み沸かし」の作業に移ります。 積み重ねて積んだ鋼が崩れないよう、水でぬらした和紙にて全体を包み固定し、藁灰(わらばい)をまぶし、泥汁をかけます。 そのあと、火床に入れ、熱していきます。沸かしが不十分だと、後に鋼を叩いた際に崩れる可能性があるので、重要な工程になります。 工程4.折り返し鍛錬 出典元:https://natalie.mu/comic/gallery/news/208156/608642 鋼を溶かし、塊になるまで叩いた後には、不純物を取り除くことと、炭素量を均一化させるために折り返し鍛錬と呼ばれる作業に移ります。 熱した玉鋼を大槌で叩いて長方形に延ばし、鏨(たがね)で切り込みを付け、半分に折ってまた叩くことを繰り返していきます。 皮鉄と心鉄は別々に鍛えられ、皮鉄は約15回、心鉄は7〜10回ほど折り曲げます。 玉鋼は鍛錬するほど硬くなるとされていて、「折れず・曲がらず・よく切れる」日本刀を作る上で重要になります。 折り返し鍛錬は日本特有の作業工程で、日本刀の特徴の1つと言えるでしょう。 工程5.造り込み 硬い皮鉄とやわらかい心鉄を組み合わせる工程を「造り込み」といいます。 硬く曲がりにくい皮鉄と、柔軟性があり折れにくい心鉄を一体化させることで、丈夫で折れにくい日本刀が出来上がるのです。 工程6.素延べ 出典元:https://wa-gokoro.jp/traditional-crafts/japanese-sword/43/ 皮鉄と心鉄を造り込みで一体化させたら、「素延べ」という作業で棒状に延ばします。 この段階で鋒/切先(きっさき)を形成し、持ち手部分である「茎」(なかご)と刀身との境目となる「区」(まち)を付けていきます。 工程7.火造り 素延べした玉鋼を日本刀の形に打ち出す作業を「火造り」といいます。 熱しながら叩いて日本刀の形にしていく作業で、反りなどを含めた完成形をイメージしながら刀匠が行っていきます。 「火造り」の工程を行う刀匠の腕によって、美しい日本刀が出来上がるので、技術が光る場面でもありますね。 工程8.生仕上げ 「生仕上げ」では、低い温度で熱して冷まし、平地と鎬地を叩きます。 この後にヤスリとセン(手押しカンナ)を使って曲がりやねじれ、厚みを整え、表面を平らにしていきます。 工程9.土置き 焼入れ前に、焼刃土を刀身に塗ることを「土置き」といいます。 基本的に刃の部分には薄く、棟の部分には厚めに塗ります。 焼刃土の厚みが違うことで境目に刃文ができます。刃文は日本刀の個性とも呼べるもので、刀工や流派によって焼刃土の塗り方は変わるのです。 工程10.焼き入れ 「焼き入れ」は刀身を丈夫にし、切れ味の良い日本刀を作るための作業です。 均一に刀身を熱して、一気に湯舟に入れて冷やします。 急激に冷やすことで、玉鋼は伸縮を起こし、刀身は峰/棟側に強く反り返るのです。 工程11.樋入れと彫刻 「樋入れ」とは、日本刀の刀身に細長い溝を彫る工程です。 樋を入れることで、日本刀を軽くしたり、見栄えを良くする効果があるとされています。 また、刀身に動物や植物、文字などの彫刻を入れる作業もあります。 彫刻は所有者や制作者の好みによって様々な種類が存在します。 工程12.銘切り 最後に行われるのが、刀匠が自分の鍛えた作品に鏨(たがね)一本で名前を刻む「銘切り」です。 制作者の名前や居住地、制作年月日など、誰が作った日本刀なのかが分かるよう制作者の情報が刻まれます。 博物館・美術館に展示されている日本刀には、銘が刻まれているので注目してみてください。 銘切りが終わり、仕上げ研ぎを行ったら日本刀が完成となります。 まとめ 今回は、日本刀の作り方と原材料について解説してきました。 砂鉄から生成される「玉鋼」を素材とし、さまざまな工程を経て日本刀は完成します。 多くの工程を必要としますが、「折れず・曲がらず・よく切れる」日本刀を作るためには、どれも重要な工程になるのです。 中でも「玉鋼」を使い、「折り返し鍛錬」の作業があることが日本特有の鍛刀技術・製造過程とされています。