歴史や映画などで活躍する武将たちは、現代でもとても人気です。
そんな武将や歴史が好きな人の中には
「日本刀を購入したい」
「日本刀ってどこで買うの?」
と、日本刀が欲しい!と考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、いざ日本刀を購入したいと思っても、購入方法や値段が分からず悩んでいる人も多いはず。
そこで本記事では、日本刀の購入方法と注意点についてわかりやすく解説していきます。
また、日本刀の相場や、日本刀購入に関するよくある質問も紹介していきますよ。
この記事では、日本刀を購入するために必要な知識が全て把握できるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
日本刀についてより網羅的に知りたい人は以下の記事を参考にして下さい。特徴や種類、歴史も紹介しています。
→【伝統工芸】日本刀の歴史や種類を解説|特徴や愛刀蒐集家も紹介
前提:日本刀の購入前に決めておきたい3つのポイント
まずは、日本刀を購入する前に決めておきたいポイントを3つ紹介します。
日本刀の購入を検討している人は、このポイントをしっかり押さえておくと、スムーズに購入することができますよ。
予算を決める
事前に、予算はいくらまでなのかをハッキリと決めておきましょう。
後ほど日本刀の値段や相場について詳しく解説していきますが、最低でも10万円ほど必要になります。
さらに、種類や刀工のランクによって金額は大きく変わるため、あらかじめ日本刀購入の予算がどのくらいになるか明確にしておくことがおすすめです。
購入したい日本刀はどれか明確にする
日本刀を購入する前に、どの日本刀が欲しいのか明確にしておきましょう。
一口に日本刀と言っても種類は豊富で、作成された時代や刀工によって、見た目や値段が変わるのです。
事前に、ある程度は欲しい日本刀を決めておかないと、いざお店に行った際になかなか決められないことが多々あります。
また、希望する日本刀の取り扱いが無いなんてこともあるので、欲しい日本刀を決めてから購入に進むと非常にスムーズです。
日本刀をどこに飾るか決める
もし日本刀を購入したら、どこに飾りますか?
一般的なのは、和室の「床の間」ですが、家に和室が無い方もいますよね。
和室に飾らなければいけないというルールは無いため、家のどこに飾っても問題はありませんが、意外とスペースが必要になることに注意してください。
また、日本刀の保存に適した刀箪笥や刀剣ディスプレイケースなどを置く場所も必要になります。
勢いで日本刀を購入すると、置く場所や保存環境が整っておらず、後悔してしまう方もいるのです。
そのため、事前に日本刀を飾るスペースの確保ができてから購入することがおすすめです。
日本刀の値段や相場
「日本刀はいくらで買えるの?」
と、日本刀の値段や相場について、気になっている人は多いですよね。
ここでは、日本刀の値段や相場について解説していきます。
刀のランクが値段に影響する
日本刀の値段は、定められたランクによって大きく変わります。
当然ですが、有名な刀工が鍛えた名刀は価値が高くなり、値段も上がります。
刀工のランクは「位列」で格付けされ、上から「最上作」、「上々作」、「上作」、「中上作」、「中作」の5段階に定められているのです。
日本刀の出来栄えや切れ味も、格付け評価の対象となっています。
また、前提として、国宝や重要文化財に指定されている日本刀は非常に貴重で、基本的に購入はできません。
一般的に購入できる日本刀の値段は、「公益財団法人 日本美術刀剣保存協会」が発行する鑑定書により、4つのランクに分けられます。
- 保存刀剣
- 特別保存刀剣
- 重要刀剣
- 特別重要刀剣
ランクによって値段・相場は変わりますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
保存刀剣の場合
保存刀剣の値段の相場は、10万円〜100万円程度とされています。
保存刀剣とは、江戸時代までに制作された著名な刀工の銘がある作品を指します。
上記に加えて、地刃に多少の疲れ、あるいはキズがあっても鑑賞に堪え得るものも該当します。
特別保存刀剣の場合
特別保存刀剣の値段の相場は、30万円〜300万円程度とされています。
特別保存刀剣とは、保存刀剣のなかでも、さらに出来がよく、保存状態もよいものを指します。
在銘・無銘にかかわらず、傷・錆・補修などが目立ち、美観を損なうものは対象外となっています。
重要刀剣の場合
重要刀剣の値段の相場は、100万円〜500万円程度とされています。
重要刀剣とは、特別保存刀剣の中でも、特に出来が良く、保存状態も良好なものを指します。
国認定の重要美術品に準ずると判断される作品です。
特別重要刀剣の場合
特別重要刀剣の値段の相場は、500万円〜1000万円以上とされています。
重要刀剣のなかで、さらに一段と出来が傑出し、保存状態が優れているものを指します。
資料的価値が極めて高く、国認定の重要美術品の上位に相当すると判断されるもの、もしくは国指定の重要文化財に相当する価値があると考えられるものとされ、価値が高く値段も高額となります。
刃長によっても金額が変わる
日本刀は、刃長によっても金額が変わります。刃長が長いと、比例して値段も上がると考えてください。
一般的には刃長60cm以上の日本刀は、太刀、打刀と呼ばれ、刃長30〜60cmの日本刀は脇差、刃長30cm以下の日本刀は短刀に分類されます。
太刀と打刀の値段は高い傾向にあり、脇差は太刀と打刀の3割程度、短刀は半値くらいが相場とされています。
もちろん、刃長だけで価値が決まるものではありませんが、刃長の短い脇差や短刀の方が安価な場合が多いです。
そのため、初めて日本刀を購入する人や、予算的に厳しい人などは、脇差や短刀を検討してみるのもいいでしょう。
飾る場所や保存スペースを考えると、コレクションしやすいメリットもありますからね。
日本刀を購入できるECサイト
オンラインで日本刀を購入できる、おすすめECサイトを3つ紹介しておきます。
刀の蔵
刀の蔵は、代表が倉敷刀剣美術館を運営している信頼のできるECサイトです。
日本刀は美術品なので、定価はありません。しかし、刀の蔵は良心的な価格設定なため、購入しやすいと人気なのです。
また、写真や刀の説明などの詳細も1つ1つ見られるので、ユーザーにとってはありがたいポイントでしょう。
さらに、日本刀の下取りや購入後のアフターサービスなども充実しています。
刀の蔵公式Webサイト:https://katananokura.jp/
勇進堂
勇進堂は、創業30年を誇る信頼と実績がある会社で、ECサイトから日本刀の購入が可能です。
勇進堂の刀剣には、必ず一振り毎に「登録証」が付いているため、「譲渡・売買等」がスムーズに行なえます。
「日本刀は購入しにくいな…」という人でも、鍔、目貫、拵え(外装)などの刀装具ごとに購入もできるため、非常におすすめです。
勇進堂Webサイト:https://yushindou.com/
刀剣杉田
刀剣杉田は、創業から10年ほどで約5千本の刀剣を国内外に販売してきた実績を持つ会社です。
ECサイトでは、さまざまなカテゴリーから日本刀を探すことができ、価格帯から選ぶこともできるので、予算に合った日本刀を見つけやすいメリットがあります。
返品やクーリングオフ制度、海外への発送にも対応しているため、トラブルが起きにくく、安心して購入できる会社と言えるでしょう。
刀剣杉田の公式Webサイト:https://www.token-net.com/
日本刀を購入できる実店舗
「日本刀は、実際に見てから買うか決めたい」という人もいますよね。
実際に足を運び、直接日本刀を購入できる実店舗も紹介していきます。
霜剣堂 原宿店
霜剣堂 原宿店は、東京都渋谷区にあり、原宿駅から徒歩5分の刀剣店。
約60年ほど日本刀の販売を行なっていて、買取にも対応しています。
常設展示販売も行っているので、見て感じて購入を検討できます。
店舗名 | 霜剣堂 原宿店 |
住所 | 東京都渋谷区神宮前6-28-1 |
電話番号 | 03-3499-8080 |
定休日 | 木曜日 |
公式Webサイト | https://www.sokendo.jp/ |
大阪刀剣会 吉井美術
大阪刀剣会 吉井美術は、大阪市にあり、難波駅から徒歩5分の刀剣店。
鎌倉時代より伝わる名刀から、現代の名匠による美術刀剣まで、太刀・打刀・脇差・短刀などを幅広く扱っています。
定期的に展示即売会を開催しているので、興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
店舗名 | 大阪刀剣会 吉井美術 |
住所 | 大阪市中央区日本橋2-7-1 |
電話番号 | 06-6631-2210 |
定休日 | 水曜日 |
公式Webサイト | http://www.art-express.co.jp/guide-net/osaka/osakatokenkaiyoshii/index.html# |
古美術・刀剣 山城屋
古美術・刀剣 山城屋は、東京都豊島区にあり、巣鴨駅から徒歩5分の刀剣店。
日本刀の展示販売だけでなく、美術工芸品、刀剣類などの保存・修復も行っています。
買取査定も対応してくれるので、日本刀を売りたいと考えている人は、引越しや相続、資金作り等の際に相談してみてください。
店舗名 | 古美術・刀剣 山城屋 |
住所 | 東京都豊島区巣鴨1-21-8 吉田ビル |
電話番号 | 03-3942-2701 |
定休日 | 土曜日、日曜日、祝日 |
公式Webサイト | https://www.yamasiroya.com/ |
日本刀を購入する際の注意点
銃砲刀剣類登録証の所有者変更
日本刀を所持する際には、「銃砲刀剣類登録証」が必要です。
登録証がない場合、「銃砲刀剣類所持等取締法」(銃刀法)違反となり、購入することも、所持することもできません。
刀剣店で日本刀を購入した後は、必ず登録証の所有者変更手続きを行いましょう。
購入した日から20日以内に、該当する刀剣・日本刀を登録した都道府県の教育委員会等へ届け出なければ、法律違反となり、せっかく購入した日本刀を手放すことになってしまいます。
登録証の所有者変更に関する届出用紙は、購入した店舗や各都道府県にある教育委員会のホームページからダウンロードできます。
銃砲刀剣類登録証のない刀剣を買わない
もし、あなたがネットで銃砲刀剣類登録証が付いていない日本刀を見つけても、絶対に購入してはいけません。
先程も説明した通り、日本刀は「銃砲刀剣類登録証」が付いていなければ、「銃砲刀剣類所持等取締法」(銃刀法)違反となるからです。
今回紹介したECサイトや刀剣店など、実績のある会社なら「銃砲刀剣類登録証」が付いているので問題はありません。
しかし、ネットオークションなどで個人から購入する際に、「銃砲刀剣類登録証」が付いていないこともあるので必ずチェックしましょう。
「知らなかった」と言っても、法律に違反していると見なされてしまうことがあるため要注意です。
日本刀購入に関するFAQ
Q1.購入した日本刀の持ち運び方が知りたい
購入した日本刀を持ち帰る際には、専用の刀袋や風呂敷、ゴルフバッグなどに入れて持ち運びましょう。
法律として、日本刀を持ち帰ることは問題ありませんが、その際に日本刀を所持していることが分からないようにすることが大切です。
もし、日本刀を所持していることが周りの人に気づかれたら、騒ぎになったり通報されたりすることもありますからね。
心配な方は、購入した日本刀を郵送してもらうことをおすすめします。
Q2.日本刀の手入れはどうしたらいい?
日本刀は錆ないよう、古い油を拭き取り、新しい油を塗って手入れします。
目釘抜き、丁子油、拭紙、打粉などの手入れ道具は刀剣店や通販サイトから購入できます。
個人でも手入れはできますが、刀身に錆や傷が付いている場合には、刀剣店や研磨師に手入れを依頼するのがおすすめです。
Q3.日本刀を買い取ってもらうためには?
日本刀を買い取ってもらう際には、刀剣評価鑑定士がいる刀剣店に依頼するのがおすすめです。
個人でネットオークションに出したり、リサイクルショップで買い取ってもらう方法もありますが、前述した通り日本刀の値段は定価がなく、1振りごとに価値が違います。
そのため、日本刀の知識が無い人からすると、適切な値段が付けられず、0円で引き取られるなんてこともあるのです。
売りたいのであれば、日本刀の価値をしっかりと鑑定してもらい、買い取ってもらえる刀剣店に依頼するのが間違いないでしょう。
まとめ
今回は、日本刀の購入方法と注意点、値段の相場などについて解説してきました。
日本刀の相場は10万〜100万円程度で、決して安くはありません。
そのため、事前に予算や希望の日本刀を決めておき、信頼できる刀剣店やECサイトから購入するようにしましょう。
今回紹介した刀剣店やECサイトは実績があり、信頼できるところばかりなので、日本刀の購入を検討している人は一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。