アニメ八十八箇所巡り・十二か所目の霊場は、金塊を巡るバトルアクションマンガ「ゴールデンカムイ」の舞台となった北海道をクローズアップしてお届けします。
「アニメ」や「漫画」は世界的に大人気で、ジャパニーズカルチャーをけん引する存在となっています。
現在の日本文化の象徴である「アニメ」と、古来からの日本の文化である伝統工芸品をなんとか融合できないかと考えたのが、この「アニメ八十八箇所巡り」です。
お遍路巡りになぞらえて、日本各地のアニメの聖地とその地域に伝わる伝統工芸品を紹介していきます。
ゴールデンカムイとは
ゴールデンカムイは、週刊ヤングジャンプにて2014年より連載されている人気マンガで、コミックスはシリーズ累計2300万部を突破しています。原作は野田サトル。
明治末期の北海道を舞台に、金塊を奪い合うサバイバルバトルマンガで、アイヌ民族の文化や生活などの詳細も書かれているのが特徴的と言えます。
また、戦いや狩り、グルメなどの要素を含み、笑いや涙もあり感情を大きく揺さぶられる作品でもあるのです。
2018年にテレビアニメ化され、2022年までに4期まで放送されています。
マンガ、アニメ共に人気が高いこともあり、2022年4月に実写映画化決定が発表されました。
日露戦争で活躍し、「不死身の杉元」と呼ばれた主人公の杉元佐一は、幼なじみである梅子の眼病を治すため、治療費を稼ぐべく北海道へ砂金取りに来ていました。
杉元は偶然会った男から、アイヌが隠し持つ莫大な埋蔵金が奪われた話を聞きます。
埋蔵金を奪った人物は、網走監獄に収監されていて、外の仲間に埋蔵金の在処を伝えるために、同房の囚人の背中に埋蔵金の在り処を示す刺青を施し脱獄させたとのこと。
ヒグマは杉元にも襲いかかりますが、間一髪のところでアイヌの少女・アシㇼパに命を救われます。
アシㇼパの父であるウイルクは、金塊を奪った男・のっぺら坊に殺されたことを聞き、ウイルクの仇を討つことと梅子の治療費を条件に、2人は金塊を目指し始めます。
全ての手がかりは刺青の入った脱獄囚たち。さらに、金塊を狙う軍との戦いにも発展していきます。
果たして、杉元とアシㇼパは金塊を見つけ、ウイルクの仇を討つことができるのか…
あらすじ
今回は、ゴールデンカムイのモデルとなった北海道の紹介と、北海道の伝統工芸や郷土芸能を紹介していきます。
【聖地巡礼】ゴールデンカムイに登場する北海道の場所は?
ゴールデンカムイの聖地は北海道です。
アニメにも登場するシーンの場所は、聖地とされているので紹介していきます。
- 聖地1:北海道開拓の村
- 聖地2:札幌市時計台
- 聖地3:小樽市鰊御殿
- 聖地4:網走監獄
それぞれの描かれたシーンとストーリーを踏まえ聖地について解説していきますね。
ゴールデンカムイの聖地1:北海道開拓の村
北海道開拓の村は、明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の建造物を、54.2ヘクタールの敷地に移築復元・再現した野外博物館です。
北海道が開拓された当時の様子を市街地群、漁村群、農村群、山村群に分けてそれぞれ観察できます。
ゴールデンカムイの作中に登場する建物の多くが、北海道開拓の村にある建物をモデルにしたとされているため、ファンには必ず訪れて欲しい聖地の1つです。
『北海道開拓の村』の詳細
・住所:北海道札幌市厚別区厚別町小野幌50-1
・アクセス:新札幌バスターミナル北レーン10番乗場よりJR北海道バス「開拓の村」行(約20分)終点下車
ゴールデンカムイの聖地2:札幌市時計台
札幌時計台は、言わずと知れた札幌市の観光スポットです。
正式名称は「旧札幌農学校演武場」で、クラーク博士の提言により建設されました。中には文化財や資料が展示されていて、時計台のグッズなども販売されています。
ゴールデンカムイでは、24巻の裏表紙に載っていたり、第七師団の集合場所としても登場しますね。
『札幌市時計台』の詳細
・住所:北海道札幌市中央区北1条西2丁目
・アクセス:JR札幌駅南口徒歩約10分
ゴールデンカムイの聖地3:小樽市鰊御殿
小樽市鰊御殿は、にしん漁やにしん加工に使われた道具や、番屋で暮らした人々の生活用具や写真などが展示されていて、「北海道有形文化財鰊漁場建築」として文化財に指定されています。
小樽はニシン漁が盛んで、春先のニシン漁の時期には雇漁夫(ヤン衆)を含め100名を超える人が生活をしていた場所です。
作中では、脱獄囚で100人以上を殺害している殺人鬼である辺見と杉元が出会い、第七師団に襲われる舞台として登場します。
ニシン漁に出稼ぎで来ていた辺見が、見た目とは対照的な恐ろしい人物だったのが印象的ですね。
『小樽市鰊御殿』の詳細
・住所:北海道小樽市祝津3丁目228番地
・アクセス:JR小樽駅から中央バス『おたる水族館』行き、終点下車(25分)後、徒歩5分
ゴールデンカムイの聖地4:網走監獄
網走監獄は、約120年ほど前にできた刑務所で、北海道開拓を進めるための労働者として多くの囚人が収容されていました。
日本一脱獄が難しい刑務所としても有名で、過酷な労働条件による怪我や栄養失調が続出し、多くの囚人が命を落としたとされる恐ろしい刑務所でした。
作中では、金塊のありかを知る「のっぺら坊」や刺青の囚人たちが収容されていた監獄で、幾度となく登場する重要な場所です。
当時の様子をリアルに再現しているので、囚人たちがどのように過ごしたのかを体験できますよ。
『網走監獄』の詳細
・住所:北海道網走市字呼人1-1
・アクセス:JR網走駅から車で約7分
聖地巡りをした人の口コミ
ゴールデンカムイに、まんま出てきた理髪店💈作中では茨戸にあって、抗争に巻き込まれる店主がいる😂
#ゴールデンカムイ聖地
引用元:チカマッ@NorthJapanTube@chikama_NJT
北海道ゴールデンカムイ!聖地!巡礼!パート②!
アニメでもやっと辺見ちゃんの煌めきが!!✨✨
海の写真は偶然撮ってたから漫画見返して感動した🌊
親分達に江渡貝くううんはこれからだね楽しみ!!
あとニリンソウ、あるんですよ
#ゴールデンカムイ
#ゴールデンカムイ聖地
引用元:あさと@norimiz_1
昨日のゴールデンカムイ聖地巡りで行った北海道開拓の村での画像がまだありますので
よかったら見てください^_^
#ゴールデンカムイ聖地
引用元:GIOGIO@josuke4bu
推しの監獄最高だった!!!
#ゴールデンカムイ聖地
引用元:あさと@norimiz_1
ゴールデンカムイの聖地は北海道全域にあります。
中でも、札幌市、小樽市、網走市などは人気な聖地が多く、たくさんのファンが訪れていますね。
主人公の杉元やアシㇼパだけでなく、囚人たちやライバル関係である第七師団のキャラクターも魅力的なため、好きなキャラクターに縁のある場所に訪れる人が多いようです。
北海道の伝統文化
日本の最北に位置し、独特な文化や歴史がある北海道。
北海道には魅力的な伝統工芸や伝統芸能、郷土料理が複数あるので紹介していきます。
- 伝統工芸1:二風谷イタ
- 伝統工芸2:アットゥシ
- 伝統芸能1:アイヌ古式舞踊
- 伝統芸能2:ソーラン節
- 郷土料理1:ニシン蕎麦
- 郷土料理2:石狩鍋
それぞれ場所と画像で詳しく解説していきますね。
伝統工芸1:二風谷イタ
二風谷イタとは、今から約100年以上前から沙流川流域に住むアイヌの人々などによって受け継がれて来た伝統工芸品です。
木製の平たい形状のお盆で、特徴はモレウノカ(渦巻の形)、アイウㇱノカ(刺のある形)、シㇰノカ(目の形)、ラㇺラㇺノカ(ウロコ文様)などのアイヌ文様が刻まれている点でしょう。
アイヌの伝統文化として、日常生活で使う道具を文様で美しく飾る志向があり、二風谷イタはアイヌ文化の魅力を代表する伝統工芸品と言えますね。
伝統工芸2:アットゥシ
アットゥシとは、オヒョウやシナなどの樹皮の糸で織った反物を指します。アイヌ民族の民族服で、括弧文、渦巻き文、 巴文などの独特で美しい刺繍が特徴的です。
ゴールデンカムイでは、アシㇼパや登場するアイヌ民族の人たちはアットゥシを着ていますね。
2013年に北海道の伝統的工芸品として指定されました。
伝統芸能1:アイヌ古式舞踊
アイヌ古式舞踊とは、アイヌの人たちにより伝承されてきた歌と踊りの総称で、2009年にユネスコ無形文化遺産に登録された伝統芸能です。
祭祀の祝宴な行事で踊られ、狩りで仕留めたヒグマの子供を殺してその魂を故郷である神の国に送り届ける熊送りや梟祭りの他、剣の舞、弓の舞、鶴の舞、バッタの舞など様式はさまざま。
熊送りの様子もゴールデンカムイの作中で描かれており、アイヌ民族に関わりの深い文化や伝統工芸品が多く登場します。
伝統芸能2:ソーラン節
ソーラン節とは、ニシン漁の漁師達が「ソーラン、ソーラン」と掛け声をかけ合い、網に入ったニシンを船に移す時の「沖揚げ音頭」として歌われた労働歌で、北海道の日本海沿岸に伝わる民謡です。
たしかに、ソーラン節を踊っているところを見ると網を引く動きなどがありますよね。
なぜソーラン節はこれほどまで全国的に有名になったのでしょうか?
その理由は、いじめや校内暴力が多発した北海道のとある中学校で、学校再生のためにソーラン節を導入し一致団結したことをきっかけに全国に広まり、運動会などで取り入れられるようになったからと言われています。
郷土料理1:ニシン蕎麦
ニシン蕎麦とは、甘露煮にした身欠きニシンを蕎麦の上に乗せた北海道発祥の郷土料理です。
京都もニシン蕎麦が有名ですが、北海道でも古くから愛されてきた郷土料理で、味付けが少し違います。
北海道のニシン蕎麦は濃口の醤油を使った少し甘めのつゆなのに対して、京都のニシン蕎麦は薄口の醤油を使った甘さ控えめのつゆになっています。
それぞれのニシン蕎麦を食べ比べてみるのも楽しいですね。
江戸時代からニシン漁が盛んだった北海道では、冷凍・冷蔵技術や輸送技術が未発達だったため
郷土料理1:石狩鍋
石狩鍋とは、鮭のブツ切りと野菜を味噌仕立ての汁で煮込む鍋料理で、北海道石狩地方に伝わる郷土料理です。
寒い冬に身体を温める冬に好んで食べられ、アラや豆腐、タマネギ・キャベツ・ダイコン・シイタケ・ニンジン・長ネギなどの野菜も入った具沢山の定番鍋料理として人気です。
まとめ
北海道を舞台に、金塊を巡るバトル・グルメ・サバイバルアニメとして人気なゴールデンカムイの聖地について紹介してきました。
今回紹介した聖地だけでなく、広大な北海道に多くの聖地があるので、ゴールデンカムイの聖地巡礼をする際には計画をたてて周ることをおすすめします。
また、北海道には古くから伝わる伝統文化や伝統工芸品、郷土料理がたくさんあるので、聖地巡礼をしながらあわせて注目してもらえたら嬉しいです。