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  • 伝統工芸のマークは一体どんなもの?意味や伝統証紙との違いも解説

    織物や陶磁器、漆器など日本を象徴する伝統的工芸品は、現在日本には237品目あります。 そんな伝統的工芸品には、品質を保証するための目印として「伝統マーク」が付けられているのです。 伝統マークを見たことがある人の中には 「伝統マークはどういう基準で付けられているの?」「伝統マークがなぜつけられているのか知りたい」 このような疑問を持っている人も多いはず。 ここでは伝統マークの意味や認定されるための条件について分かりやすく解説していきます。 また、 伝統マークと伝統証紙の違いや伝統的工芸品の定義などについても紹介していきますので、伝統的工芸品に興味がある人はぜひ最後まで読んでみてください。 伝統マークとは? 出典元:https://kyokai.kougeihin.jp/stamp/ 伝統マークの見た目は、日の丸がマークの中に入っており、日本をイメージしやすいデザインが特徴的です。 伝統的工芸品として認められれば、伝統マークのデザインが入った伝統証紙が貼られます。 国から認められた伝統的工芸品のみに与えられる信頼の証と言えるでしょう。 経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークのこと 伝統マークは経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークで、国が伝統的工芸品として認めなければ与えられません。 日本には工芸品が数多く存在しますが、その中でも国が定めた厳しい基準をクリアした工芸品が伝統的工芸品として登録されています。 日本の工芸品のうち、伝統マークが貼られる対象は伝統的工芸品のみです。 伝統的工芸品として認定されるための条件 伝統的工芸品として認定されるための条件は主に5つ。 主として日常生活で使われるもの製造過程のほとんどが手作り100年間以上継続された伝統的技術や技法により作られている伝統的に使われる原材料一定の地域で産地を形成しているもの 上記の要件全てを満たしていることが、伝統的工芸品産業の振興に関する法律で定められています。 主として日常生活で使われるもの 現在でも私たちの日常生活で使われるものでなければ、伝統的工芸品として認められません。 例えば、福島の奥会津編み組細工はバックやカバンとして使われていますし、東京の江戸切子はグラスとして多くの人に使われています。 他にも扇子や着物、包丁などさまざまな伝統的工芸品がありますが、日常生活でしっかり使われていることが条件の1つです。 また、冠婚葬祭などの行事で年に数回のみ使用される場合も「日常生活」に含まれます。 製造過程のほとんどが手作り 製品が職人の手で製造されていることも伝統的工芸品の条件です。 ただ、厳密にいえば工芸品の持ち味が損なわれなければ、補助的工程に機械を導入することは許可されます。 しかし、製品の品質、形態、デザインを手作りで継承することが重要とされているので、メインとなる主要部分はやはり職人による手作りとなります。 現在では機械が発達していますが、人の手によって製造される製品には特有の味があり、製作者の技術を楽しめるのも伝統的工芸品の良さですね。 100年間以上継続された伝統的技術や技法により作られている そもそも伝統的とは、何を指すのでしょうか? 工芸品における伝統的とは、100年間以上の継続を意味します。 魅力的な美しい見た目や高い機能性の工芸品であったとしても、製造技術や技法が確立されてから100年以上継続されていないと、伝統的工芸品に指定されることはありません。 そのため、伝統的工芸品として認められている製品は少なくとも100年以上前から存在していたということになります。 長年紡がれてきた技術や技法により、伝統的工芸品は機能性に長けていたり、美しさや丈夫さに秀でているのです。 伝統的に使われる原材料 工芸品に使われる原材料も、伝統的工芸品として認定されるための条件に関わっています。 原材料は木、土、漆、金など日本の天然資源が使用されていることが多く、100年間以上製品に使われる原材料が同じであることが条件となっているのです。 しかし、現在では資源が枯渇していたり、希少価値の高さから入手が困難な場合もあります。 上記のようにやむを得ない事情がある場合には、工芸品の持ち味を変えない範囲で同種の原材料に転換することが認められます。 一定の地域で産地を形成しているもの 伝統的工芸品は、一定の地域で10企業以上または30人以上の製造者がいて、地域産業として成立している必要があります。 もし、1人だけしか製造方法を知らなかったら、技術や技法を次世代に残せませんよね。 そのため、ある程度の規模で製造に関わっている人が条件になっているのです。 また、いくら素晴らしい技術だとしても日常生活で利用される製品でなければ、工芸品とは呼べないので、地域産業として私たちの生活を豊かにしてくれることも条件になっています。 伝統マークと伝統証紙の違い 伝統マークは、冒頭に伝えている通り経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークです。 一方、伝統証紙は伝統的工芸品の表示のために、伝産協会が発行する伝統マークを使用した証紙のことを指します。 つまり、伝統マークはシンボルであり、伝統証紙は伝統的工芸品を一目で分かりやすくするために貼るものと考えてください。 伝統証紙が貼られていることで、消費者が伝統的工芸品を安心して購入できるのです。 また、伝統証紙は職人にとって、「伝統を誇る手作りの証」でもあります。 伝統証紙には2種類ある 伝統証紙は金と銀の2種類あります。 前提として、どちらも伝統的工芸品を保証する証紙ではありますが、細かい違いがあるのでそれぞれ解説していきます。 金色の伝統証紙 出典元:https://www.kansai.meti.go.jp/3-5sangyo/densan_hojokin/hojyokin_portal.html 金色の伝統証紙は、100年以上の歴史があり、先程紹介した5つの条件を満たした伝統的工芸品に貼られます。 経済産業大臣が指定した技術・技法・原材料で制作され、産地検査に合格した製品が対象となっています。 銀色の伝統証紙 出典元:https://www.kansai.meti.go.jp/3-5sangyo/densan_hojokin/hojyokin_portal.html 銀色の伝統証紙は、「現代の伝統工芸品」が対象とされています。 伝統的工芸品の技術・技法を残しつつ、新しい技術や素材を取り入れて作られた工芸品のことを指します。 伝統的工芸品産業振興協会と産地組合の間で条件を決め、クリアしたものだけに銀色の伝統証紙が貼られます。 銀色の伝統証紙は、金色の伝統証紙の後に作られました。日本のライフスタイルの変化に合わせて、「現代の匠の逸品」として新しい伝統的工芸品が誕生したのです。 伝統工芸品と伝統的工芸品の違い 伝統工芸品と伝統的工芸品には違いがあるのをご存知でしょうか。 今回紹介した伝統マークが貼られているのは伝統的工芸品ですが、耳なじみがあるのは伝統工芸品という人も少なくないでしょう。 そこで最後に、伝統工芸品と伝統的工芸品の定義をそれぞれ紹介しておきますね。 伝統工芸品の定義 実は、伝統工芸品には明確な定義がなく、長年受け継がれてきた工芸品の事を指します。 現在の日本では、約1300種類もの伝統工芸品が全国各地に存在するのです。 伝統工芸品は伝統的工芸品と同じように、「日常生活で使われるもの」を指し、着物や漆器、ガラス細工、人形、和紙など種類はさまざまです。 伝統的工芸品の定義 伝統的工芸品の定義は明確で、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)で定められている条件を満たしており、経済産業大臣に認定されていることです。 伝統的工芸品として認定されるための条件は下記の5つ。 主として日常生活で使われるもの製造過程のほとんどが手作り100年間以上継続された伝統的技術や技法により作られている伝統的に使われる原材料一定の地域で産地を形成しているもの さらに、伝統的工芸品として認定された製品には伝統証紙が貼られるので、消費者が明確に判断しやすくなっています。 つまり、伝統工芸品と伝統的工芸品の違いを判断したいときには、製品に伝統証紙が貼られているかを見ればいいですね。 まとめ 今回は伝統マークの意味や伝統証紙との違いについて解説してきました。 おさらいすると、伝統マークは経済産業大臣に認定された伝統的工芸品を表すシンボルマークです。 国が定めた厳しい条件をクリアした伝統的工芸品に与えられる証なのです。 この記事を読んで、伝統的工芸品への興味・関心が少しでも高まってくれたら嬉しいです。

  • 【伝統工芸のよさ】日本の文化に触れられるだけではない魅力とは?

    日本の文化として、世界中から高い注目を集めている伝統工芸品。 職人による独自の技法や技術で作られていることが多く、古くから日本で愛されてきた文化でもあります。 最近では、SNSなどの普及により若者からも注目され、幅広い世代から関心を集めているのです。 しかし、まだ伝統工芸に興味を持っていない人やあまり知らない人からすると 「伝統工芸のよさってなんなの?」 と感じてしまいますよね。 ここでは伝統工芸のよさを5つ紹介していきます。記事の最後ではおすすめの製品も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸のよさを5つ紹介! 伝統工芸のよさは以下の5つです。 日本の美を演出している職人の手作り経年変化してこその楽しみがある壊れても新たな魅力を見出せるデザイン性と機能性が高い それぞれ詳しく解説していきます。 1.日本の美を演出している 伝統工芸のよさ1つ目は、日本の美を演出している点です。 伝統工芸には古くからの歴史があり、100年間以上継承されてきた工芸品もあります。 意外に感じる人もいるのですが、工芸品は主に日本人が生活の中で使っているものが多く、着物やうちわ、漆器など身近な物がほとんどです。 日本刀なども工芸品の1つで、現代では美術工芸品として人気がとても高いですね。 このように、工芸品は日本をイメージしやすい物がほとんどで、その美しさや技術力は世界中から高く評価されていると言えるでしょう。 2.職人の手作り 伝統工芸のよさ2つ目は、職人の手作りで製造されている点です。 機械をほとんど使わず、主な製造工程は手作業であるため、同じ製品であっても1つ1つに違いが出ます。 つまり、世界に同じ工芸品は1つも無いということになります。 手作りだからこそ、製品それぞれに個性がでるのも伝統工芸の魅力ですよ。 3.経年変化してこその楽しみがある 伝統工芸のよさ3つ目は、経年変化してこその楽しみがある点です。 日常生活で使う物は、基本的に使えば使うほど劣化していきますよね。見た目も古く感じたり、機能性が落ちたりするのが普通でしょう。 しかし、伝統工芸品は年季が入ることで魅力的になったり、使いやすくなるのが特徴です。 例えば、漆を塗り重ねて作る漆器は、お椀や箸などの食器製品が多いのですが、使えば使うほど風合いが増すことで、購入当初とは違う魅力を楽しめると人気。 もともと伝統工芸品は職人の手で丁寧に作られているためとても頑丈です。長年使えて製品の経年変化を楽しめるのも伝統工芸のよさですね。 4.壊れても新たな魅力を見出せる 伝統工芸のよさ4つ目は、壊れても新たな魅力を見出せる点です。 焼き物などは落として割れてしまうこともありますよね。普通は割れてしまったら捨てますが、工芸品は修復できます。 割れたり欠けてしまった器は「金継ぎ」と呼ばれる日本の伝統技術で修復します。 「金継ぎ」は漆を塗って割れた器を付け、その上から金粉を振る技術です。 「金継ぎ」によって修復された器は、継ぎ目が新たな模様のようになることで全く別の魅力を感じられるようになります。 壊れても以前とは違う魅力を見いだせるのは、伝統工芸品の特徴でもあるのです。 5.デザイン性と機能性が高い 伝統工芸のよさ5つ目は、デザイン性と機能性が高い点です。 もともと工芸品は日本人が日常生活で使用しているものが多く、使いやすく壊れにくい特徴があります。 また職人の手で1つずつ作られているため、機械では表現できない美しさも魅力の1つと言えるでしょう。 最近では、新進気鋭なデザイナーが手掛ける「現代の伝統工芸品」が非常に人気で、古き良き日本を感じながらおしゃれでかわいいデザインの伝統工芸品が注目を集めています。 伝統工芸のよさが広まらない原因は大きく3つ 使いやすく丈夫でデザイン性も魅力的な伝統工芸品のよさが広まらないのはなぜでしょうか? 原因は大きく3つあります。 伝統的=古いイメージがあるからそもそも伝統工芸に興味をもたれないから身近で触れることがないから 1つずつ解説していきますね。 伝統的=古いイメージがあるから 伝統的と聞くと、なんだか古いイメージがある人は少なくないはず。 実際、工芸品の中には100年間以上の歴史があるものがたくさんあるのは事実。 しかし、いざ伝統工芸品を目にするとデザイン性や美しさに気づき、イメージと違ったという人は多いのです。 手作りだからこそ分かる独特の世界観が感じられ、その場で即決して購入する人もいるほどです。 近年ではデザイナーにより現代の伝統工芸品が生み出され、和モダンなデザインの工芸品が非常に人気なのをご存知でしょうか。 イメージにとらわれず、ぜひ一度伝統工芸品を直接見て触れてみてください。 そもそも伝統工芸に興味をもたれないから 伝統工芸は興味を持たれにくいのが現状です。 まず伝統工芸を知る機会がなければ、興味を持ちにくいでしょう。 こうした現状を打破すべく、伝統工芸の体験イベントなどが実施されています。 例えば、藍染めでオリジナルTシャツを作れたり、鍛冶屋で刃物造りを体験できたりと日本全国で伝統工芸を体験できるのです。 旅行先で友人と楽しんだり、お子さんが自由研究で体験教室に通うなど、伝統工芸にふれられる機会はどんどん増えてきていますよ。 伝統工芸の後継者不足問題を少しでも解消できるよう、より多くの人に伝統工芸の魅力を知ってもらえる機会が増えると嬉しいです。 身近で触れることがないから 伝統工芸は身近で触れることがあまり無いですよね。 機械で大量に生産されているわけではなく、職人により手作りされているので生産数には限りがあり、製品が市場に出回る数は多くはありません。 そのため百貨店や大型デパートなどで販売されていることが多いです。 科学と技術が進歩し、安くて質の良い製品が大量に作られていることは私たちにとってありがたいですが、一方で日本の文化が失われてしまう原因にもなっていると言えるでしょう。 伝統工芸のよさがわかる製品5選 伝統工芸のよさをより知ってもらうために、日本の代表的な伝統工芸品を5つ紹介します。 日常で使えるもの、贈り物として喜ばれるもの、趣味として人気なものなど、さまざまありますのでぜひチェックしてみてください。 1.陶磁器 陶磁器は、土をこねて焼いたものの総称で、一般的には「やきもの」と呼ばれています。 耐久性が高く、手触りが良いことやデザイン面に優れている特徴を持つため食器や湯呑などの製品が多いです。 日本の代表的な陶磁器として、岐阜県の美濃焼、滋賀県の信楽焼、佐賀県の有田焼、京都府の清水焼、石川県の九谷焼などが有名ですね。 陶磁器は割れたり欠けたりしても修復でき、壊れても魅力を見いだせる工芸品の1つです。 2.漆器 (漆器写真) 漆器は、漆を塗った工芸品のことで、お椀や箸などの製品が多いです。 耐久性・耐水性・断熱性・抗菌作用に優れていて、食器だけでなく棚や台などにも漆は使われています。 機能性が高い上に、美しい見た目も漆器の魅力なんです。合成樹脂では表現できない上品なツヤがあり、使い込むほどに美しい光沢が生まれます。 もし漆器が欠けたりしても、上から漆を塗ることで修復できるので長い間使用できるメリットもありますよ。 3.和紙 和紙は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている日本の伝統工芸品。薄くてとても頑丈でさまざまな種類の製品に使われています。 日本が誇る和紙は、和傘・提灯・うちわなどに使われていて、最近ではくつ下や付箋の材料として利用されているのです。 日本三大和紙として、岐阜県の美濃和紙、高知県の土佐和紙、福井県の越前和紙がとても有名です。 4.染物 染物は、染料などで染めた布のことを指し、着物や洋服などの衣類が製品として代表的。 種類や技法は全国でかなりの数があり、それぞれ歴史のある技法を用いて製造されます。 高級な着物は染物としてイメージしやすいですが、Tシャツやスカーフ、手ぬぐいなどの身近な衣類にも使われているため女性の方は触れる機会も多いでしょう。 成人式や結婚式などの行事で着物を着ることはありますし、最近では着物をおしゃれに着こなすファッションなども流行っていますよね。 5.日本刀 日本刀は、日本固有の鍛冶製法で作られた刀です。 昔は武器として使用されていましたが、現代では美術工芸品や文化財として扱われています。 日本刀の魅力は何と言っても美しい見た目で、刀身に反りがあることや片側だけに刃が付けられているのが特徴です。 また、折れない・曲がらない・切れ味が鋭いことも有名で、頑丈さや刃物としてムダが削ぎ落とされている面も高く評価されています。 アニメやマンガで刀を扱うキャラクターが人気だったり、武将がブームになったことで若者から注目を集めましたね。 その美しさから思わず息を呑んでしまう魅力の日本刀は、博物館で見れます。日本刀をコンセプトにしたカフェなどもあるので、最近では日本刀を気軽に楽しめるようになりました。 伝統工芸品と現代技術のコラボもある 出典元:https://kishu-plus.jp/product/details 近年、伝統工芸品は新しい技術を取り入れたコラボも行っています。 近年、伝統工芸品は新しい技術を取り入れたコラボも行っています。 例えば、3Dプリンターで作られた器に職人が漆を塗って食器を作るコラボや藍染をスニーカーに施したコラボなど、さまざまな新しい製品が誕生しているのです。 伝統工芸品の良さと現代技術の進歩をマッチさせることで、より魅力的な製品が出来上がるのはワクワクしますよね。 また、伝統工芸品と人気コンテンツとのコラボも高い注目を集めています。 伝統工芸×人気キャラクターという異色な組み合わせにより、今まで伝統工芸に関心が無かった人に知ってもらえるきっかけとなりました。 伝統工芸は決して閉鎖的な文化・技術ではないのです。 まとめ 今回は伝統工芸のよさについて解説してきました。 おさらいすると、伝統工芸のよさは以下の5つです。 日本の美を演出している職人の手作り経年変化してこその楽しみがある壊れても新たな魅力を見出せるデザイン性と機能性が高い 古くて敷居が高いイメージを持たれがちな伝統工芸ですが、良さがたくさん詰まっているのでぜひ一度手に取って魅力を感じてください。 伝統工芸の体験イベントやさまざまなコラボも実施されているので、この記事を読んで少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです。

  • 伝統工芸のマークは一体どんなもの?意味や伝統証紙との違いも解説

    織物や陶磁器、漆器など日本を象徴する伝統的工芸品は、現在日本には237品目あります。 そんな伝統的工芸品には、品質を保証するための目印として「伝統マーク」が付けられているのです。 伝統マークを見たことがある人の中には 「伝統マークはどういう基準で付けられているの?」「伝統マークがなぜつけられているのか知りたい」 このような疑問を持っている人も多いはず。 ここでは伝統マークの意味や認定されるための条件について分かりやすく解説していきます。 また、 伝統マークと伝統証紙の違いや伝統的工芸品の定義などについても紹介していきますので、伝統的工芸品に興味がある人はぜひ最後まで読んでみてください。 伝統マークとは? 出典元:https://kyokai.kougeihin.jp/stamp/ 伝統マークの見た目は、日の丸がマークの中に入っており、日本をイメージしやすいデザインが特徴的です。 伝統的工芸品として認められれば、伝統マークのデザインが入った伝統証紙が貼られます。 国から認められた伝統的工芸品のみに与えられる信頼の証と言えるでしょう。 経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークのこと 伝統マークは経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークで、国が伝統的工芸品として認めなければ与えられません。 日本には工芸品が数多く存在しますが、その中でも国が定めた厳しい基準をクリアした工芸品が伝統的工芸品として登録されています。 日本の工芸品のうち、伝統マークが貼られる対象は伝統的工芸品のみです。 伝統的工芸品として認定されるための条件 伝統的工芸品として認定されるための条件は主に5つ。 主として日常生活で使われるもの製造過程のほとんどが手作り100年間以上継続された伝統的技術や技法により作られている伝統的に使われる原材料一定の地域で産地を形成しているもの 上記の要件全てを満たしていることが、伝統的工芸品産業の振興に関する法律で定められています。 主として日常生活で使われるもの 現在でも私たちの日常生活で使われるものでなければ、伝統的工芸品として認められません。 例えば、福島の奥会津編み組細工はバックやカバンとして使われていますし、東京の江戸切子はグラスとして多くの人に使われています。 他にも扇子や着物、包丁などさまざまな伝統的工芸品がありますが、日常生活でしっかり使われていることが条件の1つです。 また、冠婚葬祭などの行事で年に数回のみ使用される場合も「日常生活」に含まれます。 製造過程のほとんどが手作り 製品が職人の手で製造されていることも伝統的工芸品の条件です。 ただ、厳密にいえば工芸品の持ち味が損なわれなければ、補助的工程に機械を導入することは許可されます。 しかし、製品の品質、形態、デザインを手作りで継承することが重要とされているので、メインとなる主要部分はやはり職人による手作りとなります。 現在では機械が発達していますが、人の手によって製造される製品には特有の味があり、製作者の技術を楽しめるのも伝統的工芸品の良さですね。 100年間以上継続された伝統的技術や技法により作られている そもそも伝統的とは、何を指すのでしょうか? 工芸品における伝統的とは、100年間以上の継続を意味します。 魅力的な美しい見た目や高い機能性の工芸品であったとしても、製造技術や技法が確立されてから100年以上継続されていないと、伝統的工芸品に指定されることはありません。 そのため、伝統的工芸品として認められている製品は少なくとも100年以上前から存在していたということになります。 長年紡がれてきた技術や技法により、伝統的工芸品は機能性に長けていたり、美しさや丈夫さに秀でているのです。 伝統的に使われる原材料 工芸品に使われる原材料も、伝統的工芸品として認定されるための条件に関わっています。 原材料は木、土、漆、金など日本の天然資源が使用されていることが多く、100年間以上製品に使われる原材料が同じであることが条件となっているのです。 しかし、現在では資源が枯渇していたり、希少価値の高さから入手が困難な場合もあります。 上記のようにやむを得ない事情がある場合には、工芸品の持ち味を変えない範囲で同種の原材料に転換することが認められます。 一定の地域で産地を形成しているもの 伝統的工芸品は、一定の地域で10企業以上または30人以上の製造者がいて、地域産業として成立している必要があります。 もし、1人だけしか製造方法を知らなかったら、技術や技法を次世代に残せませんよね。 そのため、ある程度の規模で製造に関わっている人が条件になっているのです。 また、いくら素晴らしい技術だとしても日常生活で利用される製品でなければ、工芸品とは呼べないので、地域産業として私たちの生活を豊かにしてくれることも条件になっています。 伝統マークと伝統証紙の違い 伝統マークは、冒頭に伝えている通り経済産業大臣指定伝統的工芸品のシンボルマークです。 一方、伝統証紙は伝統的工芸品の表示のために、伝産協会が発行する伝統マークを使用した証紙のことを指します。 つまり、伝統マークはシンボルであり、伝統証紙は伝統的工芸品を一目で分かりやすくするために貼るものと考えてください。 伝統証紙が貼られていることで、消費者が伝統的工芸品を安心して購入できるのです。 また、伝統証紙は職人にとって、「伝統を誇る手作りの証」でもあります。 伝統証紙には2種類ある 伝統証紙は金と銀の2種類あります。 前提として、どちらも伝統的工芸品を保証する証紙ではありますが、細かい違いがあるのでそれぞれ解説していきます。 金色の伝統証紙 出典元:https://www.kansai.meti.go.jp/3-5sangyo/densan_hojokin/hojyokin_portal.html 金色の伝統証紙は、100年以上の歴史があり、先程紹介した5つの条件を満たした伝統的工芸品に貼られます。 経済産業大臣が指定した技術・技法・原材料で制作され、産地検査に合格した製品が対象となっています。 銀色の伝統証紙 出典元:https://www.kansai.meti.go.jp/3-5sangyo/densan_hojokin/hojyokin_portal.html 銀色の伝統証紙は、「現代の伝統工芸品」が対象とされています。 伝統的工芸品の技術・技法を残しつつ、新しい技術や素材を取り入れて作られた工芸品のことを指します。 伝統的工芸品産業振興協会と産地組合の間で条件を決め、クリアしたものだけに銀色の伝統証紙が貼られます。 銀色の伝統証紙は、金色の伝統証紙の後に作られました。日本のライフスタイルの変化に合わせて、「現代の匠の逸品」として新しい伝統的工芸品が誕生したのです。 伝統工芸品と伝統的工芸品の違い 伝統工芸品と伝統的工芸品には違いがあるのをご存知でしょうか。 今回紹介した伝統マークが貼られているのは伝統的工芸品ですが、耳なじみがあるのは伝統工芸品という人も少なくないでしょう。 そこで最後に、伝統工芸品と伝統的工芸品の定義をそれぞれ紹介しておきますね。 伝統工芸品の定義 実は、伝統工芸品には明確な定義がなく、長年受け継がれてきた工芸品の事を指します。 現在の日本では、約1300種類もの伝統工芸品が全国各地に存在するのです。 伝統工芸品は伝統的工芸品と同じように、「日常生活で使われるもの」を指し、着物や漆器、ガラス細工、人形、和紙など種類はさまざまです。 伝統的工芸品の定義 伝統的工芸品の定義は明確で、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)で定められている条件を満たしており、経済産業大臣に認定されていることです。 伝統的工芸品として認定されるための条件は下記の5つ。 主として日常生活で使われるもの製造過程のほとんどが手作り100年間以上継続された伝統的技術や技法により作られている伝統的に使われる原材料一定の地域で産地を形成しているもの さらに、伝統的工芸品として認定された製品には伝統証紙が貼られるので、消費者が明確に判断しやすくなっています。 つまり、伝統工芸品と伝統的工芸品の違いを判断したいときには、製品に伝統証紙が貼られているかを見ればいいですね。 まとめ 今回は伝統マークの意味や伝統証紙との違いについて解説してきました。 おさらいすると、伝統マークは経済産業大臣に認定された伝統的工芸品を表すシンボルマークです。 国が定めた厳しい条件をクリアした伝統的工芸品に与えられる証なのです。 この記事を読んで、伝統的工芸品への興味・関心が少しでも高まってくれたら嬉しいです。

  • 【伝統工芸のよさ】日本の文化に触れられるだけではない魅力とは?

    日本の文化として、世界中から高い注目を集めている伝統工芸品。 職人による独自の技法や技術で作られていることが多く、古くから日本で愛されてきた文化でもあります。 最近では、SNSなどの普及により若者からも注目され、幅広い世代から関心を集めているのです。 しかし、まだ伝統工芸に興味を持っていない人やあまり知らない人からすると 「伝統工芸のよさってなんなの?」 と感じてしまいますよね。 ここでは伝統工芸のよさを5つ紹介していきます。記事の最後ではおすすめの製品も紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。 伝統工芸のよさを5つ紹介! 伝統工芸のよさは以下の5つです。 日本の美を演出している職人の手作り経年変化してこその楽しみがある壊れても新たな魅力を見出せるデザイン性と機能性が高い それぞれ詳しく解説していきます。 1.日本の美を演出している 伝統工芸のよさ1つ目は、日本の美を演出している点です。 伝統工芸には古くからの歴史があり、100年間以上継承されてきた工芸品もあります。 意外に感じる人もいるのですが、工芸品は主に日本人が生活の中で使っているものが多く、着物やうちわ、漆器など身近な物がほとんどです。 日本刀なども工芸品の1つで、現代では美術工芸品として人気がとても高いですね。 このように、工芸品は日本をイメージしやすい物がほとんどで、その美しさや技術力は世界中から高く評価されていると言えるでしょう。 2.職人の手作り 伝統工芸のよさ2つ目は、職人の手作りで製造されている点です。 機械をほとんど使わず、主な製造工程は手作業であるため、同じ製品であっても1つ1つに違いが出ます。 つまり、世界に同じ工芸品は1つも無いということになります。 手作りだからこそ、製品それぞれに個性がでるのも伝統工芸の魅力ですよ。 3.経年変化してこその楽しみがある 伝統工芸のよさ3つ目は、経年変化してこその楽しみがある点です。 日常生活で使う物は、基本的に使えば使うほど劣化していきますよね。見た目も古く感じたり、機能性が落ちたりするのが普通でしょう。 しかし、伝統工芸品は年季が入ることで魅力的になったり、使いやすくなるのが特徴です。 例えば、漆を塗り重ねて作る漆器は、お椀や箸などの食器製品が多いのですが、使えば使うほど風合いが増すことで、購入当初とは違う魅力を楽しめると人気。 もともと伝統工芸品は職人の手で丁寧に作られているためとても頑丈です。長年使えて製品の経年変化を楽しめるのも伝統工芸のよさですね。 4.壊れても新たな魅力を見出せる 伝統工芸のよさ4つ目は、壊れても新たな魅力を見出せる点です。 焼き物などは落として割れてしまうこともありますよね。普通は割れてしまったら捨てますが、工芸品は修復できます。 割れたり欠けてしまった器は「金継ぎ」と呼ばれる日本の伝統技術で修復します。 「金継ぎ」は漆を塗って割れた器を付け、その上から金粉を振る技術です。 「金継ぎ」によって修復された器は、継ぎ目が新たな模様のようになることで全く別の魅力を感じられるようになります。 壊れても以前とは違う魅力を見いだせるのは、伝統工芸品の特徴でもあるのです。 5.デザイン性と機能性が高い 伝統工芸のよさ5つ目は、デザイン性と機能性が高い点です。 もともと工芸品は日本人が日常生活で使用しているものが多く、使いやすく壊れにくい特徴があります。 また職人の手で1つずつ作られているため、機械では表現できない美しさも魅力の1つと言えるでしょう。 最近では、新進気鋭なデザイナーが手掛ける「現代の伝統工芸品」が非常に人気で、古き良き日本を感じながらおしゃれでかわいいデザインの伝統工芸品が注目を集めています。 伝統工芸のよさが広まらない原因は大きく3つ 使いやすく丈夫でデザイン性も魅力的な伝統工芸品のよさが広まらないのはなぜでしょうか? 原因は大きく3つあります。 伝統的=古いイメージがあるからそもそも伝統工芸に興味をもたれないから身近で触れることがないから 1つずつ解説していきますね。 伝統的=古いイメージがあるから 伝統的と聞くと、なんだか古いイメージがある人は少なくないはず。 実際、工芸品の中には100年間以上の歴史があるものがたくさんあるのは事実。 しかし、いざ伝統工芸品を目にするとデザイン性や美しさに気づき、イメージと違ったという人は多いのです。 手作りだからこそ分かる独特の世界観が感じられ、その場で即決して購入する人もいるほどです。 近年ではデザイナーにより現代の伝統工芸品が生み出され、和モダンなデザインの工芸品が非常に人気なのをご存知でしょうか。 イメージにとらわれず、ぜひ一度伝統工芸品を直接見て触れてみてください。 そもそも伝統工芸に興味をもたれないから 伝統工芸は興味を持たれにくいのが現状です。 まず伝統工芸を知る機会がなければ、興味を持ちにくいでしょう。 こうした現状を打破すべく、伝統工芸の体験イベントなどが実施されています。 例えば、藍染めでオリジナルTシャツを作れたり、鍛冶屋で刃物造りを体験できたりと日本全国で伝統工芸を体験できるのです。 旅行先で友人と楽しんだり、お子さんが自由研究で体験教室に通うなど、伝統工芸にふれられる機会はどんどん増えてきていますよ。 伝統工芸の後継者不足問題を少しでも解消できるよう、より多くの人に伝統工芸の魅力を知ってもらえる機会が増えると嬉しいです。 身近で触れることがないから 伝統工芸は身近で触れることがあまり無いですよね。 機械で大量に生産されているわけではなく、職人により手作りされているので生産数には限りがあり、製品が市場に出回る数は多くはありません。 そのため百貨店や大型デパートなどで販売されていることが多いです。 科学と技術が進歩し、安くて質の良い製品が大量に作られていることは私たちにとってありがたいですが、一方で日本の文化が失われてしまう原因にもなっていると言えるでしょう。 伝統工芸のよさがわかる製品5選 伝統工芸のよさをより知ってもらうために、日本の代表的な伝統工芸品を5つ紹介します。 日常で使えるもの、贈り物として喜ばれるもの、趣味として人気なものなど、さまざまありますのでぜひチェックしてみてください。 1.陶磁器 陶磁器は、土をこねて焼いたものの総称で、一般的には「やきもの」と呼ばれています。 耐久性が高く、手触りが良いことやデザイン面に優れている特徴を持つため食器や湯呑などの製品が多いです。 日本の代表的な陶磁器として、岐阜県の美濃焼、滋賀県の信楽焼、佐賀県の有田焼、京都府の清水焼、石川県の九谷焼などが有名ですね。 陶磁器は割れたり欠けたりしても修復でき、壊れても魅力を見いだせる工芸品の1つです。 2.漆器 (漆器写真) 漆器は、漆を塗った工芸品のことで、お椀や箸などの製品が多いです。 耐久性・耐水性・断熱性・抗菌作用に優れていて、食器だけでなく棚や台などにも漆は使われています。 機能性が高い上に、美しい見た目も漆器の魅力なんです。合成樹脂では表現できない上品なツヤがあり、使い込むほどに美しい光沢が生まれます。 もし漆器が欠けたりしても、上から漆を塗ることで修復できるので長い間使用できるメリットもありますよ。 3.和紙 和紙は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている日本の伝統工芸品。薄くてとても頑丈でさまざまな種類の製品に使われています。 日本が誇る和紙は、和傘・提灯・うちわなどに使われていて、最近ではくつ下や付箋の材料として利用されているのです。 日本三大和紙として、岐阜県の美濃和紙、高知県の土佐和紙、福井県の越前和紙がとても有名です。 4.染物 染物は、染料などで染めた布のことを指し、着物や洋服などの衣類が製品として代表的。 種類や技法は全国でかなりの数があり、それぞれ歴史のある技法を用いて製造されます。 高級な着物は染物としてイメージしやすいですが、Tシャツやスカーフ、手ぬぐいなどの身近な衣類にも使われているため女性の方は触れる機会も多いでしょう。 成人式や結婚式などの行事で着物を着ることはありますし、最近では着物をおしゃれに着こなすファッションなども流行っていますよね。 5.日本刀 日本刀は、日本固有の鍛冶製法で作られた刀です。 昔は武器として使用されていましたが、現代では美術工芸品や文化財として扱われています。 日本刀の魅力は何と言っても美しい見た目で、刀身に反りがあることや片側だけに刃が付けられているのが特徴です。 また、折れない・曲がらない・切れ味が鋭いことも有名で、頑丈さや刃物としてムダが削ぎ落とされている面も高く評価されています。 アニメやマンガで刀を扱うキャラクターが人気だったり、武将がブームになったことで若者から注目を集めましたね。 その美しさから思わず息を呑んでしまう魅力の日本刀は、博物館で見れます。日本刀をコンセプトにしたカフェなどもあるので、最近では日本刀を気軽に楽しめるようになりました。 伝統工芸品と現代技術のコラボもある 出典元:https://kishu-plus.jp/product/details 近年、伝統工芸品は新しい技術を取り入れたコラボも行っています。 近年、伝統工芸品は新しい技術を取り入れたコラボも行っています。 例えば、3Dプリンターで作られた器に職人が漆を塗って食器を作るコラボや藍染をスニーカーに施したコラボなど、さまざまな新しい製品が誕生しているのです。 伝統工芸品の良さと現代技術の進歩をマッチさせることで、より魅力的な製品が出来上がるのはワクワクしますよね。 また、伝統工芸品と人気コンテンツとのコラボも高い注目を集めています。 伝統工芸×人気キャラクターという異色な組み合わせにより、今まで伝統工芸に関心が無かった人に知ってもらえるきっかけとなりました。 伝統工芸は決して閉鎖的な文化・技術ではないのです。 まとめ 今回は伝統工芸のよさについて解説してきました。 おさらいすると、伝統工芸のよさは以下の5つです。 日本の美を演出している職人の手作り経年変化してこその楽しみがある壊れても新たな魅力を見出せるデザイン性と機能性が高い 古くて敷居が高いイメージを持たれがちな伝統工芸ですが、良さがたくさん詰まっているのでぜひ一度手に取って魅力を感じてください。 伝統工芸の体験イベントやさまざまなコラボも実施されているので、この記事を読んで少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです。